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コロナ時代、レストランから学ぶ、ファンコミュニティの大事さ

この内容は9月9日に放送されたVoicyのHonda Lab.チャンネルの内容を元に作成されています。

コロナ時代、レストランから学ぶ、ファンコミュニティの大事さ

 今回のコロナで、わかったことがあります。
 飲食店を例にします。今までは駅前やオフィスビルの中など、人通りの多い好立地の場所に店を構えることが大事でした。一方で、個人の人気店や、郊外の住宅街などにある常連さんが多い店は、立地による集客の影響がありませんでした。
 この2つをコロナの後どうなったか比較してみました。

 駅前、商業施設、オフィスビル内など立地のよかったお店は今、とても苦労しています。
 「便利だから行っていた」とか「オフィスに近いからついでにランチに行った」とか、消極的な理由で選択されていたお店は厳しいようです。

 もちろん、オフィス街や駅前で、積極的に「どうしてもこれが食べたい!」「ここに行きたい!」「この店員さんに会いたい!」という理由があったお店は、今でも繁盛しています。そうではない、単に人通りが多いところに構えていただけで、積極的な理由でお客さんが来ていたわけではなかったお店が厳しい状態になっているんです。

 一方、立地はよくなくても、常連さんが多くいたり、これまで予約が取りづらかったような店は、コロナの間もまったく影響がなかった。郊外の住宅街にあるお店は、常連さんがついているからこそ、逆に繁盛しています。
積極的な選択でお店に来ているからですね。

 これを“フォロワー”としてみると、例えばInstagramでは、多い人には数十万人のフォロワーがいます。しかし、このような人たちは、PR効果が薄れてきている、といわれています。

 もちろん、エンゲージメントの高いフォロワーを集めている人もいると思います。
 しかし、そうではない場合、フォロワーがたくさんいてもあまり反応がないようです。これは積極的な選択でフォローしているのではなくて、消極的な選択でフォローしてみた程度の人たちが多かった、ということです。

 これからの時代、大事なのはフォロワーの”数”ではないな、と思い始めました。
 “数”よりも、“エンゲージメントの高いファン”がどれくらいいるのか、リアル店舗でいえば常連客がどれだけいるのか、ということの大切さが浮き彫りになりました。

 僕もその状況を見て、これからの時代はフォロワーではなくてエンゲージメントの高いファンコミュニティを作っていかなくてはならない、と感じています。
 個人も法人も、同じです。レストランは、もともとそうだったけれど、お店が大きくなると忘れてしまう部分だと思います。

 これからはオンラインでも「いかにファンコミュニティをつくっていけるか」ということが大事です。言い換えると「リアル店舗の”常連”にあたる人たちをどうつくるか」ということです。
 ちょっと声をかけることかもしれないし、ちょっとしたサービスをすることかもしれない。いかに「店に来てもらうように努力するか」ということですね。

 人数が大事なのではありません。普通のレストランであれば、何十万人ものお客さんは必要なく、100人の常連さんが来てくれるようになれば、十分だったりします。
 いわゆる、街のスナックのようなものですね。街のスナックはそれほど多くのお客さんがいるわけではないけれど、100人くらいの常連さんが、なんだかんだで来てくれる。

 特に今までのスナックは、立地や置いている酒は店選びにあまり関係なくて、その店のママと気が合うから、といった理由で選ばれていますよね。
 これを進化させて「日本全国ネオスナック研究会」というものをFacebookグループで運営しています。スナックのママのような魅力的な個性に加えて「いいお酒がある」「いい食べものがある」という方向に進化すると、もっとお客さんが集まってくるのではないかと思います

 これからの時代、「ファンコミュニティをどうやってつくりますか?」が重要なテーマになってくると思います。

 そういった状況もあり、僕はオンラインサロンを始めました。メンバーの人たちとファンコミュニティをどうやってつくっていくか、どういうメリット・デメリットがあるのか、ということを一緒に考えていこうと思っています。
 メンバーの人にノウハウをシェアし、またその作ったノウハウをアドバイスしている企業にもフィードバックできれば、と思いながら運営しています。

 興味のある方は、10月23日(金)19:30〜Zoomで、Honda Lab.の新メンバー募集説明会を開催しますので、参加してみてください。


工夫はマイナスから生まれるもの

 今日の『トリガー・フレーズ〜自分にスイッチを入れる170の言葉』、一瞬にして行動を起こせるきっかけとなる言葉を厳選収録した一冊から紹介する言葉は、

 「工夫はマイナスから生まれるもの」です。

 まさに、Withコロナ時代の今、大切なことだと思います。コロナによって、いろいろなマイナスがあると思うんですが、このマイナスを放置するのか、変えるのか。
 マイナスから、新しいやり方や新しい考え方を創り出していく時期ではないでしょうか。「この時期にどう行動するか」ということ自体が工夫だと思います。

 例えば飲食店にお客さんが来ない。大変だと思うんですが、その中で何か工夫をすることで、大きく変われるチャンスがつかめるかもしれない。アフターコロナのときに、飛躍できるきっかけを見つけることもできると思います。

 むしろ、このマイナスの状況をどうやってうまく利用するのか、が大事。怠け者が天才のまねをして、気合いで物事を進めようとしても、ずるずると堕落してしまいます。

 今、鳥幸という、焼き鳥店を数店舗運営している会社でアドバイザーを務めています。飲食店なのでコロナの影響を受けており、地鶏の生産者さんの鶏肉も買えない、という状況です。生産者さんも困っています。

 焼き鳥って、家ではなかなかできないですよね。そこで、焼き鳥を家で簡単に焼ける焼台をつくって、地鶏をセットにして販売しました。地鶏も、毎月のように、いろいろな生産者さんの鶏を販売するようにしました。
そうすると、焼台が5,000台も売れたんです。

 焼台を持つ人は常連さんに近いわけですから、5,000人の常連さんができたことになります。この方々がまた地鶏を買ってくれれば、困っている生産者さんを応援できるし、レストランは、その人たちがお店に来られなくても焼き鳥を食べてもらえる。
 とてもユニークで、今までの飲食店がやっていなかったような、やり方をつくったわけです。

 ピンチやマイナスが起こったからこそ、生まれた工夫だと思うんです。こういう状況をどう活用するか、ということが大事なんじゃないかな、と。
このコロナの状況に文句を言って、動かないままじゃ変われないわけで、何か行動を起こさないといけないな、と思います。


本田直之


トリガーフレーズ_030_工夫は


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