和太鼓を叩く

那須町和太鼓愛好会の
会長を長く務めてきた
田原ふさ子先生のお許しを得て、
和太鼓の稽古を見学させてもらった。

大太鼓と小太鼓がホールに並び、
皆さんご自分のバチで音出し。
やってみますかといわれ、
小太鼓を叩いてみることに。

最初は4分音符をドンドンドンドン。
右手と左手で交互に打っていく。
次に八分音符をダンダンダンと打つ。
さらに十六分音符、ダダダダと打つ。

太鼓は打てば音が鳴るから簡単。
そんなことを言った人がいたけれど、
八分音符からとても難しくなる。
太鼓の革の跳ね返りがあるからだ。

ドンと打つと革が跳ね返り、
次を打ちたいのにそれが邪魔をする。
左手が不器用で上手く打てず、
テンポをしっかりと刻みにくい。

十六分音符ではバチが絡む。
小刻みに打つことの難しさ、
三十二分音符を叩くとなったら、
どんなことになるのだろうと汗が出た。

新しく入団された人が言う。
左手だけを三月の間ずっと稽古しました。
それでようやく右手とのバランスが
良くなっていきました。

私の和太鼓体験はここでお仕舞い。
皆さんはここから曲を演奏し始める。
田原先生が作曲した「春夏秋冬」。
どう叩くかを覚えるだけでも至難だ。
和太鼓は暗譜がすべて、楽譜はないのだ。