テイクファイブは5拍子

アルトサックスのレッスンは
夏に入ってからジャズの名曲、
『テイクファイブ』になった。
フラット3つの変ホ長調で、
しかも5拍子の難曲である。

先日までシャープ5つもある
『素顔のままに』をやっていたので、
フラットの指使いに戸惑う。
ラのフラットをソのシャープに
頭と指を置き換えて吹く。

自習してなんとか
慣れてきたなと思ったところ、
意気揚々とレッスンを受けると、
シのフラットの指使いを
変え指にしなさいと先生が言う。

シのフラットをいつもの
ラのシャープの指使いにしていたら、
シとその下の小さなキーを一緒に
押して吹くほうがやさしいという。
確かにその通りかも知れない。

しかしいきなり自習してきた
指使いと違うので大混乱。
頭の中がぐっちゃぐちゃ、
指がおぼつかなくなり、
音がしどろもどろになった。

長年レッスンを受けている
マダムたちは慣れたもの、
すらすらと吹いてしまう。
自分のできなさ情けなさで、
がっくりと来てしまった。

とはいえ、気を取り直し、
次までに何とか変え指で
吹けるようにしたい。
ポール・デズモンドの
演奏を聴きながら、まずは
鼻歌で5拍子を慣らしたい。