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ゆ~すほすてるが、あけっぴろげに歌うネガティブでダメダメな感情は、きっと誰にでもある感情で、とっても人間臭い。ああ、「人間あるある」だなーと思う。「日本の最新インディーズバンド。このバンドがすごい。」第17回 (2021.9.1)

こんにちは!HOLIDAY! RECORDS の植野秀章です。
2014年からおすすめの国内インディーズバンドをSNSやラジオなどのメディア出演で広める活動をしています。
noteでも、そういった活動の中で出会ったバンドを紹介しています。

前回のバンド紹介の記事はこちらから読めます。




cesco


大阪から新星インディーポップ・バンドの登場です。
2020年に自主リリースで配信した楽曲が一躍話題に。
そしてこの2021年には、遂に初となるフィジカルをFLAKE RECORDSからCDリリースします。

このバンドは、とにかくその曲の良さが全てでしょう!
全世界対応型のインディーポップ・サウンド。クリアーで優雅な歌声とソウルミュージック由来のようなダンサブルなリズム。
そしてジャングリーなギターサウンド。
個人的にはTahiti 80とかThe Cardigans、Phoenixとかを連想しました。
Men I TrustやThe Japanese Houseが好きな人にも響くはずです!



ギターカッティングのかっこいいダンスナンバーが多いのですが、
ギターポップ・バンド然とシンプルに駆け抜ける曲「Wish You Never」も、負けず劣らずめちゃくちゃ良い。
曲調も幅広く、そしてどの曲も素晴らしい注目バンドの登場です。


みなとまち

前作(2013年)から数年越しとなる新作ミニアルバムを9月にリリースする予定。
みなとまち がおすすめです!

「ポスト・スーパーカー」を合言葉に2008年に結成されたバンドで、
結成からなんと10年以上のキャリアを持つ中堅バンドですが、新作は若い世代のリスナーにも多いに歓迎されることでしょう。

バンドが持つ「ポスト・スーパーカー」という合言葉の通り、
00年代のスーパーカー、くるりにエモ、ポストロック成分を少しだけ混ぜたような絶妙なサウンド。
「あの頃の邦楽ロック」の続き、のようなロマンも感じるし、
羊文学やリーガルリリーが好きな方にもきっと刺さるはず。

新作ミニアルバムの中でも、最もエモ、ポストロックからの影響を解放したような「夕闇通り」のかっこよさは特別だと思います。



その歌声の親しみやすさから良質ポップスと言う人も居れば、ドリームポップと言う人も居るでしょう。多面的な魅力を持ったとても良いバンド!






マドベ

マドベは、元々sunny sunny girl名義でソロ活動をしていたサニーサニーを中心に、岡山の音楽仲間たちで結成された四人組のバンドです。
ちなみに同じく岡山のバンド zoo のギターボーカル みちのぶさんも在籍しています。

一言でいうと、リリックもサウンドも恐ろしいほど無垢な感じがします。
地方都市 岡山のバンドというのも、その印象を深めているのかも。

sunnysunnygirlの甘酸っぱいヘタウマ・ボーカルの圧倒的な素晴らしさ。
まるで銀杏BOYZのピュアなところだけを抽出したような眩しいリリック。
初期衝動のワクワクを真空パックしたようなパンク、ギターポップ感のあるシンプルな胸キュン・ロックサウンド。
今のところ聞ける4曲は全曲名曲です!

マドベは現在、目立った活動はしていないのですが、
過去に自主リリースしたシングル2枚をコンパイルした7インチ・レコードがPASSiON RECORDSからリリースされます。
まだマドベに出会っていない人は、この機会にぜひ出会ってください!




ゆ~すほすてる

これまで着々とリリースを重ねており、
もはや京都インディーシーンの重要バンドのひとつと言っていいのでは。
ちなみに名古屋のバンド sukida dramasのメンバー(ドラム)も在籍。

不思議な哀愁を纏った唯一無二のギターポップ、オルタナティブロックです。
このバンドは何と言っても、(身も蓋もないほどに)ネガティヴ&ナードに極端に振り切ったような歌詞が面白い。

それでいて歌メロは対照的にとても甘酸っぱい。
そしてアートワークも過去作品含めて、全てかわいい。
その不思議なギャップとコントラストも絶妙で、他には無い魅力を産みだしています。

ゆ~すほすてるが、あけっぴろげに歌うネガティブでダメダメな感情は、きっと誰にでもある感情で、とっても人間臭い。
ああ、「人間あるある」だなーと思う。
あの時、自分が思っていても口に出せなかったことを ゆ~すほすてる は全部吐き出してくれる。
ここにもダメダメなひとがいるって、少しだけ気持ちを楽にしてくれる。

ゆ~すほすてるって引いちゃうくらいにネガティブなのに、どうしても憎めない。愛おしいんだよな。
だってどの曲も、あの日あの時の自分みたいなんだから。


読んでくれてありがとうございました。
前回のバンド紹介の記事はこちらから読めます。


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