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読んだら共犯、編集に怒られる!【文学フリマ東京38】

ドン・ドン・ドン!……………!


こんにちは、佐藤僚太です。
2024 5/19 (日)に開催された文学フリマに参戦してきました。

文学フリマ事務局さんによると、「文学フリマ東京38」の参加者は12,283人(出店者+来場者)だそうです。武道館を満席にして13,000人(ステージ裏の席を除く)くらいなので、文学フリマは武道館ライブです。

そのライブで異彩を放っていたバンド(同人誌)がこちら


今回のテーマが……

「編集に出したら100パーセント怒られる」


編集のOKがないと本にならない世界で、同人誌でしか出来ないコンセプト

これぞ、ロック!(笑)

セットリスト

MC  (最東対地さん)
そして鈍器は振り下ろされる (逸木裕さん)
息子 (川越宗一さん)
7人の文士 (最東対地さん)
『そして十年の月日が流れた』 (水沢秋生さん)
小説家デビュー1年目の教科書 (額賀澪さん)
十字路に佇む者は (尼野ゆたかさん)
深淵 (和泉佳さん)
橋のうえで (寺地はるなさん)
MC  (最東対地さん)

MC  (最東対地さん)

すでに面白い。この本を出すに至った経緯が書かれています。


そして鈍器は振り下ろされる (逸木裕さん)

最初から破壊力が高すぎました(笑)。一か月ほど前に逸木裕さん『四重奏』を読んでいただけに、その落差が凄い。あんなシリアスな音楽家のやりとりを描いていたのに、今回は逸木裕さんが完全に壊れている。登場人物の名前とかやりとりが完全にふざけてるはずなのに、その光景がしっかり浮かんできてしまうのがやっぱり凄いと感じました。


息子 (川越宗一さん)

この中に出てくる小説のタイトルで笑いました。このように作中でタイトルを使えるのも同人誌ならではだよなと思いました。あとがきがドラマのワンシーンのような余韻があって凄く好きです。


7人の文士 (最東対地さん)

一番編集に怒られそうです(笑)。ディスりまくっているのに、確かにありえそうと思ってしまうような、登場人物の作りこみを感じました。この人物たちがでてくるストーリー読みたいです。


『そして十年の月日が流れた』 (水沢秋生さん)

なぜこの小説が編集に怒られるんだろう?と思いましたが、あとがきを読んで理解しました。編集を怒らせると言っても、一番思いつかない角度からの小説と感じました。あとがき、必読です。


小説家デビュー1年目の教科書 (額賀澪さん)

小説家以外にも繋がることがあるように感じて勉強になりました。額賀澪さんの文体でのハウツー本として役立ちそうです。特に「何事も楽しめる余裕をもって」の話はどこの業界にいても重要だなと感じます。楽しそうに毎日を過ごせるようにしたい。それと〇〇〇ゆとりっていう言葉がパワーワード過ぎて自分も使いたいです(笑)


十字路に佇む者は (尼野ゆたかさん)

初読みだったので、こういう固い文章を書く作家さんなのかと思ったらどうやら違うみたいです。次はすでに出されている作品を読みたいと思いました。著者について調べてみたら、ヘヴィメタルが好きが好きとのことでめっちゃ興味がでました。どのジャンルのヘヴィメタルなのでしょうか?(僕はメロディックデスメタルが好きです)


深淵 (和泉佳さん)

最初の登場人物2人が作家あるあるのような雑談?をしてるんですが、一緒に聞いてるみたいで面白かったです。その後、主人公の執筆の場面は、近い将来現実でもありえそうな妙にリアリティーがあるように感じました。(本と関係ないですが僕も将棋好きです)



橋のうえで (寺地はるなさん)

読んでいてなんだか心がざわざわする。なんだか不思議な気持ちになった作品でした。小説として読むけど、これが友人とか知っている人がこの作品をだしてきたら、どうしていいかわからなくなると感じました。


MC  (最東対地さん)

最後に最東対地さんによる、それぞれの作品の紹介があります。
斬新なテーマの企画をしてくださってありがとうございます!


まとめ

声出して笑いながら本を読んだのは初めてかもしれません。本ってこんなに自由なんだと感じました。『編集に怒られる!』っていうコンセプトでも、作家さんそれぞれに個性があっていいなと思いました。普段とは違う作品を見れたのも面白かったです。特に逸木裕さん。完全に壊れていました。また、今回初読みの作家さんも他にはどのような作品を書いているのか気になるので他の作品も読んでみたいと思います。

『編集に怒られる!』今一番推したい1冊です!

ドン・ドン・ドン!……………!ドン・ドン・ドン!……………  fade out

会場にいた作家さん全員からのサイン。嬉しい!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

佐藤僚太


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