壁に耳アリ(2005年06月13日)
2005年06月13日 記
生活騒音というのはなかなかにやっかいである。うちの集合住宅は安普請のせいか、いろんな雑音が四方八方から聞こえてくる。引っ越してきた当初にまず気になったのが、生活騒音の定番中の定番である「ピアノの音」。連日、夜になっても響き渡るので直談判の末、夜8時以降の練習はやめてもらうようお願いした。このときはお互いに越してきたばかりで、自身の部屋からどれほどの音が漏れているかわからなかったということもあり、相手方もすんなりとOKしてくれた。以降、8時過ぎの練習はピタリと止み、現在に至っている。
ところが数年してまた新たな騒音問題が発生した。お年頃になった隣家のおぼっちゃまである。そのデビューも鮮烈であった。ある土曜日の夜、「大音量で松田聖子」という暴挙に出たのである。曲名は「あなたに会いたくて」。ほんと、会って一発ぶん殴ってやりたかったが、なぜかそれ以降、隣家での騒音はピタリと鳴りを潜めることになる。しかし安心したのもつかの間。おぼっちゃまは、数年後に帰っていらっしゃった。どうやら大学を卒業して、自宅にご帰還したらしい。
そこからまた第二次おぼっちゃま騒音が始まる。今度はステレオではない。携帯電話が主役。なにせ、ものすごおおおおく大声で彼は喋るのである。会話の全てが丸聞こえ。おかげでおぼっちゃまの交友関係なんかも、こちらはすべて把握してしまった。別に知りたくもないのであるが。そういえば、車をぶっつけて300万相手に支払ったのだそうだ。さすがにその時は落ち込んでいる様子だったが(それでも声はまる聞こえ)、数日後には新車を買ったらしくご満悦の様子だった。
あと部屋に女の子を連れ込んでいちゃいちゃしてるのもすべて聞こえる。例えばある日曜日の昼下がり。
・おぼっちゃま「乳もませろやぁ~」
・女「いやぁ~ん。んじゃ千円」
・おぼっちゃま「なにぃ!」
ガチャリ(ドアの開く音)
・母「あらぁ、○○ちゃん、おひさしぶりぃ」
・女「あ、お母さん。おひさしぶりですぅ」
――以下省略
などと、こうなるともうダウンタウンの「おかんコント」である。なんだか微笑ましくなってくるが(ならんか?)、隣に住んでる人間としては、うっとうしいことこのうえない。その他、夜中のマージャン、プレステ(どんなゲームをしてるかも分かる)、80年代POPS(おにゃんこクラブとか)とかなりのご乱行ぶりであったが、ようやく最近になって沈静化。引っ越したようではないが、親に追い出されたのかもしれない。とにかくホッとしていたのであるが……。
とんではっぷん。ここ数ヶ月、またもや新たな騒音に悩まされている。おぼっちゃまではない。新たな敵である。苦心の末にボスキャラを退治したと思っていたが、まだいるか。いかいかいるか。いかん、こっちもちょっと壊れてきた……。
2024年02月07日 追記
隣家のおっ坊ちゃま、二十年経って、どうやら家庭を持ったらしい。どうしてわかるかというと、相変わらず声がデカいからである。二十年経っても、うるさい。最近は、親のほうも耳が遠くなっているようで、テレビの音量もものすごい。おかげさまで僕も韓流ドラマにだいぶ詳しくなりました。べつに詳しくなんかなりたくないけど。二十年経ってさらにひどくなることもある。それにしても「とんではっぷん」ってなんや二十年前の俺??
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?