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あまり知られていない、野球に必要な”目”のコンディショニング

こんにちは。
ホロス・ベースボールクリニックの石橋秀幸です。

今回は、【子どもたちに知ってほしい目のコンディショニング】というテーマでお話をしていきます。

目のコンディショニングと聞いても、よくわからないかも知れませんね?
野球選手にとって、パフォーマンスに影響を与える”目”についての大切なお話です。
はじめて聞く内容が多いと思いますが、お役に立てればうれしいです。

では、さっそく話を始めたいと思います。


目のコンディショニングとは

コンディショニングというのは、とても簡単に言うと、調子がどうなのかを確かめて、調子をよくすることを言います。

目のコンディショニングということで考えると、お子様の今の見え方を確認して、必要があれば改善しましょうということになります。

野球は、動くボールを見ながらバッティングをしたり、守備をします。
ランナーの動きを見て、プレーすることも多いですから、目ってとっても大切ですよね。

そこで確認しておきたいのは、そう、視力検査の結果です。

視力というのは、視る力と書くように、あなたのお子様の目が、どれくらいちゃんとものが見えているか? それを調べるのが、視力検査です。

あなたのお子様も、視力検査を学校でしたことがあると思いますが、視力検査には、日本の国で決められたやりかたがあります。
もともとは、子どもたちがしっかり勉強をするために、黒板の文字がちゃんと見えているかを調べるためにしているのが、視力検査です。


検査結果の今と昔

今は、どれくらい見えているのかを 【ABCD】 という基準で決めていますが、あなたのお子様が視力検査をした時、ABCD のどれだったでしょうか?

【A】だったら、よく見えているから大丈夫です。でも、【B】【C】【D】のどれかだと、ちょっと心配ですから、眼科へ行くように言われます。

【C】や【D】の場合はさらに、教室の席を前にしてもらいましょうとか、メガネをかけるようにしましょうと言われます。

ちなみに、お父さんお母さんがわかりやすいように言うと・・・

【A】は、視力が 1.0 以上に相当します。
【B】は、0.7〜0.9
【C】は、0.3〜0.6


そして、
【D】になると、視力が 0.2 以下という評価になります

近頃は、小学生になる前でもメガネをかけている子がいますが、小学生になると1年生でも 4 人にひとり、そして6年生になると、なんと半分の子が、【B】【C】【D】のどれかで、メガネをかけるように推められています。

野球をするときに、特に注意したい見え方

視力が【A】だからよかったとは、一概に言えない場合があります。

それは、
右目と左目の見えかたは一緒なのか違うのか?
ということです。

あなたのお子様が学校でしている視力検査は、たとえば右目が 1.5 で、左目が 1.0 だったとしても、評価は【A】になります。
もちろん、ふだん学校に行ったり、ふつうに過ごしているだけだったら困ることはないはずです。
でも、たとえ視力が【A】だったとしても、右と左で見る力に違いがあるのは、野球をするためによいこととは言えません

もし視力に右と左で大きな差がある場合には、眼科に行って、あなたのお子様にとって一番いい方法を聞いて、きちんと見えるようにしましょう。

逆に、たとえ視力検査をして【C】だったとしても、大丈夫ですから安心してください。
眼科に行って、ちゃんとしたメガネをつくってもらいましょう。その時に、右目と左目の見えかたを同じにすれば、全く心配はありません
右目と左目がバランスよく、しっかり見えるようになれば、野球は上手になりますから安心してください。

少し前に私が教えていた子で、3番バッターだった子が急にスランプになりました。
私はちょっと気になったので、眼科に行くように言いました。すると思ったとおり、その子の右目と左目は、見えかたに違いがありました。

そのあと、メガネの見えかたを、右と左で同じにしたところ、頼れる3番バッターに復活しました。

それくらい、見え方というのは野球をするために大切なことなんですよ。

できれば半年に一度は検査を

学校の視力検査以外では、わざわざ眼科に行って視力検査をすることも少ないと思います。
先ほどお話したように、最近の子どもの視力低下は進んでいます。できれば、半年に一度くらいは眼科を受診して、視力検査ができると安心です。

また、視力に左右差がある場合、日常生活では支障がなくても、スポーツではパフォーマンスに影響が出る場合があります。
そこで、視力がどのくらいか、そして左右差はないのかを、保護者や指導者が正しく認識することが重要です。

たとえ視力不足や左右差があっても、眼科医の指示で適切な視力矯正を行えば、スポーツのパフォーマンスには影響がないことが分かっています。

子どもの視力低下については、近くばかりを見る習慣が増えて、遠くを見る習慣が減ったことも影響があると考えられています。
学校でタブレットを使う授業時間が増えたり、家庭でスマートフォンやゲームをする時間が増えたことも原因だと言われています。

でも、じつは、そのことについては、まだ明確な検証結果が出ていません。

ただし、近視は、30cm 以内の近い所を見る時間が⻑くなると、進行するとされています。
文部科学省では、スマートフォンやタブレット端末を見るときは、姿勢を正して 30cm 以上離すことを勧めています。

ちなみに、アメリカ眼科学会では、20 分間継続して近くを見たあとには、20フィート(約 6 メートル)以上離れたものを、20 秒間眺めるという「20-20-20」ルールを推奨しています。

面白い検証結果があります

それは、
太陽光を浴びることで近視の進行を抑えられることが分かってきました。

台湾では、屋外活動を2時間以上行うように、10 年前から小学生に推奨してきました。
その結果、視力 0.8 未満の子どもの割合が 5%減少したという報告があります。
これは、普通に外で遊ぶことが、自然に太陽の光を浴びることになるからです。

ただ、太陽の光をあびると言っても、直接太陽を見るようなことは、絶対にしないでくださいね。

【まとめ】

小学校の低学年でも、早い時期から近視が進行している子が増えています。
ですから、定期的に眼科を受診して、視力検査をすることをおすすめします。
特に、左右差がないかどうかの確認は大切です

自分でできる対策として、タブレットやスマートフォンを 20 分くらい使ったら、遠くを見て休憩すること。特にうつ伏せでスマホを見るのは、絶対にやめましょう。

そして、昼休みや放課後に屋外で太陽光を浴びる習慣をつけることが大切です。
自宅で勉強するときも部屋を明るくして、目と本などの距離に気をつけましょう。

いかがでしょうか?
野球が上手になるためには、見る力が大切です。そして、右目と左目に、見え方の違いがないことがとても大切です。

そのために、眼科に行って検査をしてもらいましょう、というお話でした。

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など、詳しく知りたいことがあればご連絡ください。
また、お子様の成長痛、肩やヒジのケガで、思うように野球の練習に取り組めていないなど、お困りのことはありませんか?

成長痛やケガからの回復については、あなたのお子様の状況を判断しながら、オリジナルのサポートが必要になります。

石橋が直接状況を確認して、トレーニングの指導を行っています。

ホロス・ベースボールクリニック事務局までご連絡ください。

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