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サンタクロースに会えなかった大人より、愛を込めて #ブックサンタ2022

はじめましての方ははじめまして。
好奇心旺盛なハムスター、穂香はむと申します。

普段はYouTubeでライブ配信をしたり、イラストを描いたりして、人間社会を楽しく生きています。

さて、11月も半ばを過ぎ、街はクリスマスに向けて、だんだんと浮かれムードになってきていますね。

はむは(けったいな一人称ですが、普段からこれなので、ここでもこう名乗らせてください)別にキリスト教徒ではないのですが、クリスマスの雰囲気は大好きです。
街がきらきらして、人々もなんだか楽しそうで。

家族や友達と過ごす予定がなくても、毎年のクリスマスは自分のためにちょっとしたプレゼントを用意して、買ってきたケーキを食べながら、のんびりテレビを見て過ごしています。

そんなはむのクリスマスですが、昨年からひとつ楽しみが増えました。

それがブックサンタです。

詳細は上記のリンクをご覧いただければわかるかと思うのですが、
一言でいうと「クリスマスに書店へ行って、全国の子どもたちに本をプレゼントしよう!」という取り組みです。

2017年から開催されているようなのですが、はむがブックサンタについて知ったのは、昨年2021年でした。

取り組みを知って、そわそわしながら児童書コーナーを回りました。

どんな子のところに届くのかな? どんな本なら喜んでもらえるだろう?

考えながら本を選ぶこと、それ自体がとても楽しいのです。
普段、自分の本能の赴くままに積読を増やすばかりの日々ですが、誰かに向けて本を選ぶというのは本当にわくわくしますよね。

昨年は、大好きな短歌の本を1冊、動物の本を1冊、計2冊をブックサンタに運んでもらいました。

そのときにいただいたステッカーは、いつも使うブックカバーに貼っています。
見るたびに嬉しくなります。

ブックサンタ2021の参加者に配布されたステッカー

はむがブックサンタの活動に賛同したのには、理由があります。

はむは子どものころ、サンタさんからプレゼントをもらったことがありません。

おうちの人には「ハムスターのところにはサンタクロースは来ない」と説明されていました。

ですが、12月になれば、テレビの中や、ショッピングセンターや、本棚まで、あらゆる場所にサンタさんは出現します。

小さい頃から本を読むことが好きでしたから、「良い子にしていればサンタさんがやってくる」というおまじないも、色々なところで目にしました。

自分で言うのもなんですが、幼いはむは良い子でした。
それでも、我が家にサンタさんが来たことはありません。

冬休みが明けて、学校のお友だちがクリスマスプレゼントに何をもらったかで盛り上がっているとき、はむは【クリスマスではないけど、直近で買ってもらったちょっとしたもの】を切り札として抱え、この小さな嘘がばれないことを祈っていました。
うちはクリスマスはささやかに祝う家庭なんだ、という顔をして、親戚にもらった付録つきのちゃおとかを並べていました。

ぶっちゃけ、めちゃくちゃコンプレックスでした。サンタさんからプレゼントをもらえなかったことが。

今になってはむが毎年丁寧にクリスマスを楽しんでいるのは、子どもの頃に得られなかったものを、周回遅れでいいから拾いあつめたい、という感覚からなのかもしれません。

そんな中で、ブックサンタに出会いました。

今年、サンタさんに会えないかもしれない子どもたち。
その全員にプレゼントを届けられるわけではないでしょう。
はむと同じようなハムスターの家に生まれた子どもには、やっぱり今年も届かないかもしれません。

でも、本当ならサンタさんに会えない側の子どもが、はむが本を買うことで、ひとりでも多く笑顔になれるなら。

はむはそのたったひとりのためだけに、本を選びたいな、と思うのです。

それはきっとその子のためだけではなく、はむのためでもあるのです。

はむはサンタクロースに会えなかったけれど、誰かのためのサンタクロースになることはできます。
大人になるってすばらしい。

長生きするって、こういう気づきの繰り返しだと思うのです。長生きしたいです。
と言いながら体調不良を繰り返していますので、しばらくゆっくり休みます。


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