正欲/新垣結衣、磯村勇斗
衝撃を受けた。
新垣結衣さん、磯村勇斗さんの「目」の演技に心を奪われた。
死んだ目、なにかを諦めたような表情。
社会の多数派ではない価値観を持つ人達だからこそ、人一倍感じるであろう思い。
誰かと思いを共有したい。自分のことを理解してほしい。同じ価値感を持った人とつながりたい。分かり合えるもの同士の絆。
この作品は映画と小説ではそれぞれ異なる良さがある。
小説を読んで感じたこと。
・「多様性」「個性」「みんな違ってみんないい」、と良識派のつもりでいた自分に、「それはあなたが理解できる範疇だよね」と突き付けられた。
・「自分の常識や価値観では到底考えが及ばないことが世の中にはある」、その前提で他者と接しないと、無意識に傷つけてしまうことがあるんだと自省させられた。
・映画を見た直後は、マイノリティ側の分かり合えるもの同士の絆に単純に感動していた。その後小説を読んで、この話で問われているのは自分自身を含めた「多数派」「まともな側の人間」の方だと気づかされた。
振り返って、最後のシーンは映画も小説もものすごく良い!ガッキーのあの目。
「いなくならないから」
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