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[24-04-07]北遠の山の上に残されたアパート(1)
見晴らしの良い山の上に素敵なアパート(社宅)が出来ました。
畳の2部屋、台所あり、清潔な水洗トイレもあります。
ベランダには、水道と物干しスペースも設置済み。
小さなゴミなら、ダストシュートを使って簡単に捨てれて便利。
電気も来ているので、夜も安心。各部屋に照明器具も設置済み。台所にはコンセントも付いているので電気炊飯器も使えますよ。
実際は違うと思うが、昭和31年頃にこんな感じの広告があったかもしれない……。
当時は最新鋭だったはず
今回は、珍しく迷子ではありません(?)
ある方から、今回の「廃墟」の土地(を含む)の所有者の許可を頂けたとのことで、静岡県某所に残る「峰之沢鉱山アパート(社宅)」に来ました。
(名前は出しませんが、許可を取って頂いた方、許可を出して頂いた土地の
所有者の方、大変ありがとうございます。<(_ _)>)
![](https://assets.st-note.com/img/1713965289512-BXduI4rb51.jpg?width=1200)
今回のアパートはどのようなアパートだったのかと言うと、
冒頭で書いてある通り、畳の和室2部屋と台所があり、水洗トイレ(和式)という感じである。ちなみに、風呂は無い。おそらく共同浴場があったのであろう……。
現在の令和時代では、「誰が住むんだよ」と思われるかもしれないが、このアパートの竣工時期は昭和29年(1954年)~昭和31年(1956年)頃(推測です)であり、当時のアパートでは、これが「普通」だったようです。
建物は2棟あり、以前は「1」と「2」と表記されているのが見えたようです。ちなみに、南側の建物が「1」だったようですが、当時、どのように呼ばれていたかわからないので、「1号棟」と呼ばせていただきます。
さて、それでは「1号棟」の中へお邪魔します……。
![](https://assets.st-note.com/img/1713965366116-kAGBM5fzKg.jpg?width=1200)
最上階の部屋
1号棟の一番上の部屋(1号棟東側最上階)の12号室
ちゃんと「NHK」と契約していたようです。
![](https://assets.st-note.com/img/1713966166085-kqGg295ZHj.jpg)
玄関入ってすぐの部屋。
![](https://assets.st-note.com/img/1713967255835-jHK5gbOgmb.jpg?width=1200)
窓際に生える「杉」が時間の経過を物語っている……。
![](https://assets.st-note.com/img/1714048330263-3i5JBkBWps.jpg?width=1200)
色あせた襖と、そうでない襖
元々、開いていた襖を誰かが閉めたようだ……。
![](https://assets.st-note.com/img/1714048745211-Jb5EyrqDgk.jpg?width=1200)
部屋の中の廃墟
もう一つの部屋は南側にある。
本来は襖で区切られていたはずだが、見ての通り、外れている。
![](https://assets.st-note.com/img/1714048958305-1JWFMr468t.jpg?width=1200)
人が居なくなった後の部屋の住民(ハチ)に話を伺おうと思いましたが、すでに転居済みのようで、朽ちた廃墟化していました。
![](https://assets.st-note.com/img/1714050012057-zKPTu1QwDt.jpg?width=1200)
自重に耐え切れなかったか、はてまた物理攻撃で落ちたのかは、わからない。
![](https://assets.st-note.com/img/1714050096334-Ml3ECFW0on.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1714049803994-dcfLWRrHDg.jpg?width=1200)
最上階から見える景色は?
窓が開いているので、外も見てみます。
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枯れていますが、植物に占拠されています。
わかりにくいですが、物干し竿を置けるように金具がついていたようです。
![](https://assets.st-note.com/img/1714051710129-9209OvRBgM.jpg?width=1200)
都会の高層マンションとは、覆いつくす植物が邪魔で良い感じに写真が取れませんが、また違う風景を眺めれます。
![](https://assets.st-note.com/img/1714051827423-JIf6mdUYFK.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1714052707449-i8DKxkKklK.jpg?width=1200)
当時の様子が見えてくる……
玄関の横にはトイレがある。
![](https://assets.st-note.com/img/1714131296672-bhsmoi0nMZ.jpg?width=1200)
初期の方に作られたと思われる和式便器の水洗トイレ
フラッシュバルブ式ってことは、水圧は高かったのだろうか……。
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台所の方には、色々残っていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1714053308695-gaZ7mKiEpX.jpg?width=1200)
日清サラダ油かな?
炒め物とか揚げ物とか、料理されていたようだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1714053540964-awv8Yof2KG.jpg?width=1200)
当時の新聞。
『昭和44年4月15日』の『静岡新聞』だった。
ちなみに、昭和44年はこの鉱山が閉山した年である。
![](https://assets.st-note.com/img/1714053719762-A2KkHQo5IZ.jpg?width=1200)
こちらは当時のテレビ欄。
この頃は白黒放送が一般的だった時代、カラー放送の場合は「カラー」と書いてあった。
![](https://assets.st-note.com/img/1714054012314-0iWxErOYpj.jpg?width=1200)
女性向け雑誌の付録
![](https://assets.st-note.com/img/1714054292097-ntf0kgKR4s.jpg?width=1200)
さて、これでほぼ一通り1部屋(12号室)を見て回ったわけですが……、
まだ同じような間取りの部屋が、あと11部屋あります。
しかも、2号棟にも12号室までありますので、今回は「1号棟の12号室」に絞って紹介しました。
次回は、『 Σ(・□・;)なんじゃこりゃ! 』 となった場所を、
摘まみ上げながら、公開していこうと思います。
次回へ続く。
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