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JO1まめちゃんのおかげで『仮面ライダーリバイス』に沼落ちした話

仮面ライダーオタクとして成功した推しが、劇場版で念願の「変身」を遂げたのですが、これが作品として最高に面白かったので、感想と沼落ちの経緯を書きとめておきたいと思います。
まめちゃんこと、JO1・豆原一成さん出演の『劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア』、そしてTVシリーズの『仮面ライダーリバイス』についてです。これから劇場に行くorおかわり予定のJAMのみなさんも、コレを知っておいてもらえればより楽しめそう、というポイントもまとめてみます。

それじゃあ感想、一気にいくぜ!と言いたいところですが、そもそもリバイスの映画を観ようと思ったのは、推しの「成功したオタク」仕事を見たくて…という話から。前置きは要らんのよという方は、次の次以降の項にどうぞ。

「JO1豆原一成の夢叶う!」←最高の見出し

まめちゃんは物心つく前からずっと仮面ライダーが大好きで、各番組で「変身」を披露したり、ファン向けの有料メールでお気に入りのライダーグッズの写真を送ってくれたり、自分の「好き」を惜しみなく伝えてくれていました。

俳優としての仮面ライダー作品出演についても、デビュー当初から夢として語ってきたわけですが、このたびめでたく、仮面ライダーリバイスの劇場版にゲスト出演し「変身」まで!!さらにスピンオフドラマ『Birth of Chimera』主演!!!(お・め・で・と 4連うちわ)

夢を叶えたことを報せるニュースの見出しも、この気持ちのよい書きぶりです。あなめでたや。

まめちゃんの、あふれる仮面ライダー愛がちゃんと、作品を生み出している方々にも届いてたのが嬉しくて嬉しくて。。。なんと企画段階から、まめちゃんに声をかけてみようという話があがっていたそう。「成功したオタク」というのは元はK-POP用語の「성덕(ソンドク)」の日本語訳のようですが、まめちゃんもまさに、仮面ライダー好きとして「成功したオタク」と言えるわけです。

そんな「成功したオタク」のオタクである私はというと、仮面ライダーは幼少期に日曜日の習慣的にボケーっと見ていただけだったので、まめちゃんのライダートークを聞いても、「私にはよくわからず申し訳ないが、まめが嬉しそうで何よりやで( ◠ ‿ ◠ ) 」の気持ち。天井まで積み上がったライダーグッズのコレクション棚の写真を送ってくれたときも、その価値がわからないもんで、真っ先に思ったのは、耐震対策大丈夫かー?!?!と。
唯一、ペンライトデコのために『仮面ライダー鎧武』の極ロックシードを模して樹脂粘土をこねたことはありましたが(下記noteご参照)、そのときも鎧武本編を数話見てなかなか面白いな〜と思いつつも完走できずでした。

ただ今回は、推しが夢を叶えた作品をどうせなら楽しみたいし、まめちゃん自身も「大好きな仮面ライダーだからこそ、 豆原一成を観に行くというより、仮面ライダーという世界観やリバイスへの愛を持って観に行ってほしい」と言っていたので(涙)、最低限の予習はしていこうと。数話ごとのまとめ動画が公式で出ていたのでを、まずはそれを見てみました。

「10分でわかる!」シリーズから、まんまと沼へ

リバイスのおもな登場人物としては、銭湯を営む五十嵐家の三兄妹。主人公の長男・一輝は体内に宿った悪魔と契約して仮面ライダーになりその悪魔と共闘、弟の大二は兄への劣等感から生まれた悪魔による自分自身の支配を乗り越えたり、空手ガールな妹・さくらも自分の弱さと向き合ったりしながら、なんと三兄妹みんな仮面ライダーに変身!!!というのを、こちらのまとめ動画「一輝編」「大二編」「さくら編」で履修。ほんとうにひとりあたり10分でわかって超ありがたい。

ちらっと出てきた登場人物も、今にもフラメンコを踊り出しそうな悪の女王様が妹を敵陣に勧誘してくるし、仲間サイドも熱苦しげな先輩にうさんくさげな科学者など、濃そうなキャラが渋滞しているもよう。そして今後のお話のキーワードは「裏切り者」……だ、誰なのお〜?!
気になるので、次のまとめ動画見ようと思ったら、ないんですよ続き。親切に教えてやんのは13話までだと!ここからは本編を見にこいやと!明らかに導いてきてるんですわ。。。

自分、ギリギリでいつも生きているので(Real Face)、この時点でもう公開まで数日というタイミング。そこから最新話まで30話以上……とはいえ1話20分強、熱苦しげな先輩キャラや裏切り者も気になるし、潔く東映さんの掌の上で踊らさしてもらうことに。その後、公開直前にコロナの濃厚接触者になって時間的猶予ができたこともあり、無事に最新話まで完走して劇場に足を運ぶことができました。まめちゃん御用達のTTFC(東映特撮ファンクラブ)、まさか自分もヘビーユーザーになろうとは。

映画を観るならおさえたいポイント

公開から約1週間、ようやく劇場に行けるころにはもう、完全に沼落ち。最新話まで見た状態で映画を楽しめてほんとよかったなと思っているんですが、時間がないJAMのご参考まで、映画の予習・復習用にTVシリーズのポイントをまとめてみます。映画については公表されている情報の範疇でネタバレなし、TVシリーズのネタバレです(ゆうてもキマイラ新規なんで、間違っていたらごめんなさい、教えてください!)

まず、作品全体を通したリバイスのテーマのひとつに「自分自身の中の"悪魔"と、どう向き合うか」ということがあると思います。
リバイスの世界では「人間なら誰しも体内に悪魔が潜んでいる」というのが人々の常識としてあり、番組Pへのインタビューによると「人間とは悪である、悪であるが知性によってそれをコントロールして力に変えていこう、生きていこうという性悪説的なアプローチ」だそう。

主人公の一輝は、三兄妹の長男として何よりも家族を大切にしているうえ、「世界一のおせっかい」を自称しています。家族や人々を守るため、自分の体内に宿っていた悪魔:バイスと契約を交わすことを決断。 バイスは姿も性格も「アラジン」のジーニーみたいなヤツなんですが、悪魔を分離できる特別なスタンプを押すとバイスは実体化し、仮面ライダーリバイ(一輝)・仮面ライダーバイスとしてバディを組み敵と戦います(リバイ+バイス=リバイス)。

ちなみに変身に加えて武器の装填時もスタンプをポンって押すので、可愛いけどなぜ?と思ってたら、契約書に押印するってことだったー! カハーー!! 会社の押印文化はよ廃れろと願い続けてきたけど、これを知ってからは押印業務ブチアゲです。 
このスタンプは「バイスタンプ」と言って、強力な生物種の遺伝子情報を能力化できるんですが、恐竜から虫まで種類多数。個人的には「ネオバッタ」「マンモス」あたり好きでした。

バイスタンプや仮面ライダーシステムを開発したのは、政府特務機関・フェニックスで、弟の大二はこの組織の所属。一輝は隊員ではなく実家の銭湯で働いていますが、世界を守るためフェニックスに協力します(ペライチの業務委託契約書にサインしててちょっとおもしろかったとともに、労災おりないぢゃん…と心配になる)。

そしてフェニックスと敵対しているのが、悪魔崇拝組織・デッドマンズ。悪意を持った人間の体から悪魔を実体化し、デッドマンと呼ばれる怪人みたいなの(悪魔獣というらしい)を生み出して平和を脅かしてきます。すべての悪魔の始祖「ギフ」を復活させる生贄を集めるのが目的です。このフラメンコ同好会みたいな人らが幹部。

ここまでの流れだと、フェニックスが正義、デッドマンズが悪という構図なんですが、じつはフェニックスの長官・赤石が、デッドマンズのオルテカという幹部と通じていて、ギフの復活を目論んでいたことが判明! 人類は圧倒的な力を持つギフに服従すべきなんやというヤバ思想の黒幕おぢさんです。

赤石もオルテカも「人類の進化を」とか「正しい方向に導く」とか、自分が思う「正しさ」のために行動してるんですよね。このあたりから「正義って何なん?」というテーマが濃くなってきて、「正しさ」にとらわれ始めた大二が迷走するなど。。どんどん雲行きが怪しくなっていきます(テレビの前のお友だち、ついてこれているのかー?!)

そしてこの赤石、「一将功成りて万骨枯る…」とか、それこそ子どもが絶対わからねえような古事成語をいちいち呟くストレンジおぢなんですが、数千年前にギフと直接契約を結び、太古の時代から生きている人間らしい。そりゃ様子もおかしくなりますわて。橋本じゅんさんの怪演が光ります。

で、じつはギフと契約した人間がもうひとりいて〜…(※両手を合わせてDaiGoの口調で)、というのが、劇場版で初登場のアヅマです。演じるのはケイン・コスギさん。この人が五十嵐家のパパさん・ママさんが乗っていた飛行機をハイジャックするんですけど、なぜかというと、五十嵐家とギフには、ただならぬ因縁が…!

なんとパパさん(演:戸次重幸さん)の体には、フェニックスの前身の闇深い科学組織によって、ギフの心臓が移植されていたんです。いろいろあって記憶を失ってたけど、過去に仮面ライダーとして組織の「悪魔ハンター」の仕事をさせられていたパパさん…。
三兄妹が仮面ライダーに変身できるのも、ギフの遺伝子が関係していて、いわば五十嵐家はギフの末裔なわけです。これはマジで衝撃。
映画ではこのあたりの事情は知っている前提で話が進むので、頭の片隅においておいてもらえると、ストーリーがすっと入ってくるのではと思います。

ここまで、たらたらと語ってしまいましたが、ポイントをまとめると、こんな感じでしょうか。

・三兄妹みんな仮面ライダーで、長男が主人公(「世界一のおせっかい」な性格)

・自分自身の中に宿る悪魔と契約→実体化した悪魔と主人公との"最強バディ"で戦う

・五十嵐家はギフの遺伝子を持つ

もちろん、まだまだ語りきれていないことは山ほどありますが、映画の前知識としてはこんなところかなと思います。
また、まめちゃん主演のスピンオフドラマ『Birth of Chimera』目当てにTTFCに入会した方は、TVシリーズの29話「クランクイン!メモリー・オブ・ヒロミ」を見るのもオススメです。記憶喪失になった仲間・ヒロミさんに向けた思い出ムービーのていで、それまでの戦いを振り返るダイジェスト映像になっています。映画ではほぼノータッチですが、フェニックスを監視するウィークエンドという地下組織もあって…という勢力図なども含め、リバイスの世界観はおおかた把握できると思います。
そして、この回で思い出ムービーを贈られる、門田ヒロミという男が大好きなんですが、映画でも盛大に登場するので少しでも彼のことを知ってほしい。。笑  アツくて顔がいい、我が命かけがちな先輩キャラです↓

あとは主人公の一輝の性格について少し補足すると、自分が長男だというのもアイデンティティとしてデカいです。竈門炭治郎とか呪術廻戦の脹相とかと気が合うかも。
お兄ちゃんとして家族を守る!という思いが何より強いので、大二は「世界を守ることが家族を守ることにつながるんだ」という考えですが、一輝は「いいや 家族を守れないやつが世界なんて守れないんだよ」派。このあたりの兄弟喧嘩もTVシリーズの見どころなんですが、映画では三兄妹が一丸となって、家族のピンチに立ち向かいます。

まめちゃん出演作の感想 〜大粒の涙を添えて〜

では最後に、ネタバレにならない程度に『劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア』と、スピンオフドラマ『Birth of Chimera』の感想も簡単に。

劇場版は、TVシリーズで描いてきた、五十嵐三兄妹が自分の中の悪魔や遺伝子とどう向き合うのかということや、善悪とは・命とは何なのか、そして一輝の「おせっかい」の集大成ともいえる内容だったと思います。

何より、タイトルからも垣間見える通り、TVシリーズ以上に「家族の絆」にフォーカス。予告にもセリフだけ登場している「仮面ライダー五十嵐」にはシビれました。
もうひとつ予告に出ているものでいうと、ママさんの「みんなでおうちに帰るわよ〜!!」というセリフがあるんですが、TVシリーズで五十嵐家にとっての平和や笑顔の象徴としての「おうち」の存在のデカさを感じてきたので、このセリフがまあ沁みる沁みる。。。ママさんほんとBIG LOVE炸裂でめ〜〜ちゃくちゃかっこよかったです。

そして、五十嵐家とともにアヅマに立ち向かうのが、まめちゃん演じる大谷希望(のぞむ)!
パパさん・ママさんと同じ飛行機に乗っていた青年で、じつはアヅマへの因縁があり……という役どころ。
大谷希望というフレッシュな存在のおかげで「家族」や「命」というテーマの厚みが増し、物語の重要なスパイスになっていたと思います。まめちゃん自身のアイデアが元となった変身シーンの振り付けは、JAMとしてもほんとうに嬉しいサプライズ。映画館のドデカスクリーンで見たもの史上いちばん嬉しかったかもしれんです。。泣いた泣いた。。。

また、まめちゃんのアクションもキレッキレで、特にやられるシーンの見事な吹っ飛び方! セリフ回しも、リバイスの世界観に溶け込む自然な演技で、推しフィルターを抜きにしても大健闘だったと思います。「JO1の豆原一成」ではなく「大谷希望」として存在していて、作品に没入して観ることができました。アヅマとの因縁を描いた前日譚『Birth of Chimera』での怒りの演技も、憎しみと同時に絶望や悲しみも感じさせる、めちゃくちゃ良い顔してました。

いつも心に WARNER先生

まめちゃんを知ると世界が平和に!?

実際、Twitterを見る限りですが、特撮ファンの方の多くもまめちゃんの演技を肯定的に受け取られたようで、「豆原くん」「豆原さん」で検索するとこちらまで幸せな気持ちになれる感想ツイートであふれていました。
まめちゃんが「仮面ライダー大好きです!」ってちゃんと口に出して伝え続けて、その思いが実るかたちで映画出演が決まって。ファンとしても俳優としてもその「好き」をさらに探求して演じた結果、同じように仮面ライダーを好きな方々にも、その思いが伝わったというのが、
とっても素敵なことだなと思います。

しかも、私のように仮面ライダーに興味がなかった人間にも、まめちゃんの「好き」が連鎖して、作品自体のファンになるきっかけをくれたのも、けっこうスゴいことなんじゃないかと。
いまや私は仕事で「五十嵐さん」からメールが来るだけでテンションが上がったり、仮面ライダーストアにグッズを買いに行ったり。。
まめちゃんの起用理由について、「正直言って、日ごろ仮面ライダーに興味を持っていないような方にも振り向いてもらいたいという邪な心っていうのは当然あります」と白倉Pが語っておられましたが、まんまとしてやられましたわ!!!(↓27:43くらいからそのお話)

リバイスを知れば知るほど、善悪についてなどかなり普遍的なテーマを取り扱っていて、まめちゃんが「話が深くて面白い」「大人こそ仮面ライダーを見てほしい」って言ってるのはこういうことかと。よく分かりました。一気見するのも面白かったけど、TVシリーズを毎週追うのも相当楽しそうです。たとえば18話で「キックの浸透力を調整」という耳慣れないワードが出てきて、「…?」となってTwitterで調べたら、リアルタイム勢のみなさんも「???」となってるツイートなどが出てくるなど、Twitter片手に同時視聴するのも楽しいだろうなと。次の『仮面ライダーギーツ』はリアタイで追いたいと思います。

そもそも、まめちゃんが日常的に仮面ライダー愛を伝えてくれていなかったら、制作陣に思いが届かなかったかもというのはもちろん、こちらとしても、こここまでちゃんと予習していこうという気持ちは起きなかったかもしれないです。リバイスに、仮面ライダーに出会わせてくれて感謝しかない。。。
好きなものは好き!って伝え続けるのってマジで大切なんだなあとか、こうしてBIG LOVEが広がっていくことで世界がちょっと平和になるのかも、まめちゃんって現実でもやっぱりヒーローなのかも、、なんて壮大なことを思ったりする今日この頃です。

仮面ライダーになったまめちゃんへ、
演技ほんっっっとに良かったよ!!! 
ほんっっっっとにおめでとう!!!!!
そして、ありがとう!!!!!!!!!!!

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