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写真小説 SUNINESS

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狸小路エリが平野遼の作品に出合い、最初は難解な抽象画に抵抗しながらも次第に影響を受け論文に取り組むことになる過程を描きます。それは物語の悲劇が彼女自身の過ちから起こったものばかり… もっと読む
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2020年7月の記事一覧

SUNNINESS (10) 「だから平野遼を評論する」

食事が終わると私はエリにコーヒーをごちそうした。マメの苦みが出ないように短時間で抽出した…

SUNNINESS (11) 「だから平野遼を評論する」

時計は二時を指していた。コーヒーの後の長い休みは、体も心も食物の消化にとりかかるだけだっ…

SUNNINESS (12) 「だから平野遼を評論する」

しかし、財布の中身を確認しようとして、ポケットから焼き肉屋のマッチを落とした瞬間、二十年…