暗闇の世界で

こんにちは。

私は先日、目の見えない方の体験ができる施設に行ってきました。

1人で行ったのですが、1人参加の方限定コースがあり、参加者全員初対面という状況だったので、かえって緊張せずに居られました。

感想
行く前はすごく不安でした。幸い1人参加限定のコースに申し込めたので、助け合って体験することができました。「声を出して自分の状況「言うようにしてください」という、盲のアテンドスタッフの方のアドバイスがありました。以前、大学で耳が聞こえなくて目も見えない方の勉強をしました。困り事は数え切れないほどあるし、言葉の獲得にも問題があると知りました。でも、今回の体験で、私は物理的障害ではない感覚的な気づきを得ました。それについて記載したいと思います。
体験が始まりました。参加者もアテンドスタッフも目が見えないようにするため、まず部屋の明るさを下げます。ここで怖さがグッと増しました。でも、もっと何も見えないところに白杖をついて入っていきます。もう後戻りはできません。真っ暗闇で、砂利や芝生などでできた道を歩き、ブラインドサッカーのボールを転がしてキャッチボールをしました。手を叩いて自分のいるところを知らせ、そこめがけてボールを投げてもらいます。電車に乗って旅に行き、電車の中を体験しました。非常ベル、運転席、窓を見つけました。椅子がボックスシートになっていて、その構造は教えてもらうまで分かりませんでした。盲のアテンドスタッフに、そのまま行くと電車から落ちるよと言われて慌てたのも面白い体験でした。キャンプ場に移動して、テントの中でみたらし団子とお茶またはみかんジュースを飲みました。お茶はその場で淹れてくれた温かいものでした。みかんジュースを選んだ方はストローを挿すのが難しいようでした。そして、狭い道を通るために電車ごっこのように一列になって肩に手を置いて歩きました。焚き火のゾーンもありました。もちろん焚き火は見えません。音と匂いで楽しみました。少しの間、音楽や旅行について会話をしました。そして、体験の時間が終わる時がやって来ました。明るさに戻る時、「怖い」と、言った方がいました。私も、なぜか見える世界から来たのにドキドキしていることに気がつきました。
ぼんやりと考えて、なんとなく分かりました。私にとって怖いのは、目が見えない体験より変化だったのです。誤解のないようにしておきたいのですが、実際に身体障害のある方の苦労は、私には計り知れません。あくまで、一時的な体験のみをした私の感想として受け取ってください。
私は以前、異なるって面白いと思ったことがあります。では、なぜ異なる世界でこんなにも楽しめたのでしょうか。全員が初対面同士なのに、声をかけ合って、同じことをして同じ感覚を共有する時間は、居心地がいいようにすら感じられました。

積極的になって、
互いに思いやれば、楽しくなる。


読んでくださり、ありがとうございました。

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