軽率に合同誌つくろうぜ。

なかなか自由に外に出られない日が続き、同人系イベントも軒並み中止、延期となっていますね。
何か本を作りたい欲はあるけどなぁ……となっている方々、合同誌を作りませんか。
合同誌ってややこしそう……出せるイベントがないのに作るのがしんどい……となる人のために、ネットプリントを使った合同誌の作り方ノウハウを(自分の記録用としても)書いておこうと思います。もちろん、個人誌にも適用できる内容です。

ネットプリントを使うメリット

1.在庫管理がいらない!
ネットプリントは欲しい人が自分でコンビニで印刷代を出して印刷します。「どれぐらい刷ったら在庫が残らないかな……」「今までは50冊売れてたけど今度のはニッチだしどれだけ売れるかわからん……」という悩みは同人あるあるです。ネットプリントならその心配はいりません。どれだけの人が手に取ってくれたかわからない、手渡しできないというデメリットもありますが、軽率に同人誌を作るにはハードルの低さがちょうどいいと思います。

2.ややこしいお金の管理のあれこれがない!
印刷会社を使用しないので、参加者の印刷代や売り上げの割り勘がいりません。金銭的トラブルが起こりにくいです。2次創作で言う、印刷代だけでやりくりするという前提もクリアできます。
反面、1次創作で売り上げを狙いたい!という場合には不適です。

3.締め切りが割と自由
印刷所の締め切りがないので、個々人の事情を考えて締め切り設定ができます。全員揃って編集後すぐに頒布できます。印刷所に出さないといけないのになかなか集まらない……という焦りがないのもメリットでしょう。(締め切り破りが出ないとは言ってない)
私の企画したものは2冊とも締め切り前に全員揃いました。ありがたいことです。

折本でお手軽製本

ネットプリントで印刷するのはわかったとしてどういう形式の本になるんじゃい?となりますよね。
私は2回とも折本という形式で作りました。

手軽に作れる「折本」ってどんなもの?同人折本の作り方をチェック

A3に印刷して、折るとA6サイズの本になります。一回の印刷で済みますし、小さくてかわいいですよ。
折本は必ず8Pの本になりますので人を集めるときはそこら辺を考慮して人数を決めましょう。
折本だとどうしてもページが2重になってぺらぺらするのが気になる……、もっと多いページの本にしたい!という場合は、普通の線綴じになるようにページを分割してネットプリント登録し、印刷してもらう人にそれぞれホチキスで留めてもらってもいいでしょう。

合同誌主催をやってみる

私は2つのジャンルでネップリ合同誌を主催しました。それぞれでわかった手順やポイントを書いていきたいと思います。

1.ジャンルを決める
作りたい本のジャンルを決めましょう。私は2回とも二次創作で作りました。イラスト本にするか?小説本にするか?どっちも混ぜるかと?かも決めちゃいましょう。

2.レギュレーションを決める
原稿の形式は?拡張子は?どんな作品を集める?等決めることはたくさんあります。
最低限押さえておきたいのは、
● ファイル形式とアップロード方法
● 原稿サイズ(私はA6から一回り小さいサイズを指定しました)
● 解像度(ネップリなら300dpi以上なら大丈夫でしょう)
ここらへんです。これさえきっちりしていれば、折本データを作るときに困ることはないでしょう。
あとは、合同誌の傾向を決めておくといいでしょう。「このキャラの本を作りたい!」となったときに、テーマを自由にするか、決めておくかで完成した本の雰囲気はかなり変わります。
あとは応募条件ですね。私はツイッターをよく使うので、ツイッターのダイレクトメールに直接応募の連絡をしてもらうようにしました。ダイレクトメールのやりとりができれば、フォローは問わないという形式にしています。

3.人を集める
そのジャンルの書き手がいる場所で宣伝しましょう。私は一冊目はツイッター、二冊目はツイッターとしたらば掲示板で募集しました。参加者さんからの意見ですが、「募集締め切りを決めておいたほうがみんな集まりやすいと思う」とのことです。やっぱり締め切りがあったほうが行動に弾みがつく者なのかもしれませんね。
募集締め切りと作品の提出締め切りはこの時点ではっきりさせたほうがいいです。提出締め切りは作品にもよりますが、大体、募集締め切りから10日~2週間で決めました。ここをわかりやすくかかなかったせいで2冊目の時に参加できなかった人が出てしまったのが反省点です。
折本なのでどんなに多く見積もっても一人1ページで8人までしかできません。
私は表紙、裏表紙を除く6ページで6人を定員にしました。1冊目は6人集まりまったので一人一ページ描いてもらって、裏表紙に作者リストを付けました。
2冊目は4人集まったので一人一ページ+最後の見開きに作者コメントページを付けました。
定員いっぱいにならなくてもやりようはあります。

4.締め切りを設定し、かいてもらう
人が集まったらいよいよかいてもらいましょう。締め切りは、初めに設定したものが厳しい人がいた場合は個別でずらしたりします。印刷所の締め切りがないので比較的フレキシブルに動かせるのがいいところです。
ツイッターのダイレクトメールでグループを作り、やりとりをしながら作成してもらいました。個人的には質問や意見を言いやすい雰囲気にしておくように、こまめに「なにかあったら言ってください」と発言しておくように気を付けました。
また、念のためレギュレーションを最終確認してもらっておいたほうがいいです。全員の同意が取れたら企画を動かします。

5.データを集める
私はGmailを使って集めましたが、アップローダーを使う手もあります。大きすぎるデータは圧縮して送ってもらいましょう。
メールでもアップローダーでも、提出してもらったらダイレクトメールに一言書いてもらうことで、スムーズにチェックできました。

6.編集作業
珠玉のデータが集まったらうはうはしながら編集しましょう。
私はクリップスタジオの折本テンプレートを参考に作りました。
A3折本テンプレート
折本テンプレ
改訂版A3→A6折本テンプレート・ネットプリントサイズ対応
これらの中から気に入ったものを選びましょう。
文章の場合はこちらを使うのがいいみたいです。
8P折本ツール
しこしこと作業しましょう。
私は表紙は自分で描きました。必ずどこかに参加者と主催の署名を入れましょう。

7.ネップリ登録
完成したらネップリに登録します。
netprint
ユーザー登録していると配布期間が7日間になるので必ず登録しておきましょう。
登録するとプリント予約番号が出ます。そちらを必ず宣伝の時に入れましょう。

8.宣伝しよう
あとは宣伝するだけです。プリント予約番号を忘れずに。反応してくれた人を積極的にいいね、リツイートするのもいいでしょう。

こんな感じで作りました。
主催同士で工夫すれば、こんな感じのつながる表紙の折本もできちゃいます。

画像1

主催をしてよかったのは、素晴らしいイラストの集合を一番先に見ることができることですね。また、本を出すというのは形式はいろいろですが、癖になる達成感があります。
みんなも軽率にレッツ合同折本!

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