「ほいくスタジオ」 始めました。
IT STARTS WITH YOU.
全ては「私」から始まる。
「世界で最も刺激的なビジネススクール」と呼ばれるデンマーク・KAOSPILOT(カオスパイロット)。同校が行う「クリエイティブ・リーダーシッププログラム」の最初のレッスンが、‟IT STARTS WITH YOU.”という名前のようです。
乳幼児期の子どもが持っている「自ら育つ力」を大人が発揮し、学び続けたらどうなるか。そんな考えが浮かんできたことがきっかけでした。保育の営みを通して培ってきたことが、子どもから学んできたことが、我々大人にこそ活かせる。そういった確信もありました。
自分を変えたい。
自分を成長させたい。
もっと結果を出したい
もっと行動したい。
そんな想いを持った人たちと共に探究していき、それぞれ自分を成長させていくスタジオ。それが「ほいくスタジオ」です。
はじめは、保育や幼児教育に関わる方を対象にしようかと考えていました。しかし、社会で子どもを育むことを目指す私にとって、誰しもが保育の当事者だと考えているため、参加メンバーは保育現場に関わる人に限定しないという考えに変わりました。
期間は6ヵ月。全6回。
募集を始めると、突然あらわれた謎の多いコンテンツにも関わらず、名乗りを上げてくれたメンバーの瞬発力と決断には脱帽でした。
半年分のテーマを決めるのに、苦労するかもと予想していたのですが、不思議なくらいスルスルと湧いてきて、内容もパズルの終盤のように気持ちよくハマっていき、非常勤講師として毎週講義を創り上げてきた効果が出ている気がして嬉しくなりました。
そして、2019年7月27日。「ほいくスタジオ一期」が始まりました。現在、3回までを終えてみて、メンバーに起きた変化や気づきをシェアしたいという想いが湧いてきたのでnoteに残すことにしました。自分で見るだけなんてもったいないなと。
【始まりは「私」から。】
全6回のテーマは、こうなっています。
第1回「現在地の探究」
第2回「創りたい未来の探究」
第3回「前進を生み出す目標の作り方」
第4回「子どもと大人の可能性を引き出すチーム」
第5回「子どもと大人が育ち合う空間について」
第6回「今と未来をより豊かにしていく在り方の探究」
参加メンバーの想いや状態に応じて、テーマは変更していくようにしていますが、第3回まではこのままのテーマで進んできました。
初回を終えたときの「時間を忘れてあっという間すぎる3時間だった。」というメンバーからの感想が印象的でした。安全で安心な空間創りを意図して、私自身が在り方を整えてから始めたりグランドルールを冒頭に伝えたりしています。その上で持ち出し、受け取り合う。それが機能すると、本当に時間軸がずれたような感覚を味わったり、字面ではなく体感としての深さを感じるようになりますが、初回からそうなっていたことは、各メンバーの場への貢献が非常に大きかったです。
第1回は、今の自分がどんな状態なのかを探究する講義やワークを通して、それぞれのニーズが明確になり、1期の方向性が見えた回となりました。その時点で、「言葉にすること」「承認」「行動の源流」がキーワードとして湧いてきていました。
【知らなかった自分に触れる。】
ほいくスタジオでは次の回までに取り組む課題を出しています。
ポイントは2つ。
・できたかできないかを手放す。
・取り組むときにどんな自分が現れるかを観察する。
評価をするコミュニティではなく、そのままを持ち出し受け取り合うことでこそ生まれる気付きや学びが、自分で自分を前進させていく原動力となることから、このポイントを伝えています。
第2回は、8月24日。始まりは、1カ月のリフレクション(振り返り)から。同じ課題に「向き合った」結果、メンバーそれぞれ違いが明確に出ている上に深い探究のシェアに、こちらの好奇心がくすぐられました。「向き合った」と表現しているのは、課題をやったかやらないかはどちらでもいいからです。それよりも向き合う中でどんな自分が現れたかを観察することで得られた気付きを重視しています。目先の成果にとらわれていては見えない、承認と対話から生まれる深い学びがここにありました。
創りたい未来の探究をテーマに、ワークを2つ重ねていくと、いかに自分の可能性に自分で制限をかけているかを掴んだり、感覚が開いていく空間をあじわったり、触発し合う時間となりました。
【観察と探究で、変化と行動が「起きちゃう」】
第3回は、9月21日。始まりは、1カ月のリフレクションから。よかったことも課題だと感じたこともフェアに観ることが、リフレクションと反省会の大きな違いです。それぞれ自分の観察を始めて2カ月。「性格が変わったくらい」「今までの自分と90度くらい違う」と変化を感じられていたり、自身の課題としっかり向き合いメンバーに提案を持ち出してくれたりと、答えのない問いに挑み続ける姿勢に刺激を受けました。存在としての自分はそのまま。きっとフォーカスが変わったことで、見える景色、扱う器が次の段階に入ったことで自分が変わったという感覚を強くしているのかもしれません。
課題に取り組んでいくことで、寝付きがよくなったというメンバーもいてびっくり。自分の中にあったけど溜めていた、小さな小さなことを扱うことで安心が生まれたようです。とても興味深いシェアでした。
3回目のテーマは、「前進を生み出す目標の作り方」。目標設定のメソッドは調べればかなりの種類がすぐに手に入ります。なのでこの回は、機能する目標の質からアプローチしました。ほいくスタジオ始まって以来の(といってもまだ3回しかやってませんが)インプット量にメンバーも驚いたことでしょう(笑)
というのも行動が起きるようになった先に直面するであろう課題や壁を力強い前進につなげるために、ここで共有しておきたいという内容が盛り沢山になってしまいました。
【3回目を終えてメンバーが感じていること】
noteに書くことを伝え、それぞれ3回目を終えたときに感じていることを書いてもらいました。抜粋してお伝えしていきます。
参加した動機としては、保育に携わっていくなかで何か有意義なことをしたい、役立ちたい、役立っている自分になりたいなどの思いから参加しました。
〇〇をしたいからというような具体的な動機ではなかったため、
参加し始めた当初は、周りのみなさんが目標をもって自分の意見をきちんと伝えられていて、うまく伝えることができたい自分に自信がなくなったり、差を感じて苦しくなることがしばしばありました。
しかし、月に一回の保育スタジオに参加するごとに今自分が考えていること、自分の位置、これから進みたいと思っている方向について考えることができ、脳がクリアになっていく感覚があります。
これまで、何かをしたいと思ったとき、自分の気持ちに任せていました。そのため、明確な手段や目的、目標、そして方向性などをすべてごちゃまぜに考え、自分がどんなことをしたいと思い、やり始めたのかが見えなくなることがありました。 保育スタジオを通して、自分が目指していきたい方向を見つけ、それに向かって行動できる自分になっていければと思います。
自分の殻を破る時が来た。
これまでは言い訳をみつけて行動しない自分の型があったが、課題が動く言い訳になった。
やれそう、やれるという気持ちの一方で、出来るのか、逃げたいという気持ちもある。失敗をおそれずにやってみたら、失敗はいっぱいあっても落ち込んでいなかった。むしろ失敗してもいろいろとつながって、引き寄せられるように外から入ってくることがあった。何かが動き出しそうな感じがある。
2ヶ月で少しずつ行動が伴ってきて、成果と手応えを感じている。
印象に残っている言葉は、
「不安をパワーに使うのか、ブレーキに使うのか」
「わくわくは自分を動けなくする言い訳にも使える」 私は、
1.考えすぎることがある。
2.複雑に大きく物事やタスクを捉えてしまうことがある。→やらなきゃ感でやるのが苦痛になることもある。
3.「わくわく」するという言葉をよく使い、わくわくで物事を選択することがよくある。
そう今まで思っていて、改めて自分のもっと成長させたい部分を認識することができて、そのために必要なこと、ツール、やり方、考え方を学ぶことができています。
・自分がどう在りたいのか、どういう未来を創りたいのか。漠然と思っていたことがはっきりしてきている。
・物事の捉え方、視点を変えるだけで、こんなに世界が拓けるのだと思えた。視野や考え方が広がった。
・やるのかやらないのか。ただそれだけのこと。
・自分の変化にわくわくしている。これからの自分の中の気持ちやそれでどう行動するのか、自分で楽しみになっている。今までの自分になかった気持ちが湧いてきて、どんどんやりたいと思えるようになった。
・自分の中のモヤモヤ、感じていることを吐き出して聴いてもらうことではっきりさせることができるし、つながった時が気持ち良い。
・自分も相手も否定せず、受け止めてもらえて、前進できる場になっている。
この半年を終えたときに、メンバーと一緒にどんな景色を見るのか。興味と楽しみが尽きません。
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