世界一長寿の木

北米大陸には
世界一長寿の木がある。
ブリッスルコーンパイン、
日本語に無理矢理訳せば
イガイガマツである。

樹齢四千年以上は当たり前、
五千年近い長寿木もある。
白くネジ曲がった大木で
枯れているのかと思うほど。
おどろおどろしい木である。

河合莞爾が書き下ろした
『救済のゲーム』では
インディアンを皆殺しにした
騎兵隊長がこの木に登った瞬間、
雷が落ちて串刺しの焼死体になった。

そんなミステリーにもなる
不気味な木なのである。
枯れながらもゆっくりと生きて、
大樹を長らえさせているのだ。
まさに恐竜のような老木である。