黄色い小さな押し花

螢草の押し花を時代劇で見た。

主人公、奈々を演じる清楚な少女が

肌身離さず大事に持っている押し花。

三つ折りにした紙の間に挟まった

小さく可憐な青い花が愛おしい。


それが心の片隅にあったのか、

散歩の途中、道の片隅で見つけた

小さな黄色い花をひとつだけ摘んだ。

白封筒を鋏で切って三つ折りにし、

そっと花を入れて本の間に挟んだ。


ほぼ1週間後、本から取り出し、

三つ折りの紙をゆっくりと開く。

押されて乾いた綺麗な姿があった。

動いてしまうので、糊を少し付け

そっとまた三つ折りにした。


この黄色い小さな花を図鑑で調べる。

ハナカタバミかコマツヨイグサか。

よくはわからないが、かわいい。

お守りにもなりそうな押し花だ。

妻にそっとプレゼントした。