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不適切な養育で傷ついた私の脳🧠


マルトリートメント(不適切な養育)という言葉を最近知りました。

福井大学子どものこころの発達支援研究センター によれば、

身体、精神、性的そしてネグレクトを含む、児童虐待をより広くとらえており、「子どもの心と身体の健全な成長・発達を阻む養育をすべて含んだ呼称」だということです。大人の側に加害の意図があるかどうかにかかわらず、子どもに目立った傷や精神疾患がなくても、行為そのものが不適切であれば、マルトリートメントと言えるそうです。

やっとこの部分に光が当てられたという気持ちです。衣食住に不自由はなかったけれど、身体的な暴力を受けていたわけではないけれど、家庭が安全基地として全く機能せず、私は生きていくうえで色々な不都合を抱えてきました。

マルトリートメントはたとえば 

・しつけと称して子供を罵倒する、脅す、言葉の暴力

・人格を否定するような「バカ」「くず」などという

・兄弟間で比較する「お兄ちゃんはできたのにあんたはねぇ」

・両親の間のDV(身体的に限らない)を子どもが目撃する(面前DV)

・勉強や習い事の強要 など

「子どもの脳を傷つける親たち」友田明美著 

読みました。子どもの脳が過度なストレスによって物理的に傷つく」

そうです。

子どもの脳は、生まれた後もゆっくりと成長します。そのなかで外部から影響を受けやすい非常に大事な時期である、胎児期、乳幼児期、思春期に極度のストレスを受けると、子どもの脳は何とか適応しようとして自ら変形してしまうのだそうです。部位によって萎縮したり肥大するようになり、学習意欲の低下や心の病に結び付く可能性があります。生涯にわたって影響があるということです。

結構恐ろしいことですが、きっと私の脳はこうなったのです。

本書に暴言チェックリストがあります。~小学生時代を思い出してチェックしてみたら、見事に当てはまるものばかり、しかも高頻度。

養育者(父母またはそれに代わる人)が、どれだけ(1度もない/2年に1回/1年に1回/1年に2~3回/毎月/毎週/週に2~3回/毎日)

あなたを叱った、大声を上げた、罵った、馬鹿で行動が幼いと言った、行わなかった行為について責めた、理由なしにヒステリックに怒鳴りつけた、無能で価値のない人間だと言った、人前でバカにしたり恥をかかせた など15項目

いつも菩薩のような親はいないと思いますが、頻度と程度の問題です。あと、親は忘れていても子供の方はよく覚えているんですね。親と子供の力関係は対等ではなく、圧倒的な強者である親が体罰を与え、あるいは怒鳴るのは、親の想像をはるかに超えて子供にダメージをもたらします。この辺を見過ごしている親が、私の親を含めて多いと思います。


私の場合は、特に母親(時に父親も)の暴言が酷くて。ちなみに、父は母親をちゃんと止めたためしがありません。防波堤にならなかったということです。

暴言を浴び続けた子供は脳の聴覚野が拡大するそうです。シナプスの刈込が行われないために、神経伝達の効率化が妨げられます。その結果、人の話を聞くときや会話の際に脳に余計な負担がかかるようです。心因的難聴や、人と関わることへの恐れにつながる可能性があるということです。

また、恐怖をつかさどる扁桃体という部位があります。深刻なマルトリートメントを経験した人ほど過活動になるということです。つまり、常に危険を探している状態です。無理もないなあ。危険に満ちた環境で生きていたからね。私の幼少期は「戦場」でした。扁桃体が過度に働いていると鬱病になりやすいようです。現に今まで数回鬱病になりました。当たってるやん😂

私はかなり深刻な愛着障害を抱えていますが、そのような人はしばしば、🧠報酬系の反応が低いそうです。すると、誉め言葉は心に響かず、喜びや快楽を感じにくいということです。まとめると、危険は常に察知するが、喜びや快楽を感じにくいという、もう生きづらさそのもの。

身体に働きかけるセラピーを継続して受けています。科学的な知見に基づき、ゆっくり優しく自律神経系や脳を回復させるものです。焦らずじっくり癒します。神経系は刺激に弱いので、無理に何かしようとするとリバウンドがあるそうです。この意味で「過去の痛みと向き合え!」のような手法は危険だと思います。もちろん、今お世話になっているセラピストはそんな乱暴なことはいたしません。こんなセラピーです

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