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でなければ、必ずいい大人になって後悔するよ

母が言っていた。
日焼け止めは必ず塗りなさいと。

祖母が言っていた。
メイクは必ずその日に落として寝なさいと。

従兄妹のお姉さんが言っていた。
顔を洗ったら、すぐに化粧水とクリームをつけなさいと。

口を揃えて言っていた。
『でなければ、必ずいい大人になって後悔するよ』


はい、その通りでした。

20代の頃ですら夏日じゃなければ日焼け止めはつけていませんでした、はい。週末夜遊びしすぎてメイクを落とすどころか、朝まで遊んで風呂に入らず昼まで寝ていいました、はい。ズボラなので、化粧水のストックがないことが結構な確率であって、洗顔後に何もつけずに寝たりしていました、はい。

すべては、先人の言いつけを守らず、ズボラな生活に甘んじたわたしの落ち度でした。

それは30代になった年の越冬中。
仕事が忙しくて、スッピンで出社して会社でメイクをすることが常習化していた。化粧水をつけてファンデーションを塗ると、なんということだろうか、粉が吹いている。

こ、これは、世に言う乾燥というやつか…!(ガーン)

その日は肌メイクを諦めた。マスク生活に感謝せざるを得ない。
後日、同じ状況を何度やっても粉を吹くので、もうごまかしきれなくなった。
しかも鏡でよく見るとシミのようなそばかすのような斑点があるし、不規則な生活のせいか吹き出物もできやすい気がしてきた…。
そうか、もう若くないのだ。今までと同じことをしていても、現状維持どころか降下するのみ…!

即、母親に連絡して泣きついた。
母はだから言ったじゃない〜、本当に人の言うことを聞かない娘なんだからそんなだから失敗してからじゃないと気がつけない人生うんたらと、生き方まで説教してきたが、兎に角今はこのボロボロの肌を何とかするのが先決なので、無視した。

どうしたら生きかえれますかという娘の質問に、母は日焼け対策と保湿についての重要性を再度説いた後、細かいことはプロに聞けと言い切って電話を切ってしまった。

今までやって来てないことを、ひとりでやるのは無理と判断したわたしは、早速デパートの基礎化粧品売り場に行った。
店員さんに話しかけるなんて無理だ…と隅の方で商品を眺めるふりしていたら、販売員が声をかけてくれた。天の助けを逃すわけにはいかぬと、辿々しく悩みを告白したところ、ベテランらしい販売員は優しく商品をおすすめしてくれた。
結果は、やはり日焼け対策と保湿の重要性を説かれ、日焼け止めと保湿効果の高いパックと化粧水を購入した。

おかげで冬から春先にかけての乾燥の季節を無事に越えることができた。販売員さんありがとうございます。お母様お婆様お姉様、言う事聞かなかった子どものわたしをお許しください。

先人の言いつけとプロの判断は裏切らないことを身を持って実感した、30代お肌の曲がり角経験だった。



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