見出し画像

【3ー20限目】2019年「かんぽ生命の問題」ってなんやったん?

2019年、郵便局の職員が高齢者に対して、契約者が不利になるような保険へ乗り換え契約させていたことが次々と明らかになった。
この事件は「かんぽ生命(日本郵政)の不適切販売問題・不正契約問題」と言われている。
表面化している事例だけで20万件にも及んでいる(2020年末)。

どんな不正があったかざっくり説明すると・・・

新しい契約をしても、古い契約を解約してほしくないから解約させず、二重で保険料を支払わせていた

積立型の保険を7カ月ほどで解約させ、新たな積立型の保険に加入しなおさせていた(同じお客さんを転がす)

新しい保険に乗り換えるようすすめられて前の契約を解約したら、過去の病気などを理由に新しい保険への加入ができなくなった

医療の保障を充実させたいというお客さんに対し、本当は今の契約に特約を追加すれば済むところを、すべて解約させて新たな契約を結ばせた

過去に加入していた利率の高い(お客さんにとって有利な)契約を不十分な説明で解約させ、同じ内容で利率の低い保険に乗り換えさせた

健康状態により本来契約できない保険に、告知違反させて加入させた

などなど。
表沙汰になっていないものも含めてまだあるで。
マンガで解説


・・・なぜこんなことが起きたんだろうか?

「バブル期の契約を切り替えたかった」とか「民営化による業績偏重の体質」とか色々背景はあるんだろうけど、一番大きい原因は経営陣の体質よね。

会社が局員に配布する営業資料そのものが、不適切な営業手法だったり、「客に金がないと思っているのは間違いだ」といった内容が記載されていた。

問題発覚後も、日本郵政幹部が「高齢者は郵便局のファン」「助けてくれる」と言ったり、

営業自粛期間中にも、不正契約を行っていることが発覚したり、

郵便局の現場では、都合の良い高齢者を「ゆるキャラ」とか「半ボケ」と言っていたり・・・

2020年1月から金融庁による業務停止命令を受けていたが、2021年4月から営業を再開する。


さて、この問題はひどい話やけど、保険業界に関わるすべての人にとって対岸の火事ではないで。
銀行での保険販売でも苦情は殺到しているし、大手生保による転換問題もあるし、似た事例はありふれている。


もちろん、お客さん想いの使命感溢れる保険募集人もいる。
そんな保険募集人を見極めるために消費者がやるべきは、
「少しでも保険の知識を身につけておく」
ということ。

次からは「保険との付き合い方編」に突入やで。

保険を販売していない保険オタクが、ポジショントークなしで「保険との付き合い方」をサクッと説明していくで~

まずは、保険ってどこで入れるの?ってことを知っていこう。
【4ー1限目】保険会社と保険代理店の違いってなに?
からスタート!


◆今後予定しているコンテンツ&講座のコンセプトはこちら

画像1