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母からの電話

大阪から香川県の実家に帰省する、と母から電話があったのは先週
ふた言目には「田舎に帰りたいんや」という母の希望がかなった訳である
88歳だからもちろん行きも帰りも弟の車で帰る

「おかん!トイレは行かれへんからオムツして行くんやぞ!いいんか!」

50半ば独身の弟は優しいんだか冷たいんだかこういう言い方で旅の間だけの天下を取る。冷たいようだけどホントだったらキツけりゃ「帰省は歳だからムリ」と言えばいいので有給取って連れて帰って有給取って迎えに行ってやる弟は本当に優しいなと思う。

で電話で「たまには一緒に帰ろう?ゆっくりと、ゆっくりと、なぁ」
と、言ってきた。

雑用係として連れていきたい様である。

「ムリ」

わたしは優しくないのですぐに断る。
わたしは幼少期から結婚してこの千葉に引っ越すまで母に優しくされたことがないのでわたしも母には優しくしない。

母が好きなのは自分よりダメな人。なのでわたしは「ダメな人」なのだと教えられて育った。ちょっとした地獄である。

たまに大阪に帰るのは何かあった時だけ。
何かあった時だけだから優しくできるのだ。

母はそういう事が解らないのでわたしを褒めて弟をけなす。

わたしはこの状況はうちの旦那が「結婚しよう」と言わなければ反対で弟が出て行っていたかもしれないと重々解っているから褒められるたびにイラッとするし弟に「ありがとう」も言えない母が嫌い。

どんな風に香川県の実家がいいのか判らないけれど母は思うとおりにできる所を好む人だから兄や妹に囲まれて好き勝手できると思って帰るんだろうね。

叔父も叔母ももう歳だから結果動いてるのは嫁さんとかなんだろうけど会ったことがないのでわからん。
そういう血族的なしあわせを望むならどうして弟は独身のままなんだろうと思う。
母は本当に自分勝手なひとであるからなぜか母の実家の墓にうちの父も入っている。
まぁ、どうでもいいけどね。もう。

帰省したのかあれから電話はない。
弟は前回の大阪で「今度会う時は葬式でな!」
と言って笑っていた。

老いた母親に優しくする事と母親が好きか嫌いかは別な話って事
みんなには親を嫌いでもそれは普通にある事だよって言いたいねあたしゃ
にんげんだもの

※また愚痴ばかりごめんなさい。


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