マガジンのカバー画像

ビジネスマンのためのUXデザイン

11
UXデザインとは顧客視点を得るためのテクニックです。ビジネス全般に通じるUXデザインの手法を紹介していきます。
運営しているクリエイター

#デザイン

デザイナーの「考える力」をはかる

この記事はGoodpatchのUIデザインアドベントカレンダー4日目の記事としても掲載しています。 はじめに自分はサービスデザイン会社を経営しており、過去に何度もUIデザイナーを採用してきました。(今は自分1人の会社ですが) 応募してくれた候補者の経歴やポートフォリオを見て、やりとりして面接し、最後は直感に頼りつつ一緒に働いてくれる人を採用してきました。 正直に言ってしまえば、予想以上に成果を出してくれたメンバーもいたし、期待通りには行かなかったこともありました。 デ

スマホゲームが教えてくれたこと

サービスデザイナーを名乗っている手前、AppStoreでランキング上位のアプリは遊ぶようにしている。少し前に流行った2つのゲームをご存知だろうか。 TimeLocker 敵を倒して進む、新感覚の時間操作系シューティングゲーム。 旅かえる レアな旅行写真やお土産を求めてカエルを旅させる収穫ゲーム。 どちらも暇さえあれば遊んでしまい、娘に「パパはいつもゲームばかりしてる」などと言われる始末。 ただ、旅かえるは4歳児には好評で「カエルくんそろそろ帰って来たかな〜」とちょくち

作り込まない勇気

5年前に参加した、とあるワークショップを今でも覚えています。 冒頭にこんなシーンがありました。 完全に再現はしていませんが、こんなデモの後にプロトタイピングを学ぶワークショップが始まりました。新人さんには気の毒ですが良いたとえだったので覚えています。 そんなことを印象づけてくれました。 ******** こういった作り込みの忠実性/程度をUIデザインの世界ではFidelity(フィデリティ)と呼びます。 Illustrator やPhotoshopで作った、いわゆる

営業読み表をアップデートする

最大5人の制作会社には営業職もおらず、自分が営業的な役割を兼任していました。(問い合わせや紹介いただいてから会いにいくだけ) その頃、売上の見込みを計算するため簡単な「読み表」を作っていました。営業に行って得た感触をもとに受注確度の高低、受注金額などを一覧にし、売上を見積もるコレです。 前回の記事でユーザーインタビューについて触れましたが、じつはそのユーザーインタビュー、特定の仮説を確かめるためにも利用できます。 営業アポは見込み顧客に会って話を聞けるチャンスなのに、得

採用面接をアップデートする

ユーザー体験を設計する前にUXデザイナーは様々な形で情報収集を行います。 その中でも「ユーザーインタビュー」では短時間で最大限の効果を出すためあらかじめ質問を用意し、聞き方を工夫したりと様々なテクニックを用いて相手の心理に迫ります。 そこで採用面接を一種のユーザーインタビューと捉えてみました。自分を良く見せようとする対象者の誇張を見抜き、本質を理解するヒントを得るためにできることを考えます。 1.質問を用意する当たり前と思うかもしれませんが、採用活動は現場の社員が片手間で

日常の面倒なことを見つける

前回は課題の発見・絞り込みが良いプロダクト開発のスタートだ、と書きました。【参考】ビジネスにUXデザインをどう活かすか このうち、局所的な課題発見トレーニングとして日常の中にあるちょっとした不満を書き出してみます。本来はこれらを時系列に並べたり、既存の解決方法を調べたりして、本質的な課題を定義し直していく段階を経たりしますが、まずは課題発見の視点を得ることが必要です。 簡単に描いたイラストものせています。絵にすると、今後人を巻き込んで議論をしていく上で有用なのでこちらも参