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岐阜市と大垣市の仲は親密なのか 後編

本記事は「岐阜市と大垣市の仲は親密なのか 前編」(2024/2/14公開)の続編となります。


はじめに

前記事にて「noteは1記事を2,000文字程度に抑える」と書きつつ、本記事では文字数調整後でも3,000文字超となってしまい、記事の3分割も考えてみました。しかし調査結果部分の分割公開に抵抗感~前後編記事といたしました。

大垣駅

噂話の意味は「人の間で無責任に交わされる話」であり、本記事も噂話の噂(根源)となります。記事内についてはエビデンスが不在なこともあるかもしれません。ご注意ください。

岐阜駅

前記事と分割公開になる本記事(後編)内容は「結論~調査結果の公開」となります。

※次項より本題となりますが、本記事内容(調査考察)は執筆者調査によるものであり、それ以外の意図は存在いたしませんことをご理解ください

結論と調査結果

早速ですが本調査の結果を公開いたします。前編内記述の「岐阜県民様への調査」方法については以下となります。

質問内容
岐阜市と大垣市の友好意識について
質問方法
主観、噂話、歴史またはそれ以外の自由回答
回答者属性
現岐阜県民または岐阜県出身者
岐阜大垣市・隣接自治体に在住(推定)
回答数
9

■結論

岐阜・大垣市の仲は決して悪くはないが、超親密ということでもない

■調査結果

・9人中5人が「噂の存在を承知」も「仲は悪くはないと思う」
・9人中4人が「噂自体を知らない」
また執筆者(私)の調査でも噂話以上の情報は得られずでした。

岐阜県は空も水も澄んでいる(大垣)

以上となります・・・そして本記事はここでは終わりません。続きます。

調査資料

本項では噂話「岐阜市と大垣市はあまり仲が良くない」について、寄せられた回答及び執筆者調べにより、まぁまぁ多角的に噂の発生要因の一部をご紹介します。
また今回は本調査以前よりの疑問「岐阜市と大垣市は交流があるのか?」についても併せて解決するため、両市民様より。
…ただし内容の大部分が噂または個人の考え…ご注意ください。

岐阜駅北位置の岐阜市街地

■岐阜市と大垣市の噂 (所在地)

それぞれ濃尾平野に位置しており一部地域は隣接市となります。また岐阜市街地と大垣市街地は道のり約15km、鉄道利用で約10分の移動距離とかなり近めです。
しかしながら、それぞれの街では岐阜県民様ですら違和感を覚える場面もある様です。

・岐阜市は「岐阜地域」 大垣市は「西濃地域」である
関東民(私)の感覚としては「岐阜市街地の雰囲気が東寄りの文化ならば、大垣市街地は西寄りの文化」を感じることが多いかもしれません。
室町時代に京都へと続く交通の要衝となった大垣は以降、現在まで東西交通の要所として、また東西文化の接点として発展を続けています。

大垣市街地

根本は岐阜県でありながら、互いに独自の文化が花開いたのではないでしょうか。

本調査にて「岐阜から(東位置の)各務原は岐阜に近いが、大垣市は岐阜と異なる文化圏を感じる」「岐阜は岐阜運転免許センターであり、大垣は西濃運転免許センターとなる」「かつて岐阜と大垣では県立高校の学区も別であった」「岐阜から大垣市に進学すると周りはすべて大垣(西濃)人だった」「岐阜弁イントネーションは東京式も、語尾に"へん"が付くので、関西からは"エセ関西弁"・関東からは"岐阜は関西弁?"と聞かれることがある(補足 大垣弁はイントネーションが関西に近いかもです)」回答もありました。

・岐阜市と大垣市の間には長良川・揖斐川がある
「川を渡ると世界が変わる」といいますが、岐阜と大垣の間には大きな2つの川があることで、生活様式などに様々な違いがあるのかもしれません。
そして「圧倒的に積雪が多いのは大垣市」など、立地的要因と併せて「揖斐川の東西では天気が違う」とも言われることがあります。

積雪の大垣市

本調査にて「岐阜市は乾燥気味であり、大垣市は高湿度である(冬を除く)
回答もありました。

・岐阜・大垣市民が目指すのは県外かもしれない
日常生活において岐阜市民は西方向の大垣市には行かず、また大垣市民についても岐阜市を通過することが多いようですが、皆向かうのが中京圏最大都市となる愛知県の名古屋市なのです。

名古屋駅前

本調査にて「岐阜は名古屋の植民地(複数件)」「部活引退後は狂ったように遊んだ。岐阜?よせよ、名古屋だがね(名古屋弁)」「自宅と職場のある岐阜市・大垣市にそれぞれ呑みに行く」回答がありました。
植民地~は岐阜県が名古屋のベッドタウンであることなどを指しており、実際には多くの岐阜県民が名古屋を尊敬している様です(東海紹介アニメによる)。

■岐阜市と大垣市の噂 (歴史)

前編では「廃藩置県」「県庁所在地」が原因となり、以降長らく不仲である自治体の存在をご紹介しました。
今回本調査でも上記2事項を重点調査した結果、廃藩置県よりも以前の噂まで確認しました。

・廃藩置県以前
明治時代の廃藩置県以前となる幕藩体制下での現大垣市は、大垣藩として譜代大名では最大に近い十万石を誇り、また大垣城(戦前旧国宝~戦災消失)を擁する城下町は美濃一の規模だったようです。

大垣城


当時の現岐阜市は幕府直轄地~岐阜藩は存在しておらず(後に尾張藩領)、また関ヶ原合戦後の岐阜城は徳川家康により廃城とされ、代わりに加納城擁する加納藩(三万石)が置かれました。

岐阜城

本調査にて「『当時格上だった大垣市の方が県都に相応しい』意見もあるらしい」「大垣藩と加納藩は「どちらが格上か」などから、あまり仲は良くなかったとの説がある」回答もありました。

・かつて岐阜と大垣は県庁候補地であった
明治時代の廃藩置県により岐阜県庁を設置することになり、当初2年間は美濃国領主の支配所となる笠松(羽島郡笠松町)に置かれた後、岐阜市へと移されました。
当時の候補地として、県最大の城下町である大垣市も挙がりましたが、立地や交通などから岐阜市に決定したようです。

岐阜県庁(岐阜市)

■岐阜市と大垣市の噂 (その他)

こちらでは執筆者感想"これは張り合っていそう"や、面白かった本調査回答の一部をご紹介します。

岐阜羽島駅(羽島市)
岐阜市街地(加納)

・全国高校野球大会は当然ライバル
近年はほぼ岐阜市(県立岐阜商)と大垣市(大垣日大)で甲子園出場を競っている様です。
・地方銀行だって東海地区でナンバー1&2
岐阜市(十六銀行・東海地銀預金額1位)と大垣市(大垣共立銀行・東海地銀預金額2位)について「"大垣共立銀行は十六銀行を超える"として」本店ビルを17階建てにしたとの噂があります。
・毎年開催の花火大会は開催日は同日だった
2019年迄は「全国選抜長良川中日花火大会(岐阜市)」「岐阜新聞大垣花火大会」の開催日は7月第四土曜日と一緒でした(本調査回答など)。
大垣の会場からは岐阜で打ちあがる花火が見えるほどでした。
・東海道新幹線の岐阜県駅では誘致ライバル
岐阜県内の東海道新幹線駅は岐阜羽島ですが、当初岐阜県は岐阜駅または大垣駅への接続を要望していました。
当時の岐阜市は「危険なくらいに誘致合戦に火がついていた」と噂を聞きました。また「大垣は土地確保が難しかった」「大垣駅の地盤が新幹線向きではない」との噂も聞いたことがあります。
・本調査にて回答のあったご意見
「大垣市の方が住みやすく、また大垣駅前のほうが開けている」
「大垣市の歴史文化伝統は素晴らしいが、その上が岐阜市だと思う」
「垂井町、養老町、関ヶ原町(補足 すべて大垣市付近)は仲が悪いらしい」

最後に

岐阜都市圏・大垣都市圏として発展し続けながらも、歴史伝統と自然に溢れる魅力的な街は「岐阜と大垣は過干渉しない大人の間柄」かもしれません。
これからもバンバン岐阜市と大垣市を行き来しようと思います。

そして最後となりますがも個人的印象の強かった回答をご紹介します。
「(岐阜と大垣は)互いに然程興味がないのかもしれない。むしろ関心があるのは名古屋ではないか」

名古屋駅太閤口

文末となりますが、本調査にご協力くださった岐阜県民様に厚く御礼申し上げます。(私はまた少し岐阜県にくわしくなれたかも)

それではどうぞよろしくお願い申し上げます。

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