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もしも…

過日はオンラインデスカフェを行った。リアルでやろうとしたものが、コロナになりオンラインに移行し、もう13回になる3年近くオンラインで行ってきた。
最初の頃からメンバーも変わりながら、行っているが、いつも何かしらの学びがある。
今回のテーマは『夢』。
最初の問いが余命が一ヶ月と告知されたら誰に会いたい?何をしたい?
ブレイクアウト後の第二の問いが 余命六ヶ月なら誰に会いたい?何をしたい?
であった。
この問いを作る課程で、スタッフ三人で話あったのは、期間が増えることで、やれることが増えるから苦しみが減るのではないか?と予想していたが…

ワークショップの結果は、悩みが増える。時間が増えることは、確かに選択肢が増える。しかし、欲望も増えるし、自分の後の人々のことを考え始める。
少しでもいのちを長く保ちたいと考え始めてもおかしくない。現実に参加された乳飲み子を抱えた方は悩んでいた。
また、医者の方も六ヶ月になると延命の可能性を模索すると思うと述べられていた。
ライフステージによって受け止めかたが変わるのだと如実に感じた。

さて、ワークショップが終わりになり、最後に僕が話したのは、情報開示の大切さに触れた鎌田實先生の文章です。僕にとって寺院運営の教科書だと思っている一冊。
『生き方のコツ 死に方の選択 (集英社文庫)』

には以下の文章があります。


「先生、じいちゃんの病気のこと、教えてくれなかった」と問いかけてきました。「じいちゃんが死んでいく病気で、先生はそれがわかっていて、一所懸命じいちゃん家に帰してくれても、私は知らなかったので、じいちゃんをほっぽり出して野良仕事ばかりしていた。知っていたら、じいちゃん一人にしないで、じいちゃんの布団の中に入って、一日中一緒にすごしてあげたのに」と、おばあちゃんは笑いながら話してくれました。(231.232頁)

ワークショップでは自分の余命のことでしたが、大切な方の余命と受け止める時間もあると思います。

時間といのちを考えるワークショップは、結局自分がどう生きるのか?を考えることにつながるものであり、期せずして大切な方の余命との関わりを考えさせてくれました。

考え深い豊な時間を頂いたと感じています。

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