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保育改革の軌跡 #5 園全体の改革へ

担任時の取り組みをご紹介しましたが、
それらの取り組みは、誰にも認めらえることはありませんでした。

保護者からも、保育者からも…

私が大切だと思ったいたことが、
他の人から理解されないというのは、
悲しいものです…

担任をもって、1番難しかったことは、
「既存の保育」と「理想の保育」の両方を
意識しないといけないことでした。

私が目指す子ども主体の保育にしたくても、
どうしても、やり方などが決まっている既存の保育が
足かせとなって、思うようにできないのです。

担任をすることで
このことに気が付くことが出来ました。

この気づきがあったからこそ、
次の年から、園全体の改革へと
踏み出せることとなります。

時系列を整理しますと、
1・2年目 保育補助・事務
      3年目 担任
      4年目 フリー(園としての改革の始まり)

ここからは、4年目のお話です。
まず初めに行ったのは、園内研修です。

当時は、園内研修の文化がありませんでした。

ですので、園内研修なのに以下のような取り組みをしました。

・アイスブレイク
・申し込み用紙を作る
・発言した人にはお菓子を配る

保育者たちは、園内研修を楽しむことが出来たと思います。

新人も数名入ったので、保育を変えられる希望が見えていました。

しかし、経験年数の長い職員からは、

・教えちゃダメってこと?
・ルールが守れない子になるんじゃないの?
・言うことを聞かなくなる。

と反対され、そう簡単には保育は変わっていきませんでした。

その職員たちにも、私の考えが届くように、この年から、
カメラを導入し、子どもたちの姿を記録するようにしていきました。

写真を使った記録は、月に1回、写真にコメントを添えて
保護者に渡すスタイルで行いまいました。

導入に当たっては、園のカメラが足りず、私物のカメラを使用してくれる保育者もいました。

そう振り返ると、私が取り組みたいと思っていたことに、賛同してくれる保育者もいたことがわかります。

その頃は、パソコンも数台しかなく、写真を印刷するのにも時間がかかりました。

ですが、保育者たちは、写真を使った記録を継続してくれました。

この年は、作品展も見直していきました。

今まで、保育者が主導で作品を作っていましたが、子どもたちの意見を取り入れながら、作品を作るようにしていきました。

このように取り組んだことで、保育者たちも少しずつ変化していきました。

このように、園内研修を通して、私の思いを伝え、保育に少し変化を起こしたことで、保育者たちにもある変化が生まれました。

それは、私が担任を持っていた時に感じていた「既存の保育」と「理想の保育」の板挟み。

保育者たちが、それを感じ始めたのです。

「子ども主体にしていきたいけど、時間がない」ということです。

この変化は、保育を変えていく兆しとなりました。

そんな、兆しが見えてきたころ、
以前、私が担任を持っていた保護者から
こんなことを言われました。

もう、先生は担任をやらないんですか?

ただの興味本位で質問したのかもしれません。
ですが、当時の私にとっては、この言葉は、
応援されていると感じました。

この言葉を受けて、また担任をもって、自分で実践して保育を変えていこう!

そう決意して、5年目は、2度目の担任を持ちます。

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