おさるのジャニス

日本語 吐きだめ やな女

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寝る間を惜しんで見てる夢

まって、無理 って、言葉が最初に出た。絶句しなかった。嬉しいことも、辛いこと、どんな情報に出会っても「待って、無理」が最初に出てくる。オタクはそう言うふうにできている。 『推し燃ゆ』を読んで、自分以外のなにかを、たとえはアイドルを背骨にすることが、どんなに自分を脆くするのか知っていたはずだった。 それでも好きで、大好きで、だけど近づくことは許されない。その先を願うことすらできない私たちは、強く思い、時には勘違いしながら背骨とすることで、その思いと、実際の関係性のスキマを

    • 好きな人ができたらさ

       “臨時休業” その文字を見て思わず笑ってしまった。最後に思い出のおそば屋さんに行こうって言ってたのに。「なんか私たちらしいよね」って。 いつからか、彼の歯ブラシで靴を洗った頃からだろうか。いやその少し前、もう少し前からか、私たちの間にはどうやら溝が生まれていたらしい。 ... 「私さ、なんか花の名前教えたっけ?忘れられないようなやつ」 「いや、パッと思いつかないから無いんじゃないかな」 またまた『花束みたいな恋をした』に感化された私は、彼に問うてみたのだ。あわよ

      • “みたいな”わたし

        1ヶ月間地元に帰ることになった。  年末年始もほとんど1ヶ月滞在したし、3ヶ月ぶりだけど、春に帰るのは3年ぶりだった。  ギャルに憧れておっきいカラコンした私を見たじいちゃんは、『なんか違う』感が全身から溢れ出したまま「おかえり」と言ってくれた。  「今回、検査はしなくていいからさ、1週間くらい部屋から出ないでよ。それでいいから」と母に電話で聞かされて  「この日に帰ってきて」と、母に言われるまま帰ってきた。  学校もバイトも休んで実家に帰ってきた。目的の教育実習はまだ

        • 彼氏の歯ブラシで靴を洗った

           映画『花束みたいな恋をした』を見て、しっかり感情移入しちゃったタイプの私。  遠距離恋愛中の彼氏。私の体調不良と年末年始と、彼の実家の事情を挟んで、約2ヶ月ぶりに会ったのが先週。  コロナだからと、少しのショッピングと映画。今後会う予定は立てられなかった。 私の家に遊びに来るとか 一緒に夜を越すとか 彼の劣悪な寝相に巻き込まれて夜中起きるとか 起きたら隣に彼が寝てるとか あとどのくらい先の話なんだろう。  特徴ある毛のクセがついた歯ブラシが彼のだ。普通は使い込めば毛が

        寝る間を惜しんで見てる夢