小説:きみに、遺言として(コンビニ幽霊3)
こちらの続きで、これが最終章になります。一番初めの『コンビニ幽霊』を書き始めたのが去年の8月で、それからこつこつと書いて3部あわせて11万字程、1冊の小説分になりました。読んでいただけると嬉しいなと思います。
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結局僕らがヨルの「どうしても」と切望していた金沢行きを実行できたのは、月の入れ替わった12月の始めの暦の割には空気の柔らかな良く晴れた冬の日のことで、それはあのストレス耐性の物凄く強そうな、実際とても意思堅強であって実際に人を素手で殴らせても相当に強い真里をして