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Dota2の日本語化が中途半端な理由と、日本語化を進行させる方法を説明します

①Dota2の日本語化が中途半端な理由

まず、Dota2に限らずValve社のゲームは「Steam Translation(以下STS)」という公式の翻訳ボランティアによって、英語以外の言語で遊べるようになります。

つまり、Dota2が日本語に対応する為には、我々日本のDota2ユーザーがSTSの翻訳コミュニティに参加して、自分たちの手で日本語化していかなければならない、という事になります。

要するに、待ってるだけじゃ永遠にDota2は日本語化しない って事です。

そしてこれが、日本のSTSグループの「Dota2」翻訳用スレッドです。この現状から見てわかるように、Dota2の日本語化作業は全く進行していません

ただし、上記以外のスレッドのログを見る限り、こちらのグループで日本語化に関する議論がなされていた形跡がありました。例えば"チャネリング"を「詠唱時」か「要詠唱」のどちらで訳すかについての話し合いについてのスレッドがありました。

その証拠がこちら↓

そんな訳で、今Dota2の日本語化が止まっている理由としては「以前は翻訳作業をしてくれていたけども、今はもうほとんどの人が何らかの事情で翻訳作業を進めていない」のが一番の理由になると思います。

②日本語化を進行させる方法

結論から言うと「Steam Translation」に参加して、公式で翻訳作業を進めるしかありません。

そしてまず、STSに参加するには、公式のウェブサイトで行える「翻訳者テスト」に合格する必要があります。

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Steam Translationのページでは、上記の様な翻訳テストが行えます。そして、翻訳した文章を提出すると、STSの日本の公式モデレーターの方が審査をしてくれます。さらに、モデレーターの方がテスト文を承認すると、今度はValveの日本人社員の方が、送った文章を審査します。その審査も通過すると、晴れてSTSのメンバーとして承認される、という流れになっています。

「ね?簡単でしょう?」と言いたい所なんですが、実はここがDota2日本語化翻訳のボトルネックであると、個人的には思っています。

というのも、今回この記事を書くにあたり、現状STSの日本コミュニティで活動している人に連絡をして、新規の翻訳者の受け入れについて話を伺ったのですが、その方からは以下の様な回答が返ってきました。

「忙しい状況が続いているので、なかなかSteamの翻訳自体に長らく携われていません。
翻訳者のテストに審査するモデレーター(実は私もその一人ではあるのですが)自体、あまり翻訳者の審査に積極的ではなく、大半が放置されがちなのが実情です。
審査しても、最終的にApprovalを出すValveの日本人社員もあまりすぐには結果を出さない印象です。
すみませんが、お待ちください(かなり長い間になる可能性は十分あります)」

このメッセージの後、更に質問した事による回答↓

「回答としては先ほどの通りですが、審査基準は結構厳しく、それなりの英語力がないとまず通らないこともあります。
通過率としては1/30くらいでしょうか。
まあ、かつて積極的に審査していたのも私くらいで、審査に時間がかかるのは日本語版の慣例のようになっています。」

...との事でした。

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そんな訳でDota2の日本語化に関する結論としては、以下のようになります。

「Dota2の日本語化は"Steam Translation"に参加して、ユーザーが自分たちの手で翻訳作業を行わない限り、絶対に進行しない。ただし、現状STSへの参加は難しい状況にあり、参加しようと思ってテスト文を提出しても、いつ結果が帰ってくるかはわからない。」

という感じですね。ちなみに自分はテスト文を送ってみてから半年待ちましたが、結果は返ってきませんでした。なので恐らく、今からコミュニティに参加して翻訳作業に参加するのは、本当に難しいと思います。それなりの英語力があり、尚且つ審査を待つ忍耐力を持ち、更にDota2の日本語化に対する強い意欲を持つ人が居ない限り、日本語化は進行しないと思います。

まあ、無事にSTSに参加できたとしても、翻訳文を送った後にも同様のステップを毎回踏むことになるらしいので(翻訳文を送る→モデレーターが承認・もしくは拒否する→Valve社員が変更を適応する というステップ)、なんていうかもう、辛い話ですね。

ちなみに、以前STSに参加していた方が書いたブログ記事があります。もしよれけば参考までに。


③無理やりこの状況を解決する方法を考えてみる

1:Steam Translationの本部に問い合わせてみる

日本のグループが麻痺している状態にあるので、本部に問い合わせて「審査が全くされないんですけど?」という連絡を送ってみて、どういう反応が返ってくるか待ってみるのがいいかもしれません。

公式メールアドレス:translationserver@valvesoftware.com

上記の二つの連絡手段から日本のDota2ユーザーが連絡を送りまくれば、少しは現状が変わるかもしれません。多分。

2:今既にSTSに参加してる日本人ユーザーに土下座して翻訳作業をやってもらう

新規で入るのが時間かかる以上、既に入っている人にお願いするのも手段の一つと言えます。限りなく不可能に近い手段ではありますが。

知り合いにSTSに参加してる人が居るDota2プレイヤーは、その人にお願いしてDota2の日本語化作業を進めて貰ってください。もしかしたらスキル説明文の1つくらいは日本語化されるかもしれません。

3:日本語化MODをつくる

作れるかどうかもわかりませんが、最早恐らくこれが一番現実的な手段にあると思います。幸い、Dota2のJPWikiに日本語の情報は纏められているので、システムさえ構築できれば、あとは人海戦術でなんとかなるかもしれません。

もしこの記事を見てDota2のMODでの日本語化に興味が湧いた人や、方法を探してみたいという方は、連絡をお願いします。可能な限り協力します。(ただ自分はMOD等の知識全くないので、作業の手伝いと日本語化MODの告知しかできません。ご了承ください。)

おまけ

Twitterで「Dota2 日本語化」と調べて出てきた有力情報をご紹介します。



犯人は見つかったようだな。

スキを押すとランダムなDota2あるあるが出ます