詩 / 「若葉II」


萌えたばかりの若い芽
触れた者は誰もなく
僅かばかりに私におもてを上げる

間もない緑の極小葉
恐れ多くも触れようとすると
この芽は拒むだろう

幼さを感じられる双葉の微笑みから
母の様な美しさが約束された
花咲く時を迎える為そばで見守っていたい

水を与える者が私であれたなら
陽を照らす者が私であれたなら
御愛の時よ、私はいつまでも知らないだろう

夜の森林、短い暦の唄
大きな若月の光に照らされた
小さな若葉をいつまでも見つめていたい


2022.7.12.23:47

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