農家は生産者であるとともに「商売人」でなくてはならない3つの理由

農業をやりたいと考えた場合「会社生活で疲れた」や「人付き合いしたくない」など考える人も多いことでしょう。
しかし山間地域で自給自足といったことでもない限り、農業は1人では成り立ちません。
今回は農業必要な「商売人の一面」を紹介します。

1.利益率が最も高いのは直販である!

農業を継続していく上で重要なことは生産量や品質といったことが挙げられるが、それと同時に「どこで売るか」も重要です。

JAなのか市場なのか、はたまた道の駅などの直販所で売るか。
この中で最もリスクが少ないのがJA経由での販売です。

ただその分、手数料などが引かれるのと、他の生産者と十把一絡げにされるので自分の色も出にくいのが現実。

利益率が最も高いのはやはり、直販なのですが、この場合はどれだけ顧客がいるかに掛かってきます。
そして顧客がいるという事は、その分やり取りを自分で行わなければならないという生産者目線では煩わしい一面も。

ただ頭を「商売人」にシフトすればなにより利益を取るのが正解と感じるでしょう。
良いものを作れば売れるというのは、あくまで平均値が低い時代の話。

良いものを作った上で自分の顧客に、売れる環境作りが必要になっています。

2.消費者は価格と同じくらいの「安心感」と「手軽さ」を求めている!

前の項で「顧客を持つことが大切」と記しましたが、ではどの様にして顧客を掴めば良いのでしょうか?
恐らく価格勝負ですと大型スーパーやディスカウントショップには敵わないでしょう。
そこでまずは「安心感」が鍵になります。

近年では国産の野菜も輸入の野菜も農薬規制などで安全性は上がっていますが、それでも消費者の中には疑問を持つ方も。
そんな中でも安心感を得られる購入は「人の紹介」です。
近所の人や家族、友人などから「あそこの野菜を買ってるけど良いよ」と聞くだけでも、イメージが全然違いますよね。

そしてもう一つが「手軽さ」です。
近所にあるというのが最もよいのですが、例えば直販所で他の生産者と一緒に売られているという便利さでも良いでしょう。

ただ、理想は定期便です。
ある程度のスケジュールも分かりますし、何より定期的な収入を確約されます。
まずは近隣の人に直販し徐々にその輪を広げていくというのが理想。

最終的には定期便を行える様にしていくことが出来たら安定収入に繋がるでしょう。

3.農業は「地域」からナメられたら終わり!

農業ほど地域に関わる仕事はないと言えるかもしれません。
農業をしたいと考える人に、これだけは伝えておきたいです。

ここで「地域」というのは同じ様な農家やJA、自治体職員に近所の方などの事。
農業は土地を使う仕事なので、常に見られていると考えた方が良いでしょう。
自分の仕事っぷりや周囲への態度など周りは意外と見ていますし、他の人にも伝わっています。

農家の倅として育った私は親から「挨拶」と「ケチになるな」は徹底して教わりました。
「挨拶」は農業は隣の農家とつながりを持ち続けなければならないので、コミュニケーションは取り続けておいた方が良い。
そう理解できたのですが「ケチになるな」は大人になってから理解できました。
ケチに見えると言いかたは古いですが「ナメられる」からです。
ナメられると本当に損してしまいます。

地域にとってどうでもいい農家と見られて補助金や施策など、話が来なくなりますし野菜のおすそ分けも無くなります。

長く農業をしていくためには、ただ生産すれば良いだけではなく地域との関係性を維持していくことが大切です。

まとめ

農業をしていく上では商売人としての一面は必要です。
今後、農業をやってみたい人はぜひ、考えてみてください。

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