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ひげのカケラ

中年も終わりの方が近づくと、健康上のプチトラブルが増えていきます。

(私は医療関係者ではないので、あくまで個人の体験の話です。しかも、わりとどうでもいい話です。ただ、ひょっとしたら参考になる人がいるかもしれないと思い、書き残します)

7月の終わりに鼻の頭におできができて、どうにも痛いので皮膚科へ。

「めんちょう」ですね。

という診断で抗生物質と塗り薬を処方され、薬は飲み切り、毎日塗り薬を塗ったけど、一向に良くならず。胃腸の調子だけ悪くなりました。

めんちょうとは

「めんちょう(面疔)」とは、毛穴に細菌などが侵入して起こる「毛嚢炎(もうのうえん)」という皮膚感染症が悪化し、「せつ」という状態に移行したものです。鼻先や顎先、眉間など、口元から鼻を中心に手のひらで覆える範囲にでき、「おでき」とも呼ばれます。
かつて顔にできる「おでき」は感染した細菌が、脳に移行して髄膜炎などの重篤な感染症をきたすことがあるため、大変恐れられていましたが、今や細菌を殺す抗菌薬が簡単に手に入るため、従来ほど恐れられなくなっています。
『めんちょう』とは?ニキビとの違い、原因、治療法を解説

田辺三菱製薬「ヒフノコトサイト」より

しばらくすると、中心が白っぽくなってきたので思い切って絞り出してみることに。(よい子はマネしないでください)
はじめは白っぽい膿が出るものの、あとから透明の液体が出て、最後には血がにじんでくるという、未熟なできもののパターン。

それがかさぶたになって、しばらく数日放置していると剥がれて、また中から白っぽい(以下、略)。

しかたがないので、もう一度皮膚科へ。

「絶対に触っちゃダメ。抗生物質が胃腸に負担なら、塗る方の薬を変えましょう。もう、傷だかなんだかわからなくなっちゃってます」

ということで、別の塗り薬を処方される。
先生のモニターのカルテをチラ見してみると、初診の段階で「軽度のせつ」との記述。うちに帰って「せつ」を調べてみると、どうやら黄色ブドウ球菌等への感染ということらしい。

せつ(おでき)は,ブドウ球菌感染により生じる皮膚膿瘍であり,毛包とその周囲の組織を侵す。ようは複数のせつが皮下でつながってできる病変であり,せつよりも化膿が深く,瘢痕化を来す。それらは皮下膿瘍よりは小さく浅在性である。診断は病変の外観による。治療は温罨法としばしばブドウ球菌に有効な抗菌薬の内服である。
せつとよう

執筆者:Wingfield E. Rehmus, MD, MPH, University of British Columbia

なんてこった。

黄色ブドウ球菌と言えば『はたらく細胞』の中では、かなり強力な敵キャラとして登場するあいつじゃないですか。

その後、その薬で腫れは引いてきたものの、症状は一進一退。
抗菌作用が効いているような気がするが、やっぱり真ん中が白っぽくなるし、触ると痛みがある。

絞り出したい欲求を我慢しつつ2週間が経過するも、どうにも我慢できなくなってきます。だって、症状が出てからもう1か月以上この状態ですよ。

あるとき、シャワーを浴びている間に気持ちの上で臨界点に達して、再度つぶしてみることに。

すると、どういうことでしょう。中から出てきたのは、小さな黒い物体。
どう見ても、ひげのカケラです。

前にTwitterの投稿だったか、子供の髪の毛を切っていたら足の裏に毛が刺さって、放置してたら激しく膿んだ。という投稿を見たのを思い出します。
そんなことってあるか?って思ったけど、あるんですね。

太さにして、0.15mmぐらい、長さが0.8mmぐらいでした。
実際に出てきたものは、カミさんに見せた後で排水口に流してしまったので、この写真は同等の髭をハサミで切ってみたものをティッシュの上に載せた状態の接写です。

ティッシュペーパーって結構目が粗いんですね

こうしてじっくり鑑賞してみると、毛の断面って結構鋭いんですね。角度とタイミングと力の入り具合で毛穴に刺さっていくことぐらい容易な感じ。
長ければ、抜けるでしょうけど短いカケラだともぐりこんでいってしまうこともあるんですね。

その後、2日もしたら腫れも引いて膿も出ず、すっきりしました。

この話を皮膚科に報告すべきかどうか、とても悩むけど報告したところで「そうでしたか」としか言いようがないだろうし。
どこに発表すべき話でもなさそうなので、このへんで筆をおきます。ともかく、スッキリしたので。

ちなみに、ひげのカケラの接写にはこちらのギア雲台を使用しました。こんな小さなものもスムーズに撮影できるようになりました。


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