看護師への道
今回はちょっと、読者層が絞られちゃうだろうトピック。
看護師になるには、さまざまなコースがあります。
今回は、准看護師に絞って記していこうと思います。
准看護師養成校の生徒層
上記図のように、准看護師は、専門(専修)学校および高校で養成されています。このトピックについては、さまざまな素敵なブログが存在します。今回は、私が通った専門学校の准看護師コースについて記していこうと思います。私は高校を卒業後、直で専門学校の准看護師コースへ入学し、同時に病院に就職しました。もちろん、働かないのもありです。中卒で入った子は学生に専念していました。参考例としての生徒概要は以下です。
・30年程前:40人クラス中、ほとんど高校を卒業したての19歳(うち、男子0名)。中卒2名。社会人経験者9名(20代3名、30代3名、40代2名、50代1名)。ほぼ皆、病院/クリニックにて看護師見習い/看護助手として勤務。
・現在:40名クラス中、半数以上が社会人経験者(20-40代)で、高学歴(大卒)のシングルマザーもざら。次に多いのが高校新卒、そして中卒・50代も少数ながらいる。男子は5名程いる。仕事は現職をパートなどに切り替え通学しているか、病院/クリニックでの看護助手として勤務。ちなみに、医療事務から准看護師を目指したという学生も多い。
准看護師の学校生活
まず入試ですね。中卒も受験するため、基本的な読み書き・計算が出来ればOK。私は、今は全くですが(笑)当時は国語が得意で、数学も公文をしてたので、まったく勉強せず受かりました。むしろ面接/小論文(作文)が大事!看護師になりたい熱意をしっかり伝えれば、ほぼ受かります(と、思います)。
入学後は2年間在学します。私の母校は昼~夕方の毎日通学でしたが、学校によっては、朝~夕方を週3日通学というところもあるようです。社会人入学者に配慮されてるのでしょうね。ただし、実習期間は完全フルタイムになります。例えば、1年次冬頃~2年次秋頃までは、2-3週/月程度の期間は毎日実習に行くため、その間の給料はなく(むしろ社会保険費引かれてマイナス)、経済的にキツかったです。
ちなみに、病院での看護助手業務時間については、病棟勤務の場合、通常8:30~12:00まで勤務し、登校。早出として、週1-2回は、6:30~出勤。居残りとして、週1-2回は、学校から帰宅後18:00~21:00の消灯まで勤務していたと記憶しています。まさに勤労学生ですね。ほんと、マジえらい。
准看コースの道を選んだ理由
私は、高校時代、スポーツ障害に悩まされました。なので、高校の時の夢は、何かのきっかけで知ったスポーツトレーナーになることでした。ですが、当時日本にその資格はなく、資格取得はアメリカに行くという選択肢に限られていたようです。前回記したように、うちの経済状況では、まず留学なんて無理であり、何より私のパーチクリンさったらなかった。そんな時、お世話になっていた大学病院の医師から、「看護師は?」と、提案されました。そこで、看護師について調べ始めましたが、当時はネットなんてなく、リアルを知ろう!と、入院したことのある病院で、看護師インタビューを決行しました。(思えば、この時からリサーチ好きだった)結果、看護師の回答から、「やりがい」「食いっぱぐれない」「旅行行きまくり」など、私が欲しているすべてを兼ね備えた職業なのだということを知りました。・・・得意の、良いとこだけを聞きとったのかも!?(笑)
しかしまだ問題が!うちにはお金がない。当時、看護大学はまだ少なく、看護師養成といえば短大/専門学校が主でした。本当は、短大に行きたかった・・・けど、学費がバカ高く、しかも高校で借りていた奨学金の返済がある・・・ということで、「働きながら学べる/学費も安い」と、高校の先生に勧められた准看護師養成コースに決めたのでした。
准看護師廃止について
准看護師の歴史、および廃止の動きについての文献、書籍、ブログはたくさんあります。ずいぶんと前から廃止の動きがありましたが、いまだ廃止には至っていません。結論からいうと、私は、現状況において、廃止しなくて良いと思っています。主な理由は以下です。
・看護師への道の窓口は広くて良い。
→私のように、経済困難家庭において、安く、早く資格(都道府県知事交付)取得が可能なのはありがたい。
→少子高齢化のいま、これから、また看護師不足がやってくる(と思う/いまでも地方は不足している)。
→現在、社会人経験者の入学が多い。多様性に配慮が必要な看護師、多様な人材がいて良いのでは?と思う。
・・・ただ、定員割れにより、廃校増加中。
准看護師の存在により懸念されている「看護の質」について・・・私自身、元「准看護師」でしたので、そもそも看護診断も学びませんし、知識が圧倒的に不足していたことは認識しています。では、准看護師という資格をなくしたら、「看護の質」は上がるのでしょうか?むしろ私は、「医師の指示のもと」実施される、中途半端な「特定行為」の方が気になります(過激?)。「看護師とは、療養上の世話/診療の補助をする者」と、法律で定められています。この法もそもそも問題ありですが・・・診療の補助は医師の補助ではありません。医療行為がしたければ、医師になったら良いのではないでしょうか。超高齢社会による訪問看護の拡大、離島やへき地医療問題への対策も必須課題ですが、より、「看護の質」問題を複雑化しているように思います。NP(診療看護師)や、PA(医師の補助者)、看護大学乱立についても、またいつか触れようと思います。ともかく、准看は准看です。准看廃止の前に、義務教育が中学まで?ってとこです。そして、「看護の質」のために必要なのは、現時点での私の考えは、「各資格/学歴レベルに即した仕事内容(キャリアラダー含む)の明確化/統一化」と・・・「免許更新制」じゃないでしょうか。あっ、言っちゃった。㊟個人の感想です。
ところで、これまで「准看護師」と記してきましたが、私が資格を取った時は、「准看護婦(~2002年)」でした。
ついでにプチ知識。よく「正看護師」と使われますが、正確には「看護師」「准看護師」資格です。
また読んでいただけると嬉しいです。
Thank you!