プレイリスト「ほなみこんぴ・春2021」について

こんにちは。打楽器奏者の木川保奈美です。

趣味でApple Musicに「ほなみこんぴ」という季節毎のプレイリストシリーズを作っています。
毎回、たくさんの方に追加して一緒に楽しんでいただけているようで嬉しいです。

今回は春シリーズ第二弾「ほなみこんぴ・春2021」のご紹介です。

それぞれの楽曲を選んだ理由について書いてみたので、合わせて読んでみてください。


1.Festa dos passaros - Andre Mehmari

日本でも知名度の高いサンパウロのピアニスト、Andre Mehmariの楽曲を1曲目に。
パーカッションレスでもリズムがあってしっかり華やかなアンサンブルが春っぽいなと思って選びました。
明るい曲調に乗るMehmariとNá Ozzettiの男女ボーカルがまろやかに溶け合っていて、これがまた派手になりすぎない大人の音楽。
鳥たちのパーティというタイトルの通り、フルートが鳥の鳴き声を連想させます。

2.The Good Life - Bobby Humphrey

冬になるとアコーディオンが聞きたくなり、春になるとフルートをフィーチャーしたくなるのは私だけでしょうか?
アメリカのフルート/ボーカリスト Bobby Humphreyによるダンサブルなナンバー。
70~80年代のレトロな雰囲気のストリングスの音の運びが好きです。
後半のフルートソロはテクニックに寄り過ぎず、しっかりグルーヴしていて圧巻!


3.Pega de Jeito - Dani Black

サンパウロの最新音楽ムーブメント「ノーヴォス・コンポジトーレス」ではお馴染みのシンガーソングライター Dani Blackのアルバムよりセレクト。
ギターを軽快にかき鳴らしたイントロと、乾いた独特のヴォイスがいい味出していて、休日の朝にコーヒーを淹れて聞きたくなる一曲です。
ブラジルのポピュラー音楽にはもはや欠かせないアコーディオンが加わることで、シンプルなビートの楽曲でも「らしさ」満点。

4.Chegada - Luísa Mitre

ミナス拠点のピアニストのLuísa Mitreのバンドは、ブラジルでは珍しい女子多め編成。
(ブラジルは歌手以外の女性ミュージシャンが何故か少ないのです。)
1曲目と同じく三拍子の北東部グルーヴですが、こちらは丁寧に作りこまれて可愛らしくまとまっています。
実妹のNatália Mitreの爽やかなヴィブラフォンの音色も心地よい。
個人的には後半、ベースのCamila Rochaが盛り上がったところで弦がバチーン!となるのがライブ感あってたまらないです。

5.芸術と治療 - 浦上想起

天才です。同じ日本人であることを誇りに思っています。
海外の友人に「日本のクールなポップスを教えて」と言われたら真っ先に挙げる楽曲です。
開始5秒で、おもちゃ箱をひっくり返したようなカラフルな世界観に一気に引き込まれます。

6.Muita Bobeira - Lusiana Souza

NY拠点のブラジル人シンガー、ルシアーナ・ソウザ。
前曲とガラッと雰囲気を変えて、ギターとヴォーカルのみの潔い選曲にしました。
アメリカで活動するブラジルアーティストらしい、整理整頓された上品なサンバです。
別れないで!戻ってきて!愛してるから!みたいな未練がましい歌詞に限って明るく軽快な曲調、ブラジルあるある…(笑)


7.Alice - Fi Marostica

ブラジルのベーシストは非常にレベルが高く、第一線で活躍する若手奏者は甲乙つけられないほど全員素晴らしい。
その中でもFi Marosticaは他のベーシストとは一味違ったアーティスティックな一面があり、意欲的な作品が多いです。
この楽曲ではヴォーカル Vanessa Morenoとの実娘Aliceちゃんの声がサンプリングされていて思わずほっこり!
また、クラリネットのAlexandre Ribeiroの演奏の発音が良すぎて一気にファンになりました。

8.Shinkansen - Toninho Horta

Toninho Hortaの日本人気の高い楽曲"Shinkansen"ですが、
このアレンジではこれまた来日頻度の高い最強ブラジルミュージシャンたちが集結。
私のフォロワーさんはみんな大好き、パンデイロのMarcos Suzanoも参加。
後半には「のぞみ」の停車駅が次々と歌詞に出てきて、自粛期間の旅行欲が刺激されます(笑)
コロナが終わったら京都や博多に行きたいなあ。(当方東京在住です)

9.Sete Anoes - Ricardo Herz Trio

ヴァイオリン、ギター、パーカッションというシンプルな編成で、抜け感がありつつも重厚なサウンドを作り上げるトリオ。
昨年2020年、コロナ禍前にギリギリ来日しブラジル音楽ファンを熱狂の渦に巻き込みました。
「7人の小人」というタイトルと関係してか、スピード感のある7拍子が風のように吹き抜けて気持ちいい!
Pedro Itoは私は最も尊敬するパーカッショニストの一人。
ドラムセットのような要塞式でペルーのカホンや中東のフレームドラム、アルゼンチンのボンボなど、国際色豊かなあらゆる打楽器で構築されるブラジルのグルーヴは他に類を見ず、5:52からのソロは必聴です。

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