「ラスト・トレイン・ホーム」

夜に音楽を聴きながら
本を読むことも多くなった。
最近よく聴いているのが、
パット・メセニーである。

『スティル・ライフ』の
アルバムの中に
「ラスト・トレイン・ホーム」という
美しい曲がある。

意味は「帰りの最終列車」。
恋人や家族が待つ家に
ようやく仕事を終えた男が
夜行列車に乗って帰る。

星が煌めく夜空の下、
大陸横断鉄道が疾走している。
そんな広大なイメージまでもが
僕には思い浮かんでしまう。

パット・メセニーの
哀愁溢れるギターの音色が
大地に響き渡り、
急行列車のように加速していく。
真夜中の銀河鉄道。
「ラスト・トレイン・ホーム」、
何度も繰り返し聴いてしまう。