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STEPNはゼロサムゲームなのか?(2022/6/4頃の仮説と考察)

こちら、2022年6月4日に書いたブログです(会員向けサイト)。
無料でほとんど読めるようにしておきました。
最後の有料のところにはSTEPNの招待コードも入れておきました。
早い者勝ちです!

2022年6月4日のSTEPNといえば…

#STEPN アプデが終わらないので…いい機会なのでゼロサムゲーム説について考察してました。

ちょうど時同じくして2022/6/4放送のアベマ番組がありました。

ゼロサムゲームの定義

まずはゼロサムの定義からなんだけど
[歳入]ユーザが投じた額x全ユーザ
[歳出]全ユーザが引き出した額
この[歳入]-[歳出]の総和が常にゼロになる
これが一版的にいう“ゼロサム”状態

でもここでいろいろ問題が…以下は 私の仮説、になります。
後で答え合わせをしたいので書き残していきたいと思います。

STEPNのゼロサム状態は複雑

(ゼロサムなボードゲームの話と違って)まずは一般的なスマホアプリ/ゲームサービスなどと同様に、STEPN運営の開発費や人件費、サーバコストなどが歳出にかかってきます。

これに加えてユーザが自由にお金を引き出すことができる。これはプロモ費用とか広告費と見なしてもいい、つまり歳出。

さらに、言い換えればこのゲームは「GSTという広告費」と「GMTという有償コイン」と見做すこともできます。

GSTをたくさんばら撒けば結果的に「いくら儲かった」と自慢してくれる人が増えてお友達を招待してくれます。

LvUpやMintにGMTが必要なのですが、これは「売上」と見做せます。

Lv9ぐらいまでは良く設計されたUX

Lv9ぐらいまでの初期のUX(体験)は大変良く設計されていると思います。
いわゆるチュートリアルが終わるぐらいまで、プレイヤーがワクワクしながら稼いだGSTをレベルアップに投じていくまでの体験設計と、運営が絶対損をしないための計算です。
日本のスマホゲームだと、ちょうどナビゲーター役のかわいいキャラがいて、これに加えて「有償アイテムを使ってガチャを1回だけ無料で回せるようにしておいたね!」といったところまではやると思います。もしかしたら、無料でランクバトルさせるぐらいまではチュートリアルとして終わらせておいてほしい。
そういう意味ではSTEPNはまだまだ本気で稼ぎに来てはいないはず。
まだまだ招待制で制限しながら、勝ち筋とか面白さが少しだけわかっている人を中心に引き込む状態です。まあこれはこれでゲームのマーケティングとしては秀逸な方法なのですが、PlayToEarnを流行らせるという意味ではちゃんと成功した事例として書き残しておきたいですね。
一方ではマラソンモードとかもありますけど、全然知られてないですよね。

秀逸なトークンエコノミーの設計

基本的に、GST/GMT/Solana or BNBという3点取引になっているトークンエコノミーが秀逸ですよね。
人間の正確な判断を失わせる、また中央集権的なゲーム内通貨と違って、外部の価格変動のせいにできる、その通貨間のコンバージョンレート(変換率)のせいにできる、などいろいろ運営側の利点があります。

どんなに頑張ってもLvUpで10GMTは買わねばならない、Mintだともっとコストがかかります。これを歩いて稼いだGSTを直接もしくはGMTに変換して再投資する事が多いと思います。ここでの為替は手数料しっかり取れますのでゼロサムではなくSTEPN運営はしっかり儲かります。1GST=1GMTでもまあ成立する。

実際には公式のホワイトペーパーをしっかりよんで欲しいし、

https://whitepaper.stepn.com

よく更新されます

日本語の翻訳もあり感謝ですね

STEPN ホワイトペーパー 最新版① [2022年5月16日 更新]
https://matometax.com/stepn-wp1-220219/

総GMTの30%は、move&earnおよびガバナンスへの参加を通じてユーザーに配布されます。STEPNプロジェクトの寿命を延ばすためにGMTの総リリースは3年ごとに半減します。GMTトークンの配布と権利確定スケジュールはlitePaperに記載がありますね。

https://whitepaper.stepn.com/tokenomics/gmt-part-a

で、ここまでは基本中の基本なのですが、S国B国といった言葉でユーザはレルムごとに完全に分離された歳入出管理をイメージしがち、それなら話はこれで終わるのですが、実際には運営にはGSTにも介入しているし、おそらくGMTにも介入している。

この手の報酬型ゲームではポンジスキーム(Ponzi scheme)が起きやすい事に、ユーザは気を配る必要があります。

かつてのポンジは新規参入者がお金を落とす事で古いユーザーが少々報酬を得る、これを繰り返して拡大し(鼠講/マルチ商法)最後には自転車操業になって消滅します。

まずはSTEPNの場合、出資法違反になるような明瞭なポンジにはならないと思います。複数のレルム/暗号資産/エコシステムが関与しているのと各フェーズでユーザの意思で判断ができるので。また運営もポンジになることを望んでいないでしょう(手数料で地味に儲かるので)。

しかし問題もあります。

まずはユーザにとって原資となるSolanaやBNBなどのチェーン(運営はRealm/レルムと呼ぶ)の基軸通貨が乱高下する事でユーザの含み損含み益が大きくなる事。これは暗号資産の常ですが、今はLUNAペグはずれによる各国政府の警戒があり地合いが良くないと思います。逆いえば買い時ではありますね。

STEPN運営は今後、新たなレルムを次々と展開していく予定です。これはどういう意味を持つでしょうか?

STEPN(ステップン)第4のrealm(レルム)を募集開始 https://crypto-times.jp/stepn-4th-realm/

無垢に捉えると「ユーザは新しいレルムがリリースされたらすぐに資金を投入して先行者利益を得るべき」と考えるでしょう、でもこれポンジそのものです。

新たなレルムで新規の資金が注入されればユーザも増えるしSTEPNのトークンエコノミー総資産も増えるので歓迎ですが、S国→B国のユーザー動向を見ると多くのユーザは留まるか、現在の靴を売り抜けて「資金を移動」させてしまいます。さらに売り抜けて「卒業」してる様子も。

https://dune.com/0xpineapple/StepN

こういうのはゼロサムどころかコミュニティ破壊でしかないので、のんびりしたユーザは今までのように「すごーい、この人こんなに儲かってるんだー」という目でみてはいけません。あなたの原資を目の前で持ち逃げしているのは他でもない「儲かりましたユーザ」です。

まずはしっかり見張りましょう

まあ彼らも手練れなので、逃げ足は早いです。靴の売り抜けが難しくなっていたあたりで「RTしてくれたら靴あげるよ」みたいなアカウントがソレで、今後は情報弱者を釣るアカウントとしてゆったり生きていくか,ある日突然消えるでしょう。

靴の送信元アドレスは押さえて置いてもいいかもしれないです

というのもDUNEを見ていると靴工場と化しているアカウントがこんなにある

https://dune.com/queries/752945/1357328

特にBNBで2069靴を売買して1009売ったアカウント(2022/6/10更新)、2位以降は100靴以下なので恣意ならBanすべきでは…何かの計算違いかと思いますが、NFT市場で流通した靴を無効にするの難しいかもしれないですね。

\xe0a9e5b59701a776575fdd6257c3f89ae362629a さん、2069足つくって 1009回受信している様子

それ以前にSTEPN運営が無限Mintをどうして封じる修正をしないのか謎なんですが、CaloRunでも同じ仕組みになっているところを見るとCryptokittiesオマージュがあるのかもしれないですね。

永遠にユーザがユーザの演算装置と意思で子供を産み続けるの楽ですもんね。

でも靴の単価は無限に下がります。

ゼロサム以前に最大通貨発行が青天井なので純ユーザの伸びが止まると今度は逆行が起きます。

どんなサービスも純増があれば「踊り場」があるはずなのですが、めちゃ山がはっきりしているのでちゃんと下げ止まって欲しいなと思います。ここはNikeが来たら潮目が変わるはず。

STEPNと長く付き合っていきたい人へ

https://dune.com/ryota/STEPN

ここまでSTEPNのゼロサムゲーム説がそんなに簡単ではない話を初心者に向けて解説してきました

ここから先はGMTの今後とSTEPNと長く付き合っていきたい人向けの考え方になります

収支計算シートを作ろう

まず、STEPNをプレイするなら収支計算シートを作りましょう。MoveToEarnは情動に任せるのは危険です。税務対策上も日々各レルムでのGST収益、靴の日本円換算などが必要になります。多くの場合はSOLやBNBが下がってるので税務申告するまで至らない可能性が高いですが、実際皆さん利益出したいですよね?

税法上の申告はどうすればいいのか

※本ブログではSOLでの購入とキャッシュアウトベースで税法上の計算を行っています。オフチェーンでの売買はゲーム内のソフトカレンシーとみなすことができるからです。

MoveToEarnの報酬をマイニングとみなす考え方もあるかもしれません。その場合、靴をマイニングのための機材購入とみなす…といった計算もできるかもしれませんが、ゲームシステムの数値とか、運営が調整しまくっているパラメータなので、やはりこれは「ゲーム内通貨」として扱うのが妥当なような気がします。
つまりSTEPNに突っ込んだ金額はまるまる消えてなくなる運命、と考えたほうがよさそうです。

ROIを計算しよう

投機や投棄でなくSTEPNを投資、よきユーザでいるためにはROIを計算しましょう。「Return On Investment」、つまり投資収益率。

例えば10SOL投じて靴を買ったとします

ROI(%)=(引出額+靴評価額-投資額)÷ 投資額

として計算できます。
靴が5SOLで売れればROI=-50%です

現在、私はSOL建てでは回収できていますが、円建てではROIは10%ぐらいです。

簡単に言うと、100万円が10万円になる、それぐらいひどいやつです。
(税務上がんばりたい私なのに、納税レベルにない…)

ただ、いま(2022年6月上旬)のSTEPNの現状を考えると、靴の売却に期待せずに、GSTやジェムの売り上げを積み上げて、キャッシュアウトベースのROIを計算するほうが良いかもしれないです。
ひたすらキャッシュアウトしてその金額を記帳します。
それを今までの総投資額で割ればよいです。
(=円建てに変換してSTEPNの経済圏から抜け出した資金の率)

ROEも計算しておこう

ROEとは「Return On Equity」の略称で、株式の場合の和訳は「自己資本利益率」となります。企業の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合で、計算式は
ROE[%]=当期純利益 ÷ 自己資本 × 100 、または
ROE[%]=EPS(一株当たり利益)÷ BPS(一株当たり純資産)× 100
となります。
ROE(自己資本利益率)は、投資家が投下した資本に対し、企業がどれだけの利益を上げているかを表す重要な財務指標です。ROEの数値が高いほど経営効率が良いと言えます。

STEPNの場合、STEPN運営の全体を株式会社と見立てて資本率を計算するのも楽しいですが、いちユーザとしての投資を期間で管理する視点でROEを扱うなら、やはりキャッシュアウトベースのROEにするとよいのではないでしょうか。
回収額 = いままでのキャッシュアウト総額(円)
ROE[%] = (回収額)÷(投資額 - 回収額)x 100

分母を今までの投資額 - 回収額としていますので、
100万円突っ込んだ人が、50万円回収できれば、
ROE = 50/(100-50) x 100 = 100[%]となります。

まずはゼロを目指そう。

そう、ゼロサムは目指すもの、だったのです。

STEPNの日本語解説ブログではROIに注目する話がとても少ないのですが英語圏ではけっこうあります。

何をROIとするかの定義は人によって異なって良いと思います。
GSTを何に使うか?
最速でROIをプラスにするか?
そういうゲームとして考える方法も楽しいかもしれないですね。
海外のブログを紹介しておきます。

Best STEPN Strategy for Beginners: ROI in Just 15 Days - DC
https://decentralizedcreator.com/best-stepn-strategy-for-beginners-roi-in-just-15-days/

なおGSTを成長に使うか回収に使うかの最適化シミュレーションはけっこう簡単にできます。

たとえばこのサイトでは、自動LvUpした場合、1ヶ月でちょうど倍ぐらいの差がでることを体感できます。

https://stepn.wiki/

LvUpし続けるならシミュレーションはしましょう。新しいレルムやCaloRunに移行する時も同様です。取らぬ狸の皮算用でもしないよりはマシです。

また確実に収益したいなら歩くだけでなくPancakeSwapで GMT-USDCのステーキングも検討しましょう。
下手に試したり判断するより良いROIかも?
税務や投資の失敗は自己責任でお願いしますね。

まだまだあるSTEPNのリスク、価格操作。

最後に最大の危険性、STEPN運営によるGMT操作です。GST価格が各レルムで操作されるのは仕方ないですが、GMTを各レルムでペグしていられるかどうかは上で紹介したPancakeSwap等のDeFiでのGMT-USDC準備高にかかっていると思います。健全なプレイヤーが多ければ価格が変動し、利益も得られます。

また一方で、運営が「大型のリリース!」と称して、コロコロとメインの善良なユーザが集まるレルムを切り替えていくと、靴Mintゴロや情弱を食い物にする連中(暗号通貨の世界中にいる)がゴッソリ資産を持って逃げ回ります。ちょうど株主優待と決算期直前だけその銘柄を買う短期投機筋に似ていますね。

STEPN運営にもその気配があって、気をつけたいのは30%しかないはずのGMTのMove&Earn純報酬やエコシステム、その他関係者保有高をマルチチェーンで信用残高を超えて運用し始める状態がおきないかどうか目を向けていく必要があります。「GMTを買え」が運営の口癖になると予測しますが、どこで買うか?

Binanceはこの辺かしこくて、SolanaとBSC双方のGMTを仲介して利益を上げることができます。CaloRunもPancakeSwapと仲良しなのはMoveToEarnを支援すると良いことがあるからですね。

とか書いていたら、GSTが売り煽り攻撃されていますね…。
GSTは下がる運命にある通貨ですので、ヘッジファンドなど逆張りが得意なユーザさんにとっては得意な分野ではないでしょうか(というかそういう投機筋はSTEPNのユーザには多いと思う…)。
売って売って売りまくる、例えばGMTを担保にしてGSTを売りまくると…?運営を釣りだすような行為はあまりお勧めしたくありません。

まとめ

以上で長々と解説してしまいましたが、

ゼロサムどころかもっと危ないゲームである事がわかりましたでしょうか。

帳簿をつけてROIや回収までの期間を計算しましょう。

これからも知力で初心者のみなさんの楽しいMoveToEarnライフを応援したいと思います。

終わり!

補足:運営はROASを計算している

補足。おそらく STEPN運営はROIではなくROAS(Return on Advertising Spend: 広告費回収率)を計算していると思います。

例えば新規ユーザ増が10万人/日だった4月末は、仮にユーザ+1名あたりGSTを10万円分配っても20万円の靴が売れていましたから何とROAS=200%。

これはジャブジャブ投じたい投資です

6月に入ってROASを急激に下げた理由はいろいろあると思います

・制御しきれなくなった
・Mintルールを把握して無限に靴を作れる人が増えた
・報酬が高まりすぎて投機筋が集まるようになった
・さらに投機筋がMintをしまくりLUNA崩壊事件で恐怖が靴価格の暴落にスイッチを入れた

今後はブランド連携になるのかな…?

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