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イスラエルとアメリカが異常、アラブが普通:あと国連の機能不全

テロはダメだが、パレスチナ人当然の怒り今回のハマスの攻撃をどう表現するか自体が政治的な意味合いを持っている。「テロ」と呼ぶならパレスチナ自治区は基本的にはイスラエルという国の一部という考え、「不法な戦争行為」と呼ぶならパレスチナ自治区は過去の合意から将来は独立すべき主体と考えていることになる。もちろん、どちらも許されない行為ということには変わりない。 ただ、感情や倫理・道徳を無視すれば、そりゃハマスもテロを起こすだろうな、という状況でもあった。長期的にはイスラエルはパレス

    • レッド・リボンは悟空を撃退できなかったのか?

      そもそも論少年時代の悟空に壊滅させられてしまったレッド・リボン(RB)軍。それにしても、あれだけ世界に恐れられていた割には、あっさりやられてしまったという印象が強い。 悟空やそれを追うヤムチャ達が迎撃されたように、多数のミサイル等で万全の防空体制を敷いており、そこには熱探知式のものすら含まれていた。しかし、それらはあくまで通常の軍事力による侵攻を想定していたものに過ぎない。 もちろん、常識的にはこれで十分だと思われるかもしれない。しかし、当のRBはタオ・パイパイを雇って

      • 最近の円安について:為替レートの決定理論

        議論の前提為替レートの決定理論の導入について、お手近で手にはいるものとして、クルーグマンらの『国際経済学 下:金融編』(丸善出版)を参照。 16章「物価水準と長期的な為替レート」では国際的な一物一価、購買力平価、PPPが説明されているが、クルーグマンらが認めるように、一般的なPPPの議論は貿易財と非貿易財の違いを無視している。その問題を修正するために、貿易財のみに着目した研究もあり(c.f Yoshiawa, 1990)、「長期的には」国際的な一物一価が成立しているとされ

        • 男がデートで奢るべきかどうかの議論への1つの論点

          毎年恒例という感もある定期的に盛り上がる御題だが、それだけにほとんど論点は出尽くした感がある。 自分は特に意見がない、という見解であり、要はそれぞれの男女がその関係性において決めれば良い事であり、一般論としてどうすべきという結論は出ないだろうという当たり前のものである。 それを踏まえた上で、抑えられていないと思われる論点を指摘したいのだが、その前に、議論の前提を確認したい。 議論の前提:付き合う前のデートにて御題としては「デートで男が奢るべきか」と提示されていることが

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          ウクライナ戦争の台湾有事への影響

          ウクライナ戦争の日本への意味台湾有事の予行演習 ウクライナの方には申し訳ないが、日本人(おそらく台湾人や中国人もそうだろう)の多くは、ウクライナ戦争を台湾有事の前哨戦として見ている。日本を、ウクライナの向こう側で昔からロシアに虐められてきたポーランドやバルト三国と重ねる日本人も多いだろう。 もちろん、客観的に異なる部分も大きい。ポーランドやバルト三国はNATOに加盟しており、外部から見るとロシアが本格的に攻めることは考えにくい。一方、台湾有事となれば、在日米軍がタダで済

          ウクライナ戦争の台湾有事への影響

          「タレント」というお仕事

          りゅうちぇるというタレントさんが亡くなった。自殺だと見られている。遺書の内容は公開されていないし、性転換におけるホルモン投与の影響も指摘されており、どこまで外的な要因が影響したかは分からない。 りゅうちぇるへの感想りゅうちぇる個人については、可愛そうだと思う。その一方、もし世間のバッシングが影響したのだとすれば、タレントという仕事を選んだ以上、しょうがないとう印象も持つ。 これは善悪・美醜ではなく、事実として日本の「芸能界」、あるいはTV業界において「タレント」という人格

          「タレント」というお仕事

          理学部・工学部に女性が少ない理由

          これまた定期的に挙がるお題だが、意外とちゃんとまとめたものがないようなので、ここで纏めておく。 前提知識まず、数字の違いこそあれ、これは世界的な問題であることを認識する必要がある。例えば、女性の社会進出が日本より進んでいると思われているアメリカにおいても、STEM分野の女性が少ないことは問題視されている。 ただ、アメリカが、特に家族観なんかについて、意外と保守的な国だということはそこそこ知られている。ところが、女性の国会議員割合などでかなり男女平等が進んでいる北欧諸国にお

          理学部・工学部に女性が少ない理由

          女子サッカー問題:同一労働同一賃金とアファーマティブ・アクション

          最近、日本の女子サッカー・ワールドカップ(以下W杯)の放映権売買が成立しないこと、カナダの女子サッカー協会が財政破綻危機にあることなど、女子サッカー選手の報酬に関する議論が起こっている。日本では、女子選手サイドに批判的な意見が目に付くし、別にそれが間違えている訳ではないのだが、もう少し背景を考えてみたい。 同一労働同一賃金、男女平等(ここの議論は鬱陶しいので、めんどくさければ「女子サッカー選手の年俸」に飛んでもらって構わない) こうした問題の背景には、やはり男女、あるいは

          女子サッカー問題:同一労働同一賃金とアファーマティブ・アクション

          食べものは「絶対」粗末にしてはいけなのか?

          近年、SDGsという言葉が流行るようになり、同時にフード・ロスが社会問題化してきた。これ自体も相当難しい問題なのだが、ここでは常識的に「食べ物を粗末にするのは良くない」程度の倫理・道徳、あるいは社会政策上の合理性を前提にしておく。ここでは所謂バラエティ番組や大食いなど、エンターテイメントにおける食糧の扱いを考えてみよう。 エンターテイメントならOK?結論を先に書けば、常識的な範囲であれば私は全然問題ないと思う。別に食べものに関わらず、人間は限られた範囲でエンターテイメントの

          食べものは「絶対」粗末にしてはいけなのか?

          バウアーがキレたプレーの確認

          状況は2アウト、ランナー1、2塁。俊足左バッターのボテボテのゴロが二遊間に。1塁でのアウトは際どかったが、1塁ランナーが1塁に投げると決めつけて2塁を駆け抜けて3塁へ。捕球したセカンドは判断よく飛び出したランナーを挟もうとする。当然、2塁ランナーは3塁に進塁していて、1塁ランナーが3塁に来ると、先に3塁に進塁していた1塁ランナーはホームに向かわないと行けない。そして3塁まで追いかけたセカンドがキャッチャーに送球。 ここから事態が暗転。キャッチャーにボールが渡ると、ランナーは

          バウアーがキレたプレーの確認

          ウクライナ反転攻勢におけるロシア反撃の謎とその仮説

          6月27日に「ロシア反撃に関する仮設」を追加しました 予想された苦戦6月から本格的に始まったウクライナの反転攻勢が苦戦を強いられているということで、衆目が一致しつつある。 まあ、それ自体は事前からある程度予想されていたことで、そもそも今回の作戦自体がウクライナが過去にほとんどやったことのない攻勢作戦、しかもハルキウ反攻のときと違ってバレバレの状態、さらにカホクカ・ダム決壊でヘルソンから部隊が移動してきてると来ている。 ちょっと話はそれるけど、大手メディアに出ている元自衛

          ウクライナ反転攻勢におけるロシア反撃の謎とその仮説