ヴェルレーヌ「白い月」

フランス詩を原語で

声に出して詠む。

上手く詠めれば、

歌のように聞こえる。

フランス語は

世界一美しい言葉だな、

そう思ってしまう。


ポール・ヴェルレーヌの

詩を詠んでは訳してきた。

やさしく詠めて

暗記もしやすい詩に

「白い月」がある。


「La lune blanche 」  「白い月」 


La lune blanche      白い月が     

Luit dans les bois ;    森に輝く、

De chaque branche    木々の梢から

Part une voix       そっと囁く

Sous la ramée…      葉陰の下…


Ô bien-aimée.       おお、愛する人よ


L’étang reflète,      池は映す、

Profond miroir,      深い鏡、

La silhouette       黒い柳の

Du saule noir       シルエットを

Où le vent pleure…    風が泣いている…


Rêvons, c’est l’heure.   さあ、夢を見よう


Un vaste et tendre     広くやさしい

Apaisement        深い安堵が

Semble descendre     降りてくる如く

Du firmament       天空から

Que l’astre irise…     虹色に星が輝く…


C’est l’heure exquise.    これぞ魅惑のとき