王女サロメ

透き通った白さが
蒼冷めた顔になる。
絶世の美女、サロメ。

ユダヤの王、エロドの
義理の娘となり、王は
その美しさに惚れ込む。

サロメは王も恐れる
予言者ヨカナーンと逢う。
彼は自分をひと目も見ない。

酒に酔った王はサロメに
踊ってくれと懇願する。
何でも褒美にやるからと。

踊り終えたサロメは所望する。
ヨナカーンの首が欲しいと。
銀の大皿の上にのった首を。

ビアズレーが描く
白黒の「舞姫の褒美」は
サロメが斬首を愛でるシーン。

三島由紀夫も愛した
オスカー・ワイルドの戯曲。
何度も舞台化された。

「サロメ」に惚れ込んだ
リヒャルト・シュトラウスが
官能的なオペラに仕立てた。

「七つのヴェールの踊り」、
そして、生首への接吻。
呪われたサロメは殺される。