「たくさんおしえてくれてありがとう」が嬉しかった保育士1年目
昨年度に担任をしたのは4歳児クラス。
そのクラスで最後の日に、ある男の子から
「たくさんおしえてくれてありがとう」
という手紙をもらった。
その子の母親からは
「この子、もともと虫とか植物が好きだったけど、先生が沢山教えてくれたからか、この1年で『これはなに?』『調べてみたい!』って、もっと興味が増したように感じるんです。」
という、とても嬉しい言葉をもらった。
私は、2022年に千葉で保育補助として働きながら保育士資格を取得した。
2023年に熊本に引っ越しして3月から働きだした保育園。初めての担任、初めての4歳児との生活。初めてだらけで沢山迷いながら駆け抜けた1年の終わりにいただいた心温まる言葉。胸がいっぱいになった。
私は、小さい頃から生き物が大好きで「未来にも自然をたくさん残したい」という気持ちから、大学では自然環境の保護や環境教育、社会学を学んでいた。
新卒で入社した会社では人材営業をしていたが、
「もっとワクワクして働きたい」
「子どもが『もっと知りたい!』とワクワクできる環境をつくりたい」
という夢を叶えるべく、保育補助として働きながら保育士資格の勉強を始めたのだった。
担任としての1年目は、子どもとの接し方、安全確保、保護者対応、行事、書類等…ワクワク以前に、参考書を使っての勉強しかしていなかった私にはわからないことだらけ。先輩方に教えてもらって必死についていく毎日だった。
慣れることだけで終わってしまいそうな1年に、そうはさせてくれなかったのが冒頭にお手紙をくれた男の子。虫や植物が大好きで、私にたくさん質問を投げかけてくれた。
期待いっぱいのまなざしで質問をしてくれる彼に、私の心もどんどん動いた。
私も好きなことだからこそ、「次はこんなものを用意してみるのはどうかな?」とワクワクしながら子どもや同じクラスの先生に提案することができた。
「イモムシが成虫になったときの違い見るかな?」と想定してイモムシ図鑑を手作りすると、図鑑そのものではなく、 “手作り絵本”を作ることが流行するという予想外の展開が生まれた。
子どもって、保育って面白い!
と感じる日々だった。
正直なところ、冒頭のお母さんからの言葉を聞いて、私がなんで保育士になりたいと思ったのかを忘れていたことに気がついた。
次は何をしたらよかった?と考えるあまりに目の前のことに必死になりすぎていたかもしれない。でも、必死だったけどその中で一緒にワクワクできたこともあった。やっぱり子どもの「もっと知りたい!」のワクワクを一緒に楽しめる保育士でありたいなと改めて感じた言葉だった。
今年度担任するのは1歳児クラス。子どもは今なにを感じているのかな?「楽しい!やってみたい!」って感じられるにはどうしたらいいかな?自分だけでなく、先生たちや子どもたちと対話しながらまた1年を過ごしたい。
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