「詩人の恋」

ディスカウとブレンデルの
「詩人の恋」を聴いている。
ハイネの詩にシューマンが曲をつけた。
1840年「歌曲の年」の作品だ。

全16曲の初めの6曲は愛の喜びを、
次からの7曲は失恋の悲しみを、
最後の2曲は苦しみを振り返る歌。
最初の「美しい五月に」から引き込まれる。

ディートリヒ・フィーシャー・ディスカウの
バリトンの声は艶と張りがあり、
アルフレッド・ブレンデルのピアノには歌がある。
ピアノ弾きのシューマンらしいデュオ。

♬ 美しい五月になって すべての蕾が開くとき
私の胸にも 恋が萌え出た
 美しい五月になって すべての鳥が歌うとき
私は胸に燃える思いをあの人に打ち明けた
 私の涙から とりどりの花が咲き出て
私の吐息は うぐいすの歌となる ♬

この第1曲だけでボクには十分な歌曲。
大好きになった人にこの歌を歌ってあげたい。

♬ かわいいひとよ 私を愛してくれるなら
その花をみんなおまえにあげよう
そしておまえの窓辺で
うぐいすの歌を聞かせてあげよう ♬