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華金の妄想劇

妄想したら捗っちゃってたまんねぇ〜ってなったからノートにしたためます📓

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華金。
10連休とかいう大型連休の前最後の金曜の夜。
平成最後の平日の夜。

そんな感じで世のサラリーマンとか学生がここぞとばかりに騒ぎ立てるこんな夜。
飲食店バイトのシフトを入れた自分を恨む。
ヘトヘトになりながら、なんとか笑顔で「いらっしゃいませ」と言う。
心の中では「なんでこんな忙しいんだよ〜もう誰も来店しないで!いらっしゃらないで!」なんて悪態ついてホールを駆け回る。

それでも忙しいとやっぱり時間はあっという間で、お客さんの波が落ち着いたと思ったらもう上がる時間まで10分をきっていた。
厨房から社員さんが「今日は忙しかったね〜」と声をかけてくれた。
「ほんとお疲れ様です〜。大型連休なんて作ったのはどこの誰なんですかね〜??」
なんて軽いおしゃべり。
それでも目はしっかり時計を見ていて、時間ぴったりになったのを確認してから大げさに時計を見る。素直にあがりまーすと言えないチキンな私はいつも社員さんから「上がって良いよ」を待ち。

案の定5分ぐらい過ぎてしまったが、今日という忙しい日が終わったことへの安堵からゆっくり更衣室で私服に着替え直す。
ぼんやりとパーカーに袖を通しながら、「私も華金したかったなぁ」と呟いてみる。こんな時間から声をかけて、一緒に呑んでくれるような友達はみんな既に6時からエンジョイしていること、さっきの休憩中にインスタグラムで確認済み。

大人しく帰るか、と思いながらお店を出る。
お店から駅までは5分ほどの道のりで、居酒屋のネオンが眩しい。まるで一人ぼっちで華金を楽しめない私にさっさと帰れと言ってるみたいに感じる。

なんたる屈辱!今夜は強めの缶チューハイを2つ買って帰ってやる!なんて対抗しながら駅に着く。

定期を探すために、一度端っこに立ち止まってゴソゴソとバッグを漁ってたその時、

「おつかれ」と優しい声が降ってくる。
思わず「え、」と顔を上げると、そこには大好きな彼氏の姿が。

「え!なんで!どうしたの!?」

びっくりと質問がごっちゃになったせいで大きな声が出てしまった。今日バイトなことは確かに言っていたけど、会う約束はしていない。サプライズ登場なんて初めてだ。

「華金だから遅くから呑んでもいいかなって思って。今日呑みたい気分じゃない?」


意地悪そうにニヤッと笑う彼氏。
急にさっきまでの疲れが吹っ飛んで
「行く!!!」
即決。

彼氏からしたら、本当にたまたまだと思う。
まさか私がいろいろ考えて強めの缶チューハイを買って帰ろうと思ってたことなんて知らないし、(なーにが平成最後じゃっ)なんて悪態ついてたことも想像してないだろう。

でも今夜ほどバイト終わりのお迎えが嬉しい日はない。
世の中みんなが楽しんでる内側には働いてくれてる人がいる、そんなことを知れたわけで誰かの努力ありきなことも理解したから良いんだけど、

やっぱり平成最後の金曜だし、
明日からお休みだし、
今日一日頑張ったし、
今夜は華金にふさわしすぎた。
まぁ単純に彼氏が会いに来てくれたことが一番嬉しいんだけどね?


さっきまで私を責め立てていた居酒屋の看板も今は楽しそうに誘惑する。
「何食べる〜?」
なんて話しながらその道を手を繋いで戻る。

買う予定だった強めの缶チューハイ、ごめんな。
今夜は生ビールで乾杯してもプリン体は許してくれるはず。
遅めの華金を楽しみにいくぞ〜〜


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なーんて、、、、最高の金曜夜を妄想。
いや、バイト終わり迎えにきてくれるのどちゃどちゃに憧れない???
サプライズで来られようもんなら、もうお姉さんなんでも奢ったら〜って気持ちにならん???
私は今夜もお家で寝ている愛犬の背中に顔を埋めています。

世の中の勤労学生のみんな〜
今夜は彼氏彼女に会いに行こう〜
飲食の人も華金楽しんでくれぇ〜


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