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コンサルタントの伴走で見えてきた現場課題の解決策とご入居者に向き合える時間


▷登場人物のご紹介
◎語り手
所属:ふれあいの里
お名前:嶋田 弘子(しまだ ひろこ)様
役職:理事

◎聞き手
名前:中浜 崇之(なかはま たかゆき)
ものさしを合わせる介護福祉士として特養やデイサービスで現場職や管理者として勤務。『自分らしく死ねる社会を創る』をコンセプトにテレビ東京『TOKYOガルリ』やTBS『好きか嫌いか言う時間』への出演や『週刊東洋経済』や『夢を育てるみんなの仕事300』(講談社)に取材記事が掲載されるなど、介護福祉についてポジティブな視点で発信している。


インタビュー時の嶋田さん

▷記事の要約

嶋田理事は、介護施設の職員や利用者の負担軽減を目的に、展示会で知ったほむさぽのコンサルティングを通じて補助金の申請支援と介護機器の導入を行った。ほむさぽは補助金の申請プロセスをサポートし、適切な機器を提案して施設の課題を解決した。介護機器の導入により、見守りが強化され、職員の負担が減り、利用者の安全が向上した。また、Wi-Fiの改善で利用者の生活の質も向上。嶋田さんはほむさぽの迅速かつ的確なサポート、課題解決への明確な提案、事務作業のサポートなどを評価している。


職員や介護を受ける方が楽になる機器を探し辿り着いたほむさぽ

中浜(以下、中):
本日はよろしくお願い致します。
ほむさぽ活用して補助金の申請と取得をされたと伺っております。
どういった形でほむさぽを活用すると、より現場の可能性を広げることが出来るかお聞きしながら、活用の事例として現・未来のユーザーに届けてまいりたいと思います。

嶋田(以下、嶋):
よろしくお願いします。

中:
では早速ですが、補助金のコンサルをほむさぽにご依頼いただいて、いくつかプロダクトやサービスを導入されたという事ですが、 元々、ほむさぽはご存知だったんですか?

嶋:
2023年3月の展示会に参加した時にビーブリッドのブースに立ち寄り、そこで少しお話を伺ったのが最初なんです。

中:
ブースにお越しいただいたのがきっかけなんですね。
ブースに行かれた動機は、どういった事からですか?

嶋:
ちょっと記憶が曖昧なんですが、当時色々な機器といいますか、職員や介護を受ける方が楽になる機器を探していて、そうした目的で行きました。いくつかの介護機器を見学する中で、ビーブリッド(ほむさぽ)のブースで説明を聞いたという状況です。その際に、「コンサルタント」という事でしたので、どういったサポートが受けられるのかを伺いました。

中:
そうだったんですね。
そこでほむさぽにお話伺って、すぐそのままコンサルを依頼をされたんですか。

嶋:
実はそうではなく、その時はそのまま何もアクションをしなかったんです。介護労働安定センターから、 事業所に定期的にサービスの案内が届くのですが、そこで職場環境作りに関する無料相談を年に何回か受けられます。と書いてあるのを見て連絡をしたところ、紹介された方が結局、ほむさぽさんに繋がったんです。

中:
なるほど。展示会のほうで一度ご面識はあったけれど、まさかそこから介護労働安定センターさん経由で繋がるなんてびっくりですね。

嶋:
はい。
偶然行き着いた先がほむさぽさんでした。

お仕事中の嶋田さんとスタッフさん

コンサルタントだから持っている多面的な視点

中:
センサー等のプロダクトなどをほむさぽさんの方で選んで、「これどうですか」とご提案があったかと思いますが、提案いただいた時はいかがでしたか?

嶋:
そうやって機器をある程度選定してもらえるのってやっぱり楽、っていう言い方は変ですけど、全部自分で探すとかっていうより、プラスになる部分って多いですね。色々な業者さんがいろんな利点を言うと思うんですが、ちょっとマイナスなことは多分言わない。どこの会社も「ここがいいですよ」っていうことを仰るなかで、コンサルタントの方って色々な機器を見ていることが多く、いろいろな視点で選択して下さるのが助かります。例えば特別養護老人ホームにはこれが適してるとか、私達の施設は本当に小さな施設ですので、グループホームにはこの方が適してるのかなっていうのを考えた上で、「これはどうですか」と言ってくれるので、それはありがたかったですね。

中:
いくつかご提示の中で、他にもなにか候補はあったんですか。

嶋:
なかったですね。課題に対してこれが1番適してそうですよとご紹介いただきました。
また、プロダクトを活用するにあたってWi-Fiの工事も一緒に行ったんです。自宅用のWi-Fiはありましたが、それでご入居者様と一緒にYouTubeを見ながら体操したり歌を歌ったりしてたんですけれども、施設の2階と3階で分かれて生活をされてるんです。Wi-Fiの調子が悪くてYouTubeが見れず、体操ができないということがあったんです。Wi-Fi工事を行った後は、途切れる事なく快適に見ることができています。
相談していなかったご入居様とスタッフの困り事も解決できました。

中:
実際に見守りセンサーを導入していかがですか。

嶋:
随分楽になりました。 あとご入居者様の安全も、前よりも格段に上がってると思います。
今まではベッドの下に足が下りて、初めてアラームが鳴る状況でした。ただ赤外線ですので職員がセンサーの向きを足元に向けてないと、アラームって鳴らないと思うんですが、その向きを間違えたとか、多くの部屋ではセンサーを固定していなかったので、例えば、床の掃除の時に掃除機でセンサーが違う場所に行ったのに気づけなかったという可能性がゼロではない。けれど、見守りセンサーの機器を取り入れてからは、壁の上の天井近くに機器を設置していますので、場所がずれることはなく、さらにオン・オフはスマホででき、それがオンになってるのかオフになってるのかも、スマホで色によって常時確認ができるので、とても良くなりました。
また、今まではベッドから立ち上がって初めて赤外線アラームが鳴っていましたが、そのご入居者様の状態によって設定できます。例えば起き上がったらアラームが鳴る、ベッドから布団や足がはみ出したらアラームが鳴る、 ベッドに立ち上がったらアラームが鳴る、ベッドから離れたらアラームが鳴る、それも 0.5秒から10秒など、何秒になったらアラームが鳴って欲しいのか、その方にあったアラームをこまめに設定できるんですよ。

中:
その方のADLや能力によってリスクがどれぐらいあるかといった点に対応している感じですね
嶋:
そうです。あとはアラームが鳴らない時にも、ご入居者様が今どうやって過ごされてるんだろうとかというのも、画像で見えるんですよね。
アラームは鳴らないけれども、今は窓側のところで何か外を見て過ごしてらっしゃるんだなとか。居室の近くの事務所にいてアラームは鳴ってないけれど、なんか足音がしてるけど…といった時にわざわざ、お部屋まで行って「どうされたんですか?」とお声かけしなくても、事務所にいて、「今こういうことで足音がしてるな」っていうことが分かりますね。
夜などに私たちが行くと脅かしてしまう・びっくりさせてしまう可能性もあると思うのですが、お一人で外の景色を見たい方などがいらっしゃった時も、それを中断させることなくその方の時間を過ごしていただけるのかなと思っています。

中:
職員さんにとっても、お部屋に伺う回数が減るっていうメリットもある感じですよね。

嶋:
そうですね。アラームが 鳴った時に画像を確認して、今行く必要があるのか判断しています。例えば画像で確認したら入居者様は眠ってらっしゃるけど、白い埃が反応してアラームが鳴ったんだなとわかり、お部屋に伺う必要がなくなりました。

導入したセンサー

ご入居者様に向き合え、仕事に専念できる

中:
ちなみにiPhoneやiPadも同時に導入されたとのことですが、これは何のために導入されたんですか?

嶋:
センサーの確認用です。
iPadは見守りセンサーを大きな画像で見ることができるんです。
夜勤の時とかは事務所で待機して過ごしますので、その時にスマホは持ってるにしても、iPadで大きな画像で見ることができる。
それこそ、お部屋の中のシルエットが見えて、今横になってるなとかが確認できます。

中:
iPhoneの導入をしてLINEをとても活用されているというお話ですが、職員さんと嶋田さんが情報共有をされている感じですか?

嶋:
そうですね。今までは、自宅で事務作業をしたり、休日にご家族や業者さんから私に連絡が来て、それを職員さんに伝える際は電話でやり取りをしていたんです。しかし、日中は2人の職員がご入居者様のお世話をしてるので、電話取るのも大変です。なので、急ぎじゃないことは、LINEで連絡事項を送ってもらって、そうすれば時間のある時に見てくれて返事がもらえます。職員からも急いで電話するほどではないけれども私に伝えといた方がいいなっていうのはLINEで連絡が来るので、職員の負担も減ったのかなっていう風に思います。

中:
なるほど。いいですね。
ご入居者様に専念できますね。

嶋:
ご入居者様とのやり取りは私を通じて連絡をすることが多かったんですけども、ご入居者様のご家族にもLINEをご紹介しました。LINEでご入居者様の様子を写真に撮ったり、画像をリアルタイムで送ったりとか、また今まで、ご家族には、面会の日には、当日私や職場に連絡をいただいたりしてたんです。理由は、お風呂に入ってる時などに来られるとお待たせしてしまうことになるからです。けれどLINEを使って、ご家族から今日行きますというのをLINEでいただければ、ご家族も職員に気を遣わなくていいですし、職員にしても電話に出なくても良いという部分が改善されました。

中:
皆さんにとって本当に関わりやすい環境が作れている感じですね。

嶋:
はい。そんな感じです。

WIFI環境が改善してアクティビティーも充実

明確な課題に対して明確な課題解決可能なプロダクトの提案がある

中:
ほむさぽを活用するメリットを3つ上げていただいているので、改めてご説明いただいてもよろしいですか?

嶋:
まず、1つ目の、速やかで的確なサポートを受けられる点ですね。ほむさぽは本当に返信が早く、私が相談したことに対しては、すぐに返信をしてくださいました。また、私が、曖昧な表現をすると、こういう意味ですか?て言って整理しながら言語化してくれるんです。なので自分の頭が整理できるような感じがしました。

中:
2つ目のメリットとして、施設の課題を明確にすることができ、施設にあった機器の選定が可能になるという点ですね。

嶋:
そうですね。
自分の中には課題はある程度見えていた中で、お話をしていく中で、元々持っていた課題よりもすごく具体的になってきた感じです。それに対して、課題改善するにはこういった機器がいいんじゃないですかっていうのを提案していただきました。

中:
3つ目には、事務作業のサポートを挙げていましたが、この辺りは結構助かったという事は大きいんですか。

嶋:
補助金申請のサポートをお願いしました。この申請っていうのが、3回か4回東京都とやり取りをするんですけど、そのうちの最初だけ、ほむさぽさんにお世話になったんです。
多分 、最初の申請の準備が大変だと思うんですけど、機器の選定から計画書の文章作りの叩き台をほむさぽの方が私にヒアリングして作ってくださいました、もちろん私が入力するところは私が入力しましたが、それだけでもすごく助かりました。
そうですね。あとは機器の選定にあたっても、業者さんとのやり取りはほむさぽさんがやってくださったので、見積書の調整や説明を受ける日の調整とかも全部やっていただきました。

中:
なるほど。
調整も、電話でかなりやり取りしなくてはならなかったりというと、現場に出ながらだと電話に出られるタイミングもあれば、出られないタイミングもあったりして、時間というか身体取られちゃいますもんね。

嶋:
そうですね、 はい。
仕事に専念できるのが本当に助かると思います。

中:
今日はお時間いただきまして、ありがとうございました。

ふれあいの里の日常

◾️聞き手、中浜のあとがき

外の目を借りることの大切さに、改めて気付かされた気がしました。自分たちでなんでも見える・気づくだろうと思いがちになりやすいかと思います。しかし、外の方に伴走してもらうことで課題が明確になること、さらに自分の持っていない視点や解決策を手に入れられることって時間的な効率化などプラスになることが沢山あるのだと思います。また、現場課題の解決や効率を良くすることが職員の仕事の内容の改善だけではなく、ご入居者様と向き合える時間の創出に繋がり、職員の働きがいにもつながると思いました。


ふれあいの里

グループホームふれあいの里ウェブサイト


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