百合の木の百合?

公園を歩いていたら、
花の蕾のようなものが
地面に落ちていた。

花や木に詳しい人に
聞いてみたらそれは
百合の木の花の蕾という。

「木のなのに百合ですか?」
「百合みたいな花が咲くから
百合の木というのです」

落ちていた蕾の場所から
見上げればかなりの大樹。
確かに同じ蕾がついている。

「あそこから落ちたと?」
「鳥が啄んだんでしょう。
花に蜜があるんです」

実のような大きな蕾を
家に持ち帰って
皿に水をたたえた。

そうしたら翌日、
なんと蕾が開いたのだ。
大きな黄色の花が咲いた。

でも百合の花とは少し違う。
英名はtulipferaで
チューリップのような。

確かに花の開き方が
チューリップに近いか。
とはいえ木の花である。

高い木に草花が咲く。
それもたくさん咲く。
それだけで面白いではないか。