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僕と本


村上春樹で埋め尽くされた本棚を見ていて、ふと気づいた。
小説を読む機会が減ったなぁ。



もしかしたらコスパ思考に支配されていたのかもしれない。
以前は小説ばかりを読み漁っていたのに、最近では読書といえばもっぱらビジネス書だ。

本を読むのは好きだ。もちろん、ビジネス書は有益で、満足感もあるし、楽しい。モチベーションも上がる。でも、以前と何かが違う。


そうだ、本を手に取るときのキモチが変わったのだ。「この本でどういうメリットが得られる?」と考えてしまうようになったんだ。


何が悪いんだ。そう思う人もいるかもしれない。
でも僕にとっては悪いことだ。なぜなら、本に対する愛情やワクワク感が消えてしまったから。時間を忘れて没頭することもなくなってしまったから。


以前は、純粋な好奇心で本を手に取っていた。僕にとってそれは、眠いから寝る、おなかがすいたから食べるといったごく自然的なことだったのだ。


今では、まずアマゾンの評価や概要欄をチェックし、有益か否かで購入を決めてしまっている。


コスパ思考になり、メリットを常に考えてしまうようになり、どこかで「小説を読んで何が得られるというんだろう」と思ってしまう自分も見つけてしまったことがある。


非日常も、続けば日常になる。
本を開く前の胸が高鳴る感じ、身を焦がすような体験も、今となっては非日常となってしまった。


仕方ないことだとは思う。あれだ、諸行無常だ。でも、ちょっとずつ取り戻したい。


今日はワクワクする本を読もう。読みたかった本を読もう。
アマゾンのレビューも他の人の意見も、聞かない。
自分で選んだ、読みたい本をよもう、と思った。

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