昆布はどうやって選べばいいか問題。
昆布大使なので、昆布をどうやって選ぶかと、よく聞かれます。
みんなが知りたいのは、スーパーで売っている昆布のどれがおいしくて、自分の予算にあうのかということ。
その答えは、とてもむずかしいです。
簡単に言えば、ワインを選ぶのとよく似ています。
わたしは北海道出身なので、家にいつでももらった昆布がたくさんありました。昆布は買うものじゃない、もらうものだという、今思うと目がくらみそうな食文化圏でした。
しかも、たくさん余るほどあるから出汁をとった後は豪快に捨てます。
(全員ではないと思いますけれど。)
捨てるのが嫌だなと思ってから、しばらく昆布を使わない時期がありました。
それを変えてくれたのが、近所の昆布屋さんとの出会いです。
熱い語りで真昆布、それも天然真昆布のおいしさ、だしの取り方を教えてもらううちに天然真昆布は料理に欠かせないものになっていきました。
同時に、出汁がら昆布をどう使うかを考えるようになりました。
しかも、昆布の食文化を紐解くと面白すぎて、産地に生まれた縁だわ!とのめり込み、昆布大使にも任命していただけたのです。
昆布大使になってからはスーパーの昆布やデパートで売っている昆布を色々試しました。
心底がっかりすることもありましたし、この値段でこんなにおいしいの?ということもありました。
その時やっていたのが、
自分の予算にあったものをひとつ買ってみる。
おいしかったら、そのメーカーを覚えて、次回買うときの目安にすることでした。
このお気に入り昆布捜索活動をしているときに、ほんとにいいなぁと思ったメーカーがあります。
HPには載っていませんが、出汁昆布四天王と棹前昆布を小さな袋売りしていたのです。出汁昆布四天王、全部買っても1000円ちょっとでした。
昆布の厚さは薄めでも(それでリーズナブルかと思います)、その種類の味をおいしく楽しめて、自分の好みと予算のバランスも知ることができる、ほんとにいい商品。
こういうのがコンビニで買えたらいいのに!!!
※出汁昆布四天王って?利尻昆布、真昆布、日高昆布、羅臼昆布です。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
買ってみたけど、好きじゃないときの対策ですが、わたしは肉の昆布締めに使いました。
わたしがひどくがっかりしたのは、ちょっと食べたときに筍のあくのようなえぐみを感じた昆布でした。マトン肉の昆布締めに使いました。おいしいジンギスカンになりましたよ。
スープには使わず、昆布締め後には捨てました。くやしーい!!
化学調味料は、品質のバラつきがありません。
昆布のうまみであるグルタミン酸をサトウキビから抽出し、化学のチカラで純粋な「うまみ」=グルタミン酸ナトリウムにして手軽に使えるようにしたものです。
昆布のうまみや味は、複雑です。同じグルタミン酸のうまみであっても種類によって味は違い、同じ浜でもちょっとの距離の違いで味も変わる。生産者の乾燥法によっても違う。ワインはテロワールと言いますが、昆布もテロワールなのです。
スーパーの昆布でお気に入りを見つけたり、昆布をもう少し使ってみたくなれば、ネットで買うのも良き。
その時に、種類によっての違いを知っていたらもっと楽しくなるのは、ほら、ワインを選ぶときのようでしょう?
わたしが個人的に買うネットショップを貼りますが、他にもいいショップはたくさんあるはずなので、
あなたと相性のいい昆布屋さんと出会えることを願っています。
昆布屋さんはあなたのお気に入りを見つける手助け、ガイドをしてくれるのです。
スーパーで買うならば、四天王のどれであるかを見て、昆布屋さんや乾物屋さんで買うなら、お店の人に色々聞いてみるといいです。やっぱりワインみたいです。
あいもの昆布さんは、とろろ昆布もおいしいですよ。
利尻島の昆布漁師、神成誠さんのショップです。「おらいの利尻昆布」は60gで605円と買いやすく使いやすい。昆布〆利尻昆布もおすすめです。
養殖昆布はその昆布の種類の特徴が素直に出るのと天然より安定供給できる分、価格が身近で使いやすいです。
利尻島の東北、礼文島の漁師山本文平さんのサイトです。
昔ながらの漁法で鎌苅で採取する天然昆布で、天日乾燥です。
大阪の昆布やさん、真昆布がお得意。真昆布を熟練の職人さんが削るおぼろ昆布は絶品です。あと、おかず的アイテムがわたしは好きです。
道南といえば真昆布ですが、それ以外の昆布のラインナップも充実しています。
東京にお住まいならこちらへ。色々教えてくださいますよ。
それぞれ、楽天で買えるお店もあります。
そして昆布の産地の漁協のショップは穴場ですよー。
読んでくださったり、♡してくださったりありがとうございます。北海道の生産者や素材、加工品を、noteでご紹介するのに使います。よろしくお願いいたします。