ふることふみ、やまとふみ、仮名
『古事記』(ふることふみ、こじき)
最も古い歴史書
太安万侶が編纂し、元明天皇に献上されたことで史書として成立する。
古事記は、今は「こじき」と読むのが一般的ですが、後の世で読み方が変わったもの。
和銅5年(712年)成立であるから、「ふることふみ」が正しい読み方と考える。
養老4年(720年)に完成した『日本書紀』(中国向けの漢文・編年体)と合わせて記紀と呼ばれ、日本の神典(聖典)、歴史書である。
日本書紀の読み方はに「ほんしょき」または「やまとふみ」
『日本書紀』巻第一(神代巻上)の写本(吉田本)
京都国立博物館蔵。国宝。鎌倉時代・弘安9年(1286年)。
官人・卜部兼方(うらべ の かねかた/やすかた)の書写になる奥書。
兼方は、神祇権大副・卜部兼文の子(正四位下・神祇権大副)
父・兼文ら平野社系卜部氏に代々伝わる家説と奈良時代以降の数々の『日本書紀』注釈を基に『釈日本紀』を著し、後に吉田神道に大きな影響を与えた。
卜部氏は古代の祭祀貴族の一つで、卜占(ぼくせん)による吉凶判断を業としていた氏族である。
弥生時代に中国から漢字が伝来しました。
しかし、中国と日本は言語の文法が違い、後に日本語として新しい文字が作られます。
中国語文章の基本的な語順は、「主語+副詞+動詞+目的語」と「主語+副詞+動詞+補語」の2つ。
日本語では特に決まりがない副詞は中国語の場合は動詞の前、補語は動詞と形容詞の後、というルールがあります。
日本語文章の語順の基本は、 主語+目的語+動詞、主語+形容詞、主語+名詞ですが、主語の省略が可能といった柔軟性が有る言語です。日本語は場合によっては、主語など存在しないこともある。
レベルが高くなったAI翻訳でも、未だ正しく翻訳できない事がありますね。
日本で生み出された仮名文字
奈良時代の日本では、親の文字体系が漢字である万葉仮名が発明され、
平安時代の日本では、子の文字体系である平仮名ができました。
その頃には、濁点「゛」も半濁点「゜」も、句読点「。」「、」もありませんでした。
ちなみに国語では「、」「。」を習うが、論文や公文書では「,」「.」が使われている。
濁点は江戸時代から一般に使われ始めた文字
がぎぐげご ざじずぜぞ だぢづでど ばびぶべぼ 以外に「翻字」があります。
ゞ は「踊り文字」といわれPCやスマホの変換では出づらいので使う人も少なくなっている。
名詞の「いすゞ自動車」「みすゞ飴」は、変換で第一候補として出ますね。
京都で使われている「ぶゞ漬け」は、ぶぶ漬けしか候補に出ません。
ゝ は「学問のすゝめ」の様に平仮名を2字重ねる場合に使う。
万葉仮名は漢字であったため、「濁点」を使わずとも濁音を表すことができたためです。
濁点や半濁点が必要になってきたのは、ラテン文字の翻訳をする時の文字としてです。
現代では、あ・アの濁点付きは、漫画の文字効果で使われますが、日常生活で使用することは有りませんね。
現代では、うの濁点付きはありませんが、ヴは使われます。
ラテン文字の翻字
va=ヴァ(現代)、わ・ワの濁点付き(昔)
vi=ヴィ(現代)、ゐ・ヰの濁点付き(昔)
ve=ヴェ(現代)、ゑ・ヱの濁点付き(昔)
vo=ヴォ(現代)、を・ヲの濁点付き(昔)
変体仮名は、漢字をくずした書体として、「源氏物語」「伊勢物語」など平安時代~近世まで縦書きで広く使われていた書体だが、
現在は看板など限られた用途で使われており、日本の文字なのに今は読める人は少ない。
日本人でも使える人が少なくなり、暗号のように仲間内で使用するグループも存在します。古い文章もAIカメラで翻訳できるかも知れません。