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アメリカの大学から学んだ英語プレゼン方法&Elevator Pitches

コロナ期間にzoomを使って、アメリカの某西海岸にある大学から英語でのプレゼンテクニック及びエレベーターピッチを教わったので、いくつかキーポイントをここにアウトプットしようと思います。本来なら有料の内容なので、かなり情報価値はあると思いますよ。

日本とアメリカのプレゼンの違い

自分も日本では何回かプレゼンをしたことがありますが、プレゼンをする際に重要にしていたことは「いかに伝えたい内容を余すこと無く時間内に伝えられるか」、「起承転結のスライドになっているか」などでした。確かにこれらの注意事項は重要な点ではありますが、英語のプレゼンでは

An English presentation is audience-based; therefore, presenter will pay more attention to what an intended audience wants rather than what they want to present.

発表者が何をプレゼンしたいかよりも、オーディエンスが望むもの、見たいものに注意を払う方がより重要ということです。これはオーディエンスの趣味嗜好に合わせた内容にしろという意味ではなく、プレゼンにスムーズに入り込めるように注意を払えという意味だと理解しました。


英語プレゼンのスライドの内容は全て説明する!

プレゼンのスライド資料には文字、図、グラフなど様々な媒体を追加すると思いますが、よくやりがちなのは自分が話す際の補足としてあらゆる情報を1つのスライドに詰め込むことです。話す内容に言葉足らずだった時に対応するため、発表者が話していない内容まで補足内容をスライドに追加することはナンセンスです。

英語プレゼンで使用するスライドに記載されている内容は全て発表中に説明する必要があります。例えば、何故このグラフは色違いされているのか、図の下に記載されているセンテンスの意味は何かなど、とにかく全てです。全て説明する意味はオーディエンスが発表者のプレゼンを聞いている際、沢山の視覚情報が1つのスライドに記載されていると読むことに注意を払ってしまうため、肝心の発表者の話しの全体を掴むことができないからです。TEDなどで観る英語のプレゼンターのスライドがとてもシンプルなのはこのような理由もあるのでしょう。

ここまで全て文字だけで説明してきました。正直読むのはメンドクサイですよね。


英語プレゼンスライドの流れ

さて、ここからスライドの流れやポイントを説明していきます。文字続きだと読むのに飽きますので、スライドを追加していきますね。

1.目次

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まず最初は目次です。ここではスライド対象を「研究」として説明していきますね。目次ではストーリー形式に従って、研究の概要を説明します。説明は以下のようなtopicです。

「自分の研究で解決しようとしている主題は何か」
「解決するために何をしたのか、学んだのか」

ここで、どのスライドがストーリー概要の開始/中間/終了部分に該当するかをリストします。

2.図と文字

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先ほども述べましたが、スライドにはあまり文字を挿入せず、図や写真をなるべく使用して説明は口頭で行いましょう。左の写真を見ながら発表者の話を聞くとのと、右のセンテンスを読みながら発表者の話を聞くのでは当然理解できる範囲が変わってきます。

3.フォントと構造

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自明のことではありますが、スライドのフォントは統一しましょう。上のスライドはいくつか異なるフォントが入っています。文字量は少ないですが、とても見にくいですね。また、構造から外れた意味のない場所にテキストを挿入するのはなるべく避けましょう。自分はしばしばやってしまいがちですが... 人間は直角とか揃っている塊を見るのが好きな性質を持っているので、見やすいスライドを作成して、話しに集中しやすくさせてあげましょう。

4. その他

・テキストや写真、写真に貼るラベルはなるべく大きく表示させる
・スライドごとの重要なポイントはスライドのタイトルとして表示しましょう。
 全てを網羅するために長いタイトルを付けるとタイトルの意味がないので、簡潔にまとめることをオススメします。
・スライドごとにページ番号があると、どのくらい発表が進んでいるのか
 わかりやすいのであったほうがいいですが、人それぞれです。
・強調したいことを何個も同じスライドに表示させない

この辺もわかり切っていることですが、基本が重要なのでその他でまとめて記載しておきます。英語のプレゼン、特に国際学会などでは最後のスライドに研究のサポートメンバーや協力組織などに対する謝辞を「Acknowledgement Slide」として用意するそうです。

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英語の発音

英語プレゼンなので、もちろん全て英語で発表しなくてはなりません。自分は英語がそれほど話すのが上手くないので、一生のテーマになりそうですが、発音についても幾つかトレーニングをしたので、少しだけアウトプットしておきます。

・Lの発声は舌を上の前歯にあて、Rの発声は舌を後方にスライドさせて維持させる
・英語にはsyllable(音節)、とstressがあるので多少発音が上手くなくてもリズムを覚えていればnative speakerには何とか伝わる
・英語は歌みたいなもの。Low Medium High の音程で単語、センテンスは話す


Presentation Technique

続いては実際にオーディエンスの前で発表する際に求められるテクニックをいくつか紹介します。

1. Project your voice
・日常会話のvolumeより大きな声で話す
・オーディエンスが部屋の後ろにいるとイメージして、後ろにいる人まで聞こえるように話す

2. Maintain  good posture
・左右に体を揺らさない
・テーブルなどに寄りかからない

3. Make eye contact
・話している時に床や天井を見ない
・一人一人を少なくととも3,4秒見て話す

4. Manage anxiety
・話す前に緊張しても気にしない
・目を閉じて、深く息を吸い、笑顔で話す

5. Use gesture
・手や腕を使って重要なポイントを強調する
・ジェスチャーの動きは早すぎないように簡潔に、そして自然に行う


以上が今回自分がINPUTした英語プレゼンノウハウです。noteを見るような方はほとんど網羅しているような内容だとは思いますが、自分が最も感銘を受けたポイントはオーディエンスベースのプレゼンを行うという点です。これは案外自分の話したい内容の効率化だけを考えていては生まれない発想でしょう。ユーザー目線で考えるデザインと共通した考えかもしれません。


Elevator Pitches

最後にご紹介するのはエレベーターピッチです。これはシリコンバレーから発祥した15~60秒の超短いプレゼンのことです。ご存知の通りカリフォルニアのシリコンバレーにはAppleやFacebookなど数多くの優良企業が揃っています。ビジネスマンやインターン生が会社のマネージャーや研究者に自社のビジネスや自分の研究をエレベーターに乗り合わせた際、目的階に着くまでの間にいかにアピールをして、その後win-winな関係を築けるかを行うショートプレゼンです。

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話す時間がとても短いので、

・最も重要な背景
・自分の研究で興味をそそる事柄
・何故この研究が重要か
・現在の研究で解決しようとしている主題の問題は何か

上記のコアポイントを相手に簡潔に伝えて興味を持ってもらう必要があります。ここでは前置きよりも研究やプロジェクトの詳細を伝えるということに重きをおきましょう。エレベーターピッチを上手くできれば営業や自己PRに活かせますね。


如何でしたでしょうか?割と痛いところを突かれた感じはしましたが、確かに重要なポイントが詰まっていた英語プレゼン方法だったと思います。アメリカの大学生にプレゼンする際のアドバイスを尋ねたところ、要は自信を持って発表することでした。緊張なんかしない集団だと思っていましたが、緊張は万国共通ですね。緊張しないためには特にテクニックはありません。とにかく練習です。これは自分に言い聞かせる必要がありますね....

Thank you for your kind attention!!

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