保育改革の軌跡 #8保護者への伝え方
就職して7年目
園全体として保育改革に取り組んで4年目の年です。
この年は、昨年度の事例を通して、
保育者も保育が変わってきていることを
実感しているころでした。
そこで、製作帳という
毎月1回行う製作をやめました。
そして、保育の変化や重要性を文章で保護者に説明しました。
すると、
数人の保護者から質問が来て、
それに返事をするということがありました。
そこまでは良かったのですが、
参観の日に事件は起きました…
参観中に、あるクラスの子どもたちがほとんど、
他のクラスに移動してしまったのです。
残ったクラスには職員と園児1,2人名…
そして、参観後に、保護者から自由にさせ過ぎているとクレームが来ました。
それを火種に要望は膨らみ、保護者に対して説明会を開かなくてはいけなくなりました。
説明会には、20名ほど参加し、録音なども行いました。
この時のことを思い返すと、今でも、胸が締め付けられます…
幼児教育での遊びの大切さなどを伝え、聞き入れられる範囲で保護者の要望も聞き入れました。
クラスを移動して遊ぶことに関しては、全て自由にするのではなく、職員が知っている範囲で移動するという形式になりました。
現在では、自由に移動できるようになりましたが、やはり、自由に移動できる方が、子どもたちは様々な園児と関わりを持って遊ぶことができます。
そのような、説明会を行い、大変な思いをし、しばらくは、落ち込んでいましたが、保育を子ども主体にする取り組みをやめることはありませんでした。
取り組みを進めるには、慎重になる必要がありましたが、行事は変えなくてはならないと感じていたため、行事を変えていきました。
その中で、ポイントになったのは、行事の発表内容などは変更せずに、過程を変更するということ。
発表内容に変化が無ければ、保護者から何も言われないからです。
では、どのように変えていったのか。
運動会は、ダンスの曲を選ぶときに子どもたちの意見も取り入れるようにしていきました。
リレーなどの競技では、話し合いの時間を作り子どもたちが走る順番などを決めるようにしていきました。
以前のリレーは、順番を間違えずに、問題なくリレーが進行できれば良く、子どもたちは指示通りに走るだけのものでしたが、作戦を考えることで、走る練習をしたり並び順を変えたり、子どもたちが自分から色々なことに取り組み始めました。
遊戯会では、曲を選び以外にも合奏の時に使いたい楽器を自分で選ぶようにもなりました。
自分で選ぶことで楽器を間違えることもなくなりました。
このように、行事の発表内容は変更せずに過程を変えていくことで、
保護者には反対されずに子どもたちの主体的な活動が保障されていきました。
それと並行して、新入園の保護者には子ども主体の保育の重要性を理解してもらってから入園するようにしていきました。
保育を変えるなかで、保護者への説明は必ず必要となります。
次の年には、もう一度担任を持ちます。
担任をした時の印象的な出来事をまとめて行きたいと思います。
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