雨は哀しい

雨は哀しい。

心の中にも雨が降るからだ。

しんしんと心の底に降り下りる。

どこまでもどこまでも深く。

でも、決して底に辿り着くことはない。


雨はどこに行ってしまうのだろう。

哀しみを乗せて。

いっぱい乗せてくれるから、

いつか哀しみはなくなるのだろうか。


心の底に雨は溜まらないから

哀しみも心の底に堪らない。

だから、雨がやめば哀しみは消える。

それまでじっと待てばいい。

晴れるのを待てばいい。