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【誤嚥に関する保護者の意識調査】 家庭で誤嚥の危険性感じたことがある親45.93% ~危険を感じた食材『飴』の事例が一番多い結果に~

未就学児、園・学校に通う子どもを持つ親135名を対象に「誤嚥に関する保護者の意識調査」を実施しました。

 調査の結果、誤嚥の危険性がある食品を知っているかという質問に対しては、「豆・ナッツ類(48.89%)」「餅(34.81%)」「飴(28.89%)」という回答で、88.89%が一つ以上の食材をあげました。また、家庭で誤嚥について気を付けていることはあるかという質問に対して、「月齢や年齢に適した食べ物を与えている(74.81%)」が一番多く、「特にない」と回答したのは僅か5.19%で、大多数が誤嚥に気を付けていることが分かる結果となりました。
一方、家庭で誤嚥の危険を感じたことはあるかと質問したところ、「ある(45.93%)」「ない(54.07%)」という結果でした。誤嚥の危険性があると回答した人に対して具体的な状況を聞くと、「家の中で飴を食べながら歩き、転んで喉に詰まらせた。なんとか飲み込む事ができたが、苦しがり窒息するのではと焦った。」「飴を口に入れたまま大きな声を出して、一瞬喉に詰まりそうになりました。 咳き込んで吐き出したので無事でした。」「大きめの飴を寝転がったまま舐めていて体勢を変えた際に喉に詰まり慌てて背中を叩いて出したことがあります。」など、『飴』で危険性を感じた事例が一番多い結果でした。


まとめ

 昨今乳幼児の誤嚥のニュースなども多く、豆まきでは特に注意喚起がなされています。誤嚥の危険性がある食品を知っているかという質問に対して、9割近い保護者が一つ以上の食材をあげ、家庭で誤嚥について気を付けていることはあるかという質問に対しては「特にない」と回答したのは僅か5.19%で、多くの保護者が誤嚥の危険性に対して何らか知識を持ち対策していると言えそうです。
しかし一方で、45.93%が「家庭で誤嚥の危険を感じたことがある」と答えています。多くの保護者が誤嚥の危険性を認識し、何かしら気を付けて生活している傾向にありながらも、半数近くが誤嚥の危険を感じたことがあるという結果になりました。
また、危険性を感じたことがある食材として一番多く挙がっていた「飴」ですが、誤嚥の危険性がある食材として認識していたのは28.89%であるなど、実際の誤嚥の危険性と保護者の認知度に差異が生じている可能性があります。また、消費者庁は「硬い豆やナッツ類等は 5歳以下の子どもには食べさせないで」と注意喚起していますが、危険性のある食材としてあげた保護者は半数に届いていないという結果になっています。保護者は節分行事を肯定的に捉え積極的に行う傾向がある(※)ことから考えても、より広くより正しく誤嚥の危険性を周知していく必要があるのではないでしょうか。
※はいチーズ!調べ「節分に関する保護者の意識調査」より

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※出典:消費者庁による注意喚起「食品による子どもの窒息・誤嚥 ごえん 事故に注意! 」より

調査結果のトピックス

1.家庭で誤嚥の危険性感じたことがある親45.93%、危険を感じた食材『飴』の事例が一番多い結果に
2.誤嚥の危険性がある食材を知っている親は88.89%

調査結果トピックス詳細

1.家庭で誤嚥の危険性感じたことがある親45.93%、危険を感じた食材『飴』の事例が一番多い結果に
 家庭で誤嚥の危険を感じたことはあるかと質問したところ、「ある(45.93%)」「ない(54.07%)」という結果でした。誤嚥の危険性があると回答した人に対して具体的な状況を聞くと、「家の中で飴を食べながら歩き、転んで喉に詰まらせたが、なんとか飲み込む事ができたが、苦しがり窒息するのではと焦った。」「飴を口に入れたまま大きな声を出して、一瞬喉に詰まりそうになりました。 咳き込んで吐き出したので無事でした。」「大きめの飴を寝転がったまま舐めていて体勢を変えた際に喉に詰まり慌てて背中を叩いて出したことがあります」など、『飴』で危険性を感じた方が一番多い結果でした。次に多かった食材は『パン』で、「1歳頃、スティックパンを食べている時に夢中になって食べており、詰め込んでしまった事がある。」「パンを一気に口に入れ、つまりかけたので全部出させたことがあります。 よく噛んで少しずつ食べるように言いましたが、ずっと見ておかないと危険だなと再認識しました。」「パンを大口で食べて、おえっとなってしまったことがある。自分で食べれるようになった時が危険だと思う」などの声がありました。

節分に関する保護者の意識調査資料│千株式会社(2022年1月)

誤嚥に関する保護者の意識調査資料│千株式会社(2022年1月)-2

2.誤嚥の危険性がある食品を知っている親は88.89%
 誤嚥の危険性がある食品を知っているかという質問に対しては、「豆・ナッツ類(48.89%)」「餅(34.81%)」「飴(28.89%)」という結果で、88.89%が一つ以上の食材をあげました。誤嚥の危険性がある食事の姿勢について知っているかと聞いたところ、「寝転がる・横になる(40.00%)」「上を向く(14.07%)」「ながら食べ(6.67%)」という結果で、69.63%が一種類以上の姿勢をあげています。

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〔ながら食べ〕しゃべりながら、遊びながらの食事

誤嚥の危険性がある年齢を知っているかについては、「0~3歳(29.63%)」「0~6歳(27.41%)」「乳幼児と高齢者(14.07%)」という結果で、80.74%が年齢を回答しました。総じて、誤嚥の危険性について保護者は何らかの知識を持っている傾向にあることが分かりました。
また、家庭で誤嚥について気を付けていることはあるかという質問に対して、「月齢や年齢に適した食べ物を与えている(74.81%)」が一番多く、「食材はなるべく小さく切って与えるようにしている(60.00%)」「誤嚥の危険がある食材は避けている(51.11%)」が続く結果となりました。「特にない」と回答したのは5.19%で、大多数が誤嚥に気を付けていることが分かる結果となりました。
しかし、全体的に回答にばらつきがあり、誤嚥について正しく理解できているかについては疑問も残る結果となっています。

〔月齢・年齢に適した食材の大きさ〕

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※出典:東京都保健所「乳幼児の食べる力の発達チャート」より

誤嚥に関する保護者の意識調査資料│千株式会社(2022年1月)-3

誤嚥に関する保護者の意識調査資料│千株式会社(2022年1月)-4

誤嚥に関する保護者の意識調査資料│千株式会社(2022年1月)-5

誤嚥に関する保護者の意識調査資料│千株式会社(2022年1月)-6

■調査概要
・調査テーマ:誤嚥に関する保護者の意識調査
・調査方法 :WEBアンケート調査
・調査対象者:未就学児、園・学校に通う子どもを持つ親 135名
・調査実施日:2021年12月21日~2022年1月12日
・調査主体 :千株式会社

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